コスト管理意識が支配的な中で、拡大志向を目指す / 販売促進部が新設された - 私の販売集大成ノート(13) - ブランスリー電子版


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連載/2021年10月号

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コスト管理意識が支配的な中で、拡大志向を目指す
販売促進部が新設された - 私の販売集大成ノート(13)
販売促進部が新設されその部長に任命された

 1996年10月、販売促進部が誕生して部長職の辞令が出た。1978年の入社以来「焼きたて」「出来たて」「揚げたて」の製品について、お客様が欲しい時に、欲しい物を、欲しいだけ提供することを主たる仕事と捉えて販売業務を進めてきた。
 当時の販売課は売上げ志向よりコスト管理志向の方が強かった。そんな中での販売促進部誕生に当初は販売課内でさえ驚きの声があり、懐疑的な雰囲気さえあった。最初に具体的な興味を示したのは製造部門の何人かのチーフたちであった。売ることへの物足りなさを日頃から感じていた反応だったかも知れない。担当者としてチーフたちが興味を示した事に心強さを感じたものだ。

居場所探しという位置付けを覚悟した

 「ところで販売促進部の職務内容は何ですか?」「何をする部署ですか?」といった質問からのスタートであった。社長や人事担当常務からの指導や他部門の部長からもアドバイスを受けながら業務を進めた。
 ある人から「日常の販売業務以外の販売業務」といった禅問答のようなアドバイスを受けた。だが何故かそのアドバイスが一番受け入れ易く、職務内容が明快になりそうな感じがした。新たな販売促進部が他部署から良好な認知を得るには、「何を」「どの様に」「どこまで」を明確にすることが大切であった。当面販売促進部は組織の中での居場所探しという位置付けであることを覚悟した。

お客様とポンパドウルの両方を知る必要性

 スタッフがいないことで仕事配分に気を遣うことはなかった。この時期にスタッフがいる必要も感じていなかったし、仕事を与えることのみが仕事になることは望まなかった。しかし何時かはスタッフが必要になり増員されることを願っていた。それは部としての認知を得たことの証であり、部を継続させる事に繋がると思った。
 試行錯誤しながらも販売促進部の方向性を暫定的に「お客様とポンパドウルを結び付けること」と定めた。その為には双方を今まで以上に知る必要性があった。お客様の動向や傾向、購買意欲や購買心理などを意識することが必要であった。ポンパドウルが築き上げてきた信頼は保たれているか、なども振り返る必要があった。

情報を分析し、取捨選択して提供する

 情報が大切である事をより深く理解したのもこの時期である。情報は待っていては得られない。情報は積極的にこちらから奪い取りに行かなければ得られない。得た情報を分析し、取捨選択して必要部署に提供しアドバイスする事も必要であった。
 販売促進関連の参考本はあったが、ポンパドウルでの日常業務の現実と絡み合わせると、参考にはならなかった。店舗数は50店を超えており、店によって状況は異なることから、どのように各店舗の販促に関わるかが大きな課題となった。この事は後に販売促進部の人的パワー不足を表面化させ、その解消には時間が必要であった。

全店の新商品一斉発売のシステムを作った

 全店統一で販促を掛けたのが新製品発売である。当時は隔月の12日が全店一斉の新製品発売日となり「新製品発売マニュアル」を作成して全店舗に配布した。新製品発売日は、後に毎月12日となった。販売員がやらされている感じを抱くことを避けるため、基本的な情報だけを提供し、売り方の過度の規制は出来るだけ避けた。発売後には全店舗の販売実績の集計を出して各会議に情報提供した。
 製造メンバーから「ポンパドウルのサンドウィッチは他社にない製品が多くある」との声があり、売上げ拡大の可能性を調べてサンドウィッチの全店舗統一の販売促進をかけた。統一のメニューパネルを作成して全店舗に配布した。店舗から何故サンドウィッチなのかとの質問があったが、フランスパンを使っているのはポンパドウルの強味であると説明した。全店舗一斉販促という事に否定的な声はなかった。少しずつ確実な手応えを感じ始めていた。
 そして、次の一手を考えていた。フランスパンの販売促進である。

望月 康男 販売アドバイザー。1946年神奈川県川崎市生まれ。東京都町田市在住。趣味は、ドライブ、登山、ビデオ撮影、映画鑑賞。1978年9月、株式会社ポンパドウル入社後、町田店、六本木店、伊勢佐木町店の販売マネージャー。1985年1月販売課長。1989年6月販売部長。1996年12月取締役販売促進部長。2001年10月取締役広報宣伝部長。2007年2月〜2010年1月顧問。全店の接客、品質、クレンリネス、品揃えの改善点をアドバイス。株式会社ポンパドウルの成長期、成熟期に販売関連業務に携わる。







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