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| POLINのデッキオーブンについて語るスズキ産業の下河拓磨社長 |
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| 炉内を手前、中央、奥の三つのブロックに分け、それぞれのヒーター出力を調整 |
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| 最高450℃まで上げられるPOLINのデッキオーブン |
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| POLIN社にて説明を受ける一行 |
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| オーブンが並んだPOLINの工場 |
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製パン機械の整備・販売を手掛けるスズキ産業(本社福岡県福岡市、電話0120‐48‐8051)が、イタリアの製パン機械メーカー「POLIN(ポーリン)」のオーブンを日本市場で本格的に展開する。POLINはデッキオーブンをはじめ、ラックオーブン、コンベクションオーブン、ミキサー、さらにはクロワッサンなどの生産ラインまで幅広く展開するメーカーだ。POLINとの出会いから製品の特徴、日本での販売戦略について、スズキ産業の下河拓磨社長に話を聞いた。
職人がもたらしたPOLINとの出会い―――POLINのオーブンを取り扱うことになったきっかけを教えてください。
下河 パンストックの平山オーナーが上海で講習会の講師をされた時に、会場でPOLINの「STRATOS XP」というデッキオーブンを使ったことがきっかけです。実際にパンを焼いてみて、温度の立ち上がりが早く、パンの中からしっかり火が入り、焼成時間も短いと、非常に高く評価されていました。
平山オーナーは技術もありますし、機械のこともよく分かっている方なので、そこまで言うなら間違いないだろうと思いました。「日本にはない製品なので、興味を持つお客様は多いと思いますよ」と言ってくださったので、私からPOLIN社へ直接メールを送りました。
―――すぐに話は進んだのでしょうか。
下河 スズキ産業という会社の説明をして、日本にPOLINのオーブンを高く評価しているシェフがいるので、日本で取り扱わせてもらえないかと伝えました。先方も非常に前向きでした。
その後、パンストックに勤めていた方が神戸で独立することになり、このオーブンを使いたいという話が出て、日本での第1号機の商談が始まりました。現在は実際に稼働していて、「このオーブンはすごくいい。買ってよかった」と言っていただいています。
販売する以上、自分達の目で確かめる―――その後、イタリアのPOLIN本社まで行かれたそうですね。
下河 第1号機を販売する話が進んだものの、その時点では私たち自身が実際の機械も工場も見ていませんでした。それで、本当にこの状態でお客様に販売していいのだろうかと思ったんです。
ただ仕入れて販売し、そこに利益を乗せるだけではなく、どういう人が、どんな場所で、どのように機械を作っているのかを知らなければ、利益をいただく以上、お客様に失礼だと思いました。
―――実際に工場を見た印象はいかがでしたか。
下河 非常に大きな工場で、生産ラインもしっかり管理されていました。プレスやカットなども自社のオートメーション設備で行っていました。
POLIN社の方々は、私たちがわざわざ日本から来たことに驚いていましたが、それによってこちらの本気度も伝わりました。これから日本で機械を守っていくためにも、現地の技術者としっかりコミュニケーションを取れる関係を作ることが大切だと思っています。
450℃の能力が生む高い焼成性能―――POLINのデッキオーブンの最大の特徴はどこでしょうか。
下河 電気仕様では最高450℃まで上げられることです。もちろんパンを450℃で焼くわけではありません。ただ、450℃まで上げられる能力を持った窯を280℃や300℃で使うのと、最高300℃程度の窯を同じ温度で使うのとでは余力が違います。
そのため温度の立ち上がりが早く、パンを連続して投入しても温度が下がりにくい上、下がった場合のリカバリーも早いというメリットがあります。
―――現在のパン作りのトレンドにも合いそうですね。
ハード系などを高温で一気に焼きたいという現在の焼き方には非常に合うと思います。また、イタリアのメーカーですからピザを焼くことも考えられていて、高温域まで対応しています。
断熱材もかなり厚く入っていて保温性が高いのも特徴です。
店のパン作りに合わせて仕様を組み合わせる―――オーブンの仕様は店ごとに選べますか。
下河 かなり細かく選べます。最高温度は300℃、400℃、450℃から選択でき、段ごとに異なる仕様にすることも可能です。例えば全段を450℃仕様にした上で、耐火レンガの炉床を使う段と、別の炉床を使う段を組み合わせることもできます。
ドアも全面ガラス仕様と、断熱性を高めて熱を逃がしにくくした仕様があります。さらに炉床板や架台、外装なども選択できます。焼くパンの種類や使用する温度帯、店の製造スタイルに合わせて、一台のオーブンを細かく構成できる点もPOLINrの大きな特徴です。
三分割ヒーターと遠隔接続で安定焼成―――ヒーターにも特徴があるそうですね。
下河 炉内を手前、中央、奥の三つのブロックに分け、それぞれのヒーター出力を調整できます。例えば奥側だけ焼き色が強い場合は奥の出力を少し落とし、逆に手前が弱ければ手前を上げることができます。
パンを焼いていると、どうしても場所による焼きムラが出ることがあります。それを細かく調整することで、ムラを減らし、誰が焼いても同じ焼き上がりに近づけることができます。
―――インターネットにも接続できるのですか。
下河 店舗のWiーFiにつなぐことで、何時に温度が立ち上がったか、いつ焼成していたかといった稼働状況を、グラフで確認することができます。エラーが発生した時には、その情報をPOLINの技術部門ともオンラインで共有できます。
日本国内でのメンテナンスは当然私たちが行いますが、必要な場合はイタリアの技術者と情報を共有しながら対応できます。
また、使用していない時間帯に温度を抑える省エネモードもあります。ヨーロッパは電気料金が高いので、そうした環境の中で磨かれてきた機能です。日本でも長い期間使えば運用コストの削減につながると思います。
―――今後、どのように販売していきますか。
下河 まずはデッキオーブンに一番力を入れていきたいと思っています。その次にラックオーブンなども展開していきます。新規出店するベーカリーはもちろん、多店舗展開しているベーカリーチェーンにも積極的に提案していきたいですね。