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| お店拝見/2026年10月号 |
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村井さんは製パンの専門学校を卒業後、パン業界で30年間働いてきた。初めて就職したのは、現在の幅広い品揃えの同店とは対照的に、デニッシュ食パンを専門に製造販売する会社。デニッシュ食パンがブームになっているときだった。 「一つのパンから学べることはたくさんあるということに気付きましたね。例えば、先輩方がやるデニッシュの折り込みがおおざっぱに見えるんですけど、必要があってやっていたんですね。反対に細かく均等にやると、部分的な味の強弱がなくなって、デニッシュ食パン一本を味わう楽しさが減ってしまうんです。もっと勉強すべきことがあると思っていましたが、それと同時に、ブームは去るのが早く専門店では難しいという考えも抱き始めました。その頃直属の社長から新しく会社を作る話をもらったんです」(村井さん) 専門店を退職して新会社へ。日本の和をテーマにしたベーカリーを運営する会社で、2001年に1号店を都内に出した。村井さんは店舗での製造と、商品開発を主に行った。 「当時開発した豆パンはロングセラーとなり、日本国内に当時あった5店舗の合計で、一日に2000個売れました。実は豆パンの開発のヒントとなったのはお客様のリクエストなんです。ベーカリー的なパンの見方と、お客様のパンの見方は違いますからね。今も売り場に立ってお客様の声をどんどん聞いていきたいと思っています」(村井さん) その後店舗展開は国内に留まらず、アメリカでも複数の店舗を出店した。 「アメリカの店舗で、当時最先端だと考えた商品や店づくりをしたのですが受けませんでした。日系人が多く住む場所だったのですが、私たちに求められていたものは、日本の定番で、懐かしさのある商品だったんですね。しっかりとお客様と向き合っていかないといけないということを学びました」(村井さん) それからベーカリーカフェなど新業態の出店や各店舗の経営業務などを行って退社した後、神奈川県内の個人店で、立ち上げから3年間、商品開発や製造指導などを行った。ロードサイドにあるカフェスペースを備えた約100種類のパンを揃える大きな規模の店だ。 「スタッフが技術を覚えたり店が安定するのに3年はかかると思っています。自分の店に関しては、いつかは開業したいという思いはずっとありましたので、3年勤め上げた後、このタイミングを逃したらできなくなるという思いで、開業に踏み切ったんです」(村井さん) 同店は開業当初、日曜と月曜の週休二日だったが、客の要望を受けて今年3月から、日曜日も営業することとなった。 「日曜営業は様子見だったので、販売も一人で始めましたが、好評で今も続けています。土曜と日曜は、平日とは客層が全然違って、色々なお客様と出会えるのが面白いなと思っています。これまでパン業界で、様々な業務に就かせてもらいました。開業して自分の店を続けていくというのが、唯一できていなかったことでした。目の前のお客様とこの街としっかり向き合って、街のパン屋になるべく励んでいきたいと思っています」(村井さん) SHOP DATA 店名 BAKERY LAS COLINAS 住所 〒211−0044 神奈川県川崎市中原区新城2−5−9 佐藤ビル102 電話 044−948−6263 営業時間 午前9時〜午後5時(売り切れ次第閉店) 定休日 月曜 品揃え 約60〜70品目 スタッフ 製造常時1人、販売常時1人 店舗面積 売り場約2・5坪、厨房約9坪(バックヤード含む) 日商 平日約5万円、土日約8万円 | ||||||||||||||||

| この記事の読みどころ
●一人で60〜70種類を作り分け、価格を抑えて街に届ける。
●一番人気は発酵バターのクロワッサン。税込180円。 ●日替わり商品2〜3品が来店動機。種類の多さが楽しみを生む。 ●専門店、海外出店、個人店での30年の経験が店の土台に。 |

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