機動力の高さで客のニーズに的確に応える - パンメゾンもあ四季彩館 - ブランスリー電子版


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お店拝見/2023年6月号

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機動力の高さで客のニーズに的確に応える - パンメゾンもあ四季彩館
写真左から店長の山本翔太さん、武田正社長、三浦雄一郎統括部長
「パンメゾンもあ四季彩館」の外観。半分はガラス張り、もう半分はヨーロッパの街並みを思わせるレンガの外壁になっている
入口前に「春の行楽フェア」を紹介する看板が2台立っていた
白い床と白い壁で明るく清潔感が漂う店内。パンは壁沿いの陳列台と売り場中ほどの平台に並ぶ
レジ横の一角は調理パン専用のカウンターとなっている
入口近くに「ラムネ」(税込100円)の販売コーナーを設置
調理パンの鮮度の良さをアピール

 神奈川県横浜市、都心から電車で約30分の東急田園都市線あざみ野駅から徒歩10分弱の場所にあるベーカリー「パンメゾンもあ四季彩館」。駅から同店までの通り沿いには飲食店や商店が立ち並び、裏手には閑静な住宅街が広がる。
 外観は、入口のある方の半分は店内が見えるガラス張り。もう半分はレンガの外壁で、その前に配されたプランターの花と共にヨーロッパの街並みの佇まいを演出している。入口前には「春の行楽フェア」を紹介する看板が2台。商品の拡大写真が貼られ、味の特徴や価格などが色彩豊かに書かれており、自然と目が吸い寄せられる。
 店内は白い床と白い壁で明るく清潔感が漂う。パンは壁沿いの陳列台と売り場中ほどの平台に並び、レジ横の一角は調理パン専用のカウンターとなっている。同カウンターでは調理担当スタッフが「ジャンボメンチカツバーガー」(税込453円)や「フランクコッペ」(税込378円)など毎日6〜7種類の調理パンの製造を行う。客の目の前で製造し、すぐにその場に並べ、作りたてを提供するコーナーとなっている。鮮度が良くボリュームもある調理パンは、同ベーカリーの主力商品となっている。
 「調理パン用に準備する千切りキャベツの量が多く、最初目にしたときは定食屋さんのようだと思いましたね」
 こう話すのは同店のほか、青葉区の「もあ石窯館」と川崎市宮前区の「もあ小麦館」の合計3店舗のベーカリーを経営する「もあ」の武田正社長。武田さんは全国チェーンのベーカリーに長く勤務した経験がある。
 「もあは3店舗とも住宅街立地ということもあり、一人ひとりのお客様の来店頻度が高く、お客様と店の距離感が近い特徴があります。こうした特徴を生かして、今後もお客様のニーズに敏感になって、商品や店づくりをしていき、お客様に喜んでいただきたいと思っています」(武田さん)

スタッフ間の風通しの良さを重視

 武田さんは同店の特徴の一つとして、スタッフらに機動力があることが挙げられるという。
 「コロナ禍になったときも、消毒液の配置の仕方や飛沫飛散を防止するカーテンの取り付け方などの情報収集、そして設置に至るまで早かったですね」(武田さん)
 入り口付近の場所にある「ラムネ」(税込100円)の販売コーナーの設置に関してもそうだ。
 「季節はまだ夏ではありませんが、体感として暑い日が増えてきので4月下旬に設置しました。決めた翌日にはもう設置が済んでいましたので、こちらも早かったです」(武田さん)
 同店のスタッフは現在社員が4人、パート・アルバイトが約30人いる。武田さんは、スタッフ間の風通しのよさを重視している。
 「私もよく売り場に立つのですが、パートさんから『社長これやってください』とよく言われます。お互いに指示し合える関係性を築いていくことは、働きやすい環境を作ることに繋がると思っています。私の立場からは、指示するというよりも、どうしたいのかという希望の部分を拾い上げていくことを大事にしています。そして経験の長い人も短い人も、皆が意見をそれぞれの立場から出し合えれば、よりよいものを作って提供できるのではないでしょうか。『いや、それよりも』『この方がいいのでは』などと活発に発言できる環境が大切だと思っています」(武田さん)
 「ラムネ」の販売コーナーも、発案から設置に至るまでの間に、スタッフの間の話し合いによって、よりよいものへと変化した。
 「代金の支払いは、コーナーに備え付けた貯金箱に入れてもらうようにしています。これはお子さんのいるパートさんのアイデアで、お子さんに自分で支払いをしてもらえることと、レジを済ませたあとに『飲みたい』と思った時に、再度レジに並ばなくても済むようにと考えてのことなんです」(武田さん)



「自家製カレーパン」(税込237円)は、子どもも食べられる辛さだが、スパイシーでコク深いおいしさ
「自家製カレーパン」の断面
「自家製カスタードクリームパン」(税込216円)は口どけの良い自家製カスタードがたっぷり
「自家製カスタードクリームパン」の断面
調理パン専用のカウンターに並ぶ「ジャンボメンチカツバーガー」(税込453円)
「ジャンボメンチカツバーガー」の断面
新商品フェアを隔月から毎月の開催へ

 同店は1987年に創業したもあの2号店として、1996年にオープン。現在統括部長を務める三浦雄一郎さんは同店オープンの年に入社し、今年勤続27年目だ。同店にはオープンの時からずっと人気を維持しているロングセラー商品がいくつかある。
 「『ラウンド』(税込540円)の発売は私が入社する少し前でした。プレーンだけでしばらく販売していましたが、今は5種類あるレシピの中から季節に合わせて3種類が常時並ぶようにしています」(三浦さん)
 「自家製カレーパン」(税込237円)と「自家製カスタードクリームパン」(税込216円)もロングセラー商品で、両製品ともフィリングは自家製だ。
 「何でも試してみようという姿勢でおりますが、どちらのフィリングも自家製でないと出せない味です。カレーの牛肉は2日間かけて下処理して柔らかくしたり、カスタードは上品な甘さや口どけの良さにこだわっています。カスタードは効率を図るために5〜6年前から、もあの3店分を一つの店で作り、ほかの2店へ配送するようにしています」(三浦さん)
 一方で入口前の看板にあったように新商品開発にも注力しており、毎月3つほど新商品を発売している。4月12日から5月11日までは、「春の行楽フェア」と題して、5つの季節限定商品を発売。そのうち「ピスタチオクロワッサン」(税込324円)、「キューブシュー抹茶」(税込270円)、「シン・タマネギデニッシュ」(税込291円)の3つが、同フェアのために新たに開発した商品だ。
 「新商品を発売するフェアは、昨年までは2カ月に一度のペースだったのですが、毎月やるように変えました。当店のお客様は来店頻度が高いので、買い物の楽しみを提供できたらと思っています。そして新商品開発をするためには、お客様のニーズを感じ取っていく作業が必要になります。コロナ禍を経て時代が大きく変わっている今こそ、お客様に目を向け、コミュニケーションを図っていかないといけないと思っています」(三浦さん)

SHOP DATA
店名:パンメゾンもあ四季彩館
住所:〒225−0011 神奈川県横浜市青葉区あざみ野1−26−5
電話:045‐904‐4494
営業時間:午前8時〜午後7時
定休日:火曜
品揃え:115〜117品目
スタッフ:販売常時3〜4人、調理常時2人、製造常時4人
店舗面積:売り場12坪、厨房18坪
日商:40万円



この記事の読みどころ

●店内は白い床と白い壁で明るく清潔感が漂う。
●レジ横の調理パンコーナーでは、スタッフが製造実演を行いながら販売。
●立場を超えて何でも言い合える環境作りが大切。
●ラムネの販売コーナーでは、子供を意識し、代金の100円を備え付けの貯金箱に入れてもらうようにした。



ロングセラー商品の「ラウンド」(税込540円)は、食パンと同じ棚に並ぶ
「春の行楽フェア」の商品が並ぶコーナー。「ピスタチオクロワッサン」(税込324円)、「キューブシュー抹茶」(税込270円)、「シン・タマネギデニッシュ」(税込291円)は新商品だ



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