カリフォルニア・レーズン 製パン実演セミナー - ブランスリー電子版


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講習会/2022年5月号

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カリフォルニア・レーズン 製パン実演セミナー
講師を務めた市川美月氏
 カルフォルニア・レーズン協会(ジェフリー・マクニール駐日代表)は3月23日、「カリフォルニア・レーズン 製パン実演セミナー」を開催した。講師に、東京・葛飾区のベーカリー「ラ タヴォラ ディ オーヴェルニュ」の市川美月氏を迎えた。市川講師は、動物性の原材料を使用せずに植物性の油脂などを使用して開発した「ラムレーズン食パン」「胡麻とレーズンのカンパーニュ」「グリル野菜とレーズンのピザ」「ライ麦パン」などの製造実演を行った。市川講師は、2023年にドイツで行われるベーカリーシェフの世界大会「ibaカップ2023」の日本代表選手で、その活躍が期待されている。ibaカップの日本代表選手に女性が選ばれたのは初めて。



 カリフォルニア・レーズン協会、富山斎シニアマーケティングマネージャーの挨拶 ここ数年のレーズンのトレンドとして、ラムレーズンの人気再燃があげられます。アイスクリームのラムレーズン味が人気の火付け役となり、そのあとチョコレートや洋菓子などの分野でラムレーズンを使った新商品が続々と発売されています。大人向けの高級嗜好品といったイメージを前面に打ち出した各社のラムレーズン使用食品は、大人向けスイーツの市場で、需要拡大に大いに貢献しています。また、自粛疲れの影響もあり、自分へのご褒美としてカロリーや価格にこだわらず、シンプルにおいしくて高級感のある食品が注目を集めています。ベーカリー商品では高級食パンが注目を集めていますが、アイデア次第で高価格帯のヒット商品がさらに生まれると思います。高付加価値志向の商品は今後も成長が期待できる分野です。高級感や背徳感を打ち出した商品がヒットする一方で、健康を意識した分野の商品も増えており、最近では「腸活」というキーワードが注目を集めています。カリフォルニア・レーズンには鉄分などのミネラル、食物繊維が多く含まれており、「腸活」を打ち出せる原材料だと思います。洋酒漬けのレーズンが人気を集めていますが、甘酒や酒粕といった腸活にいいとされる食品とレーズンを組み合わせた商品も今後の成長が期待されます。少し高くてもおいしいものを食べたいという欲求は存在します。カリフォルニア・レーズン協会は、付加価値のある商品作りを今後もお手伝いいたします。



ゴマとレーズンのカンパーニュ
ゴマとレーズンのカンパーニュ
写真1
写真2
写真3
写真4
【配合%】
▼ポーリッシュ種 60
フランスパン用粉 70
インスタントドライイースト 0・4
食塩 2
モルト 3
水 74

【工程】
ミキシング L6分M1〜2分(ポーリッシュ種、粉、食塩、イースト、モルトを混ぜ合わせ、水を加えてミキシングする。皮生地を400グラムとり分け対生地10%の準強力粉を練り込む。残りの生地には黒ゴマ同5%、Violifeシュレッドチェダータイプ同10%、▼黒蜜焼酎漬けレーズン同30%を練り込む=写真2)
捏上温度 22度C
発酵 28度C75%45分(パンチ)45分
分割 400グラム(レーズン生地)、100グラム(皮生地)
ベンチタイム 30分
成形 ①レーズン生地はガスを抜いてのばし、Violifeスライスチェダータイプ2枚を巻き込む(写真3)
②皮生地を伸ばし、1)の生地を包み(写真4)、綴じ目を上にして布どりする
ホイロ 28度C75%1時間(ホイロ後ライ麦粉をふりクープを入れる)
焼成 上火250度C下火220度C25〜30分(スチーム注入)


▼ポーリッシュ種(前種)
【配合%】
フランスパン用粉…………………20
全粒粉…………………………………5
ライ麦粉………………………………5
インスタントドライイースト…0・1
水……………………………………30
【工程】
①水にインスタントドライイーストを溶かし、フランスパン用粉、全粒粉、ライ麦粉を加えて混ぜ合わせる(捏上温度25度C)
②発酵28度C75%1時間〜1時間30分
③5度Cの冷蔵庫で18〜24時間発酵させる(写真1)

▼黒蜜焼酎漬けレーズン
【材料%】
カリフォルニア・レーズン………100
黒糖焼酎……………………………20
黒蜜…………………………………10
【工程】
①カリフォルニア・レーズンは軽く洗う
②焼酎に黒蜜を加えて混ぜ、カリフォルニア・レーズンを24時間漬け込む

 市川講師の話 全粒粉は水をあまり吸わないので、前日に仕込むポーリッシュ種に入れると水をよく吸い、歯切れのよい全粒粉入りのパンになる。生地に力がついてきて表面に艶が出てきたらミキシングを終了。皮生地に粉を足すことでレーズン生地を包みやすくする。レーズンを最初に入れると潰れてしまうので、最初はごまとシュレッドチーズだけを入れて、ある程度混ざったらレーズンを入れる。同じレーズンでも前処理の仕方によって全く違う味と香りのパンになる。綴じ目を上にして布取りした方がホイロでボリュームが出る。ホイロは、型の上の部分から少し頭が出るぐらいの高さが目安。食パンは最近お土産として人気になっているので、それを意識して開発した。



ラムレーズン食パン
ラムレーズン食パン
写真1
写真3
写真4
製造実演をする市川講師
【配合%】
強力粉 100
Violifeクリーミィタイプ(植物性油脂) 15
きび砂糖 10
食塩 2
インスタントドライイースト 1
Violifeビオバター(植物性バター) 8
▼紅茶レーズンの煮汁 10
水 50
▼ラム酒漬けレーズン 対生地40
レーズンペースト 5


【工程】
ミキシング L5分M4分(ビオバター投入)L3分M4分(レーズン、レーズンペースト投入)L2分(写真1)
捏ね上げ温度 25度C
発酵 28度C75%1時間(パンチ)30分
分割 400グラム
ベンチタイム 30分
成形 ①生地を長方形に伸ばし(写真2)、▼レーズンペーストフィリングを巻く(写真3)
②そのまま一斤型に入れる
ホイロ 28度C75%1時間(写真4)
焼成 上火200度C下火220度C25〜30分


▼ラム酒漬けレーズン
【配合%】
カリフォルニア・レーズン………100
ラム酒………………………………20
【工程】
①カリフォルニア・レーズンは軽く洗う
②ラム酒にカリフォルニア・レーズンを24時間漬け込む

▼レーズンペーストフィリング
【配合グラム(1個あたり)】
Violifeクリーミィタイプ…20
Violifeビオバター…………10
紅茶茶葉……………………………10
レーズンペースト…………………20
【工程】
①全ての材料をしっかりと混ぜ合わせる

▼紅茶レーズンの煮汁
レーズンを紅茶に漬け込んだ際の煮汁

 市川講師の話 植物性油脂を使った食パン。ラムレーズンをたくさん入れるので生地からラムレーズンの香りが漂う。レーズンペーストも入れるので、レーズン食パンという感じが強まる。生地にしっかり力をつけたいので、バターを入れる前にしっかりとミキシングする。植物性油脂を入れることで、今話題の「生食パン」のようになる。油脂が多くてもしっかりと焼き込めば、重くならずしっとりとした食感になる。吸水が多くないので生地はすぐにまとまってくる。植物性油脂をたくさん入れていて、生地のつながりがあまりよくないので、ボリュームは出ないが、それを逆手にとって「ずっしりしっとりしすぎて、つぶれている食パンて、なんか面白いよね」という感覚で開発した。成形の際、フィリングは薄く塗って巻く回数を多くする。バターを最後にのせて包むのは、綴じ目を下にして焼いたときにバターが染み出してきて底がカリッとした食感になることを狙ったもの。

グリル野菜とレーズンのピザ
【配合%】
フランスパン用粉 70
ライ麦粉 20
▼ザワータイク 20
レーズン濃縮果汁 6
食塩 2
インスタントドライイースト 4
吸水 56


【工程】
ミキシング L4〜6分(水とザワータイクを溶いてからイーストを入れ、混ぜ合わせる。さらに食塩と粉類を入れ、表面に艶が出るまで練る=写真1)
捏上温度 27度C
発酵 28度C75%20分
分割 280グラム
ベンチタイム 20分
成形 直径30〜40センチの円形にのばす
ホイロ 28度C75%40分
トッピング ①▼トマトソース150グラムを塗り、Violifeスライスモッツアレラタイプ(植物性チーズ)3枚をちぎりながらのせる②その上から▼グリル野菜を丁寧に並べていく③カリフォルニア・レーズン80グラム、Violifeシュレッドモッツアレラタイプ50グラムを振りかける
焼成 上火240度C下火200度C15〜20分(スチーム多めに注入、焼成後オリーブオイルを塗る)


▼ザワータイク
配合%】
ライ麦粉……………………………10
▼サワー種……………………………4
水……………………………………10
【工程】
①水とサワー種を溶いてからライ麦粉を入れ、ゴムベラで混ぜ合わせる
②28度C75%で24時間発酵させる

▼サワー種
サワー種配合グラム(1日目)】
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
ライ麦粉と水を混ぜ合わせ、28度C75%で24時間発酵させる
【サワー種配合グラム(2日目)】
1日目の種……………………………20
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
1日目の種、ライ麦粉、水を混ぜ合わせ、28度C75%で24時間発酵させる
【サワー種配合グラム(3日目)】
2日目の種……………………………20
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
2日目の種、ライ麦粉、水を混ぜ合わせ、28度C75%で24時間発酵させる
【サワー種配合グラム(4日目)】
3日目の種……………………………20
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
3日目の種、ライ麦粉、水を混ぜ合わせ、28度C75%で12時間発酵させる
【サワー種配合グラム(5日目)】
4日目の種……………………………20
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
4日目の種、ライ麦粉、水を混ぜ合わせ、28度C75%で12時間発酵させる
※5日目の種をサワー種として使用。種継ぎは、サワー種10グラム、水80グラム、ライ麦粉100グラムを混ぜ、27度C75%で24時間発酵させる

▼トマトソース
配合グラム】
トマト水煮 ………………………500
レーズン濃縮果汁…………………20
食塩…………………………………少々
【工程】
全ての材料を混ぜ合わせる

▼グリル野菜
【配合グラム(ピザ1枚あたり)】
ナス…………………………………50
ニンジン……………………………50
パプリカ赤…………………………30
パプリカ黄…………………………30
ピーマン……………………………60
玉ねぎ………………………………50
【工程】
各材料を適当な大きさにスライスし、塩とオリーブオイルをかけ、蒸気を入れた200度Cのオーブンで5〜8分ほど焼成する

ライ麦パン
ライ麦パン
写真1
写真2
写真3
写真4
【配合%】
フランスパン用粉 70
ライ麦粉 20
▼ザワータイク 20
レーズン濃縮果汁 6
食塩 2
インスタントドライイースト 4
吸水 56


【工程】
ミキシング L4〜6分(水とザワータイクを溶いてからイーストを入れ、混ぜ合わせる。さらに食塩と粉類を入れ、表面に艶が出るまで練る=写真1)
捏上温度 27度C
発酵 28度C75%20分
分割 100グラム
成形 ①▼カレーグリル野菜50グラム、カリフォルニア・レーズン20グラム、Violifeビオバター6グラム、Violifeシュレッドモッツアレラタイプ20グラムを包む(写真2)
②ベーキングシートを敷いた天板に並べる
ホイロ 28度C75%50分〜1時間(ホイロ後Violifeスライスモッツアレラタイプ1枚をのせ、十字にカットする=写真3)
焼成 上火240度C下火200度C20分(スチーム多めに注入、焼成後オリーブオイルを塗ってローズマリーをのせる=写真4)


▼ザワータイク
配合%】
ライ麦粉……………………………10
▼サワー種……………………………4
水……………………………………10
【工程】
①水とサワー種を溶いてからライ麦粉を入れ、ゴムベラで混ぜ合わせる
②28度C75%で24時間発酵させる

▼サワー種
サワー種配合グラム(1日目)】
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
ライ麦粉と水を混ぜ合わせ、28度C75%で24時間発酵させる
【サワー種配合グラム(2日目)】
1日目の種……………………………20
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
1日目の種、ライ麦粉、水を混ぜ合わせ、28度C75%で24時間発酵させる
【サワー種配合グラム(3日目)】
2日目の種……………………………20
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
2日目の種、ライ麦粉、水を混ぜ合わせ、28度C75%で24時間発酵させる
【サワー種配合グラム(4日目)】
3日目の種……………………………20
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
3日目の種、ライ麦粉、水を混ぜ合わせ、28度C75%で12時間発酵させる
【サワー種配合グラム(5日目)】
4日目の種……………………………20
ライ麦粉……………………………200
水……………………………………180
【工程】
4日目の種、ライ麦粉、水を混ぜ合わせ、28度C75%で12時間発酵させる
※5日目の種をサワー種として使用。種継ぎは、サワー種10グラム、水80グラム、ライ麦粉100グラムを混ぜ、27度C75%で24時間発酵させる

▼カレーグリル野菜
材料グラム】
トマトソース……………………500
ニンニク……………………………10
カレー粉……………………………15
レーズン濃縮果汁…………………20
ビオバター…………………………20
食塩…………………………………15
▼グリル野菜……………………500
【工程】
①フライパンに材料を入れ、火を通しながら混ぜ合わせる。グリル野菜は最後に入れる。

▼グリル野菜
【配合グラム(ピザ1枚あたり)】
ナス…………………………………50
ニンジン……………………………50
パプリカ赤…………………………30
パプリカ黄…………………………30
ピーマン……………………………60
玉ねぎ………………………………50
【工程】
各材料を適当な大きさにスライスし、塩とオリーブオイルをかけ、蒸気を入れた200度Cのオーブンで5〜8分ほど焼成する

 市川講師の話 ライ麦パンを使った調理パンをなかなか見ないので、今回はそれに挑戦してみた。植物性の材料を使って開発した。野菜をふんだんに使ったレシピ。サワー種の香りとレーズンの甘味の両方が味わえる。ベルリーナラントブロートなどライ麦の配合量が多いパンの生地は、べたついて扱いづらいが、このパンはライ麦粉の配合が少ないので、生地がべたつかず扱いやすい。レーズン濃縮液はライ麦独特の臭みを、その特有の甘さでマスキングしてくれる効果がある。ライ麦臭さは半減されていると思う。口に運ぶ時の香りを特別なものにしたかったので、焼成後にローズマリーをトッピングした。ローズマリーは仕上げのワンポイントとしてよく使う。

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