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| ここにもパンの現場/2011年8月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 自らの強み・特徴を最大限に生かす、コンビニのパン戦略 | |
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コンビニのパンの種類が増え、おいしくなった――最近、そんな声をよく聞くようになった。実際、かつてに比べ各コンビニではPBパンのバリエーションが増え、パンメーカー顔負けのおいしさを誇る商品が少なくない。いまや定番となりつつあるコンビニパンの戦略とは?
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| メーカー系の強みを生かす店内ベーカリー | |
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一方、究極の「焼きたて」パンで勝負するのが、デイリーヤマザキである。同コンビニは製パン最大手の山崎製パンが母体。デイリーヤマザキでは、街のパン屋さんさながらに、店内にパンを焼く厨房を置く「デイリーホット」というシステムを展開している。パン類をはじめ、弁当やおにぎりなどを店内で調理する「デイリーホット」がスタートしたのは、2000年12月のこと。現在、全国1630店舗のうちおよそ半数の800店ほどでデイリーホットが導入されている。
「流通系のコンビニが多い中、当社は珍しいメーカー系のコンビニです。その特徴を生かそうと取り組んだのが、デイリーホットです。焼きたて、作り立てに対するお客様のご要望は依然強いものがあります。当社にはそれにお応えできるノウハウがあります」(デイリーヤマザキ総務法務部広報担当・須田将勝氏)。用意されているアイテム数は数十にのぼる。その中から、やはり各店舗が自店の特性に合わせ毎日20〜30品のパンを焼いて店頭に並べる。こうしたフランチャイズチェーンにおける現場製造で常に課題となるのが、クオリティー水準の確保だ。 「たしかに、それは究極のテーマといえるでしょう。当社では、冷凍生地を用いて、アルバイトさんなどでも一定水準が保てるように工夫しています」(須田氏)。冷凍生地は、一般の生地と比べ製造工程が少なくてすむ反面、生地自体の味わいが物足りないというパン通も少なくないが、そこは最大手製パン会社がバックボーン。生地のクオリティーは国内最高との自負があるのだろう。中でも、「メロンパン」は、デイリーホットの目玉商品のひとつ。100点満点のメロンパンを目指して毎年リニューアルを重ね、現在は「7代目メロンパン」が焼かれている。 デイリーヤマザキでは、ヤマザキ製パンの工場から納入される「セントラル」と呼ばれる通常のパン類も販売されているが、デイリーホットと売り場は別。「セントラルでは、薄くて持ち運びやすく、それでいてモチモチっとした食感が好評の『ランチパック・シリーズ』が売れ筋です。こうした商品は、通勤や仕事の途中に買ってカバンに入れ、お昼やちょっとお腹が空いたときに食べるというのが消費シーンで、焼きたてのパンを食べようという『デイリーホット』とはシーンが違います。当社では、メーカー系の特徴を生かして、さまざまな消費シーンに対応していきたいと考えています」(デイリーヤマザキ商品本部デイリー食品MD中村玲二氏) |

| 売れ筋はクリームたっぷり「甘食男子」が増加中 | |
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ところで、コンビニではどんなパンが売れているのだろう。コンビニ客の男女比率はセブン‐イレブンで65対35、デイリーヤマザキで「それ以上」(須田氏)と男性が圧倒的に多いのだが、意外にも売れ筋は「大甘」のパンだ。「ホイップクリームたっぷりのパンが男性に圧倒的支持がある」と伊藤氏が言えば、中村氏も「ホイップクリーム、カスタード、チョコののったコテっとした素材のパンが人気が高い」という。草食男子ならぬ「甘食男子」が増えているというわけだ。
もうひとつ、コンビの戦略で欠かせないキーワードが「コラボ」である。「どことコラボレーションし、どんなものを作るか」は、販売戦略の重要な柱だ。セブン‐イレブンがTBS系ドラマ「JIN」とコラボした期間限定オリジナルパン「安道名津(アンドーナツ)」は、発売3日で60万個を売り上げる驚異的な実績を記録した。 個人経営のベーカリーでは、こうしたメディアや大企業とのコラボレーションは難しいだろう。しかし、地域に目を向ければ、協力し合える産業やサービスが見つかるかもしれない。客層や立地条件といったマーケティング面を含め、自らの特徴・個性をいま一度見つめ直してみるのも決して無駄な作業ではないはずだ。(K) |

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