オンリーワンの商品を最優先 - デンマークベーカリー練馬店 - ブランスリー電子版


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お店拝見/2017年2月号

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オンリーワンの商品を最優先 - デンマークベーカリー練馬店
角地に面した「デンマークベーカリー練馬店」。入り口は2カ所ある
製造責任者の鈴木稔さん
窓際にある5段の棚には、主に菓子パンと惣菜パンが並ぶ。最上段には、看板商品の「ねりまだいこん酵母食パン」(税抜125円)が並ぶ
中央にある3段の陳列台には、「ミックスピザ」(税抜260円)や、「ナン(グラタンポテト)」(税抜200円)など、ランチに最適な焼きたてのアイテムが並ぶ
用事の前に気軽に利用できる店

 東京・練馬区の西部池袋線・練馬駅西口を出てすぐの角にある、「デンマークベーカリー練馬店」。昼前の11時半、角地の立地を活かして設けられた2カ所の入り口から、客がどんどん入店してくる。
 子どもを連れた女性から男性の一人客まで、様々な客層で賑わう店内には、その多様なニーズに応えるべく、バラエティーに富んだ約100種類のパンが揃う。中央にある3段の台と、それを囲むように壁や窓際に沿って設置された5段の棚に、大まかにジャンル別に分けられてずらりと並んでいる。
 中央の台には、「ミニコロッケロール」(税抜150円)や、「タンドリーグリルチキン」(税抜320円)など、ロールパンやドッグパンに、ハムやフライなどをサンドした製品など、ボリュームのあるランチ向けのアイテムが並ぶ。
 周りの5段の棚には、1番人気の同店の看板商品「ねりまだいこん酵母食パン」(税抜250円)などの食パンやハード系、そのほかの惣菜パン、「クリームパン」(税抜140円)などの菓子パンなど、同店の定番商品が並んでいる。
 さらに菓子の並ぶコーナーもあり、「ミルクのロールケーキ」(税抜160円)などの洋生菓子や、「ダックワーズ」(税抜130円)などの焼き菓子など、手土産に向く製品も豊富だ。
同売り場1階から続く階段を上がると、2階のフロアはカフェスペースになっている。パンのほか、ドリンクやランチなどのカフェメニューを楽しめる。
 「デンマークベーカリー」は、練馬店のほか、3キロ圏内に桜台店と工場の直売店の合計3店舗があり、店ごとに商品構成を変えているという。
 「駅から離れている工場直売店は、車で来店する方が多く、週末に混み、客単価が高いなど、立地の特徴によって各店ニーズに違いがあります。練馬店は、駅や区役所に近いので、用事の前にささっと食べられるような商品が人気です。そのため、焼きたてを重視して、小腹をすかせた方に向くような商品を充実させています。カフェスペースは、郊外にあるベーカリーに併設されたテラス席のような感覚で、焼きたてを気軽に食べるスペースとして利用していただければと思っています」(製造責任者の鈴木稔さん)



2番人気の「カレーパン」(税抜160円)
「カレーパン」の断面。ゆで卵が入っている
「カレーパン」とは別の製法で作る「牛角肉カレーパン」(税抜200円)
2階のカフェスペースはセルフサービス。トースターやレンジなどの用意もある
1日多いときは350個売れる「塩パン」(税抜90円)
「塩パン」の断面
元祖カレーパンも時代に合わせて改良

 「デンマークベーカリー」の前身である「デンマークブロート」が創業したのは1934年。創業者はカレーパンの元祖との一説もある歴史のあるベーカリーだ。
 「歴史は長いですが、商品は時代に合わせて改良を重ねているので、製法、味ともに昔と同じものはないと思います。近年では、『ねりまだいこん酵母食パン』の発売をきっかけに、商品づくりの方向性が大きく変化しました。当店にしかないもの、差別化できる商品を作っていこうという姿勢に変わっていきました」(鈴木さん)
 「ねりまだいこん酵母食パン」は、地元の特産品である「練馬大根」から採取し、培養して作った酵母を使用し、すっきりとした味わいが特徴。同店で最も売れる商品だ。
 「地元の方にずっと利用していただきたいので、最も売れる『ねりまだいこん酵母食パン』の価格こそ、低価格にできるように努めています」(鈴木さん)
 同食パンの生地は、「カレーパン」(税抜160円)にも使用している。「カレーパン」は、同食パンに次ぐ人気商品で、ゆで卵が入っていることが特徴だ。フィリングのカレーは辛めだが、ゆで卵が辛さをマイルドにし、味のバランスをとっている。
 カレーパンは同製品のほかに、「牛角肉カレーパン」(税抜200円)もある。
 「牛肉が好きな方にぜひ食べていただきたい商品です。赤ワインとトマトを効かせ、牛肉のおいしさを引き出しています」(鈴木さん)
 また、「カレーパン」と「牛角肉カレーパン」は、フィリングだけでなく、製法も変えている。「カレーパン」は、半焼きした状態で油で揚げるのに対し、「牛角肉カレーパン」は、発酵後、焼かずに揚げるという製法をとっている。
 「『牛角肉カレーパン』の製法で仕上げると、パンの部分に存在感が出て、もっちりした食感になり、パン自体も楽しんでいただけるようになります。そして時間が経ってもその良さが持続します。一方、半焼き後揚げる製法だと、揚げたてはさっくりとした食感が楽しめますが、時間経過で劣化しやすいのが難点です。再度温めていただけたらよくなるのですが」(鈴木さん)
 「牛角肉カレーパン」の発売は昨年。まずまずの売れ行きだが、現在はまだ、「カレーパン」の売り上げ個数の3分の1だ。
 「『牛角肉カレーパン』は、パン自体のおいしさを味わっていただきたいという思いから発売に至ったので、実は『カレーパン』も、いずれは同じ製法にしていくつもりでいました。ですが、さっくり歯切れの良い『カレーパン』には、根強いニーズがあることが分かりましたので、当分は両方販売していきたいと思っています」(鈴木さん)

素材の味が引き立つ塩パンも人気

 カレーパンの次に人気なのは「塩パン」(税抜90円)で、多いときは350個、最低でも250個は売れるという。
 「『塩パン』は、数年前話題になったとき、すぐに開発に取り掛かりました。おいしさは確信していて、売れない訳がないと思ったからです。予想の通り、試作品の段階だったのですが、店頭に並べるとすぐ、『いつから本格的に販売になるんですか』という問い合わせをいただきました」(鈴木さん)
 発売までに、最も時間を割いたのは、製造工程をどうするかという点だったという。
 「販売開始となると、カレーパンと同じくらいの数が出ることはわかっていましたから、いかに効率的に、どのスタッフも失敗なく作ることができるかを考えることが重要でした」(鈴木さん)
 材料のバターと塩は、様々試した。バターについては、マーガリンやコンパウンドだと、味だけでなく製造工程にも支障があったので、バターを採用した。塩は、コクのある点でゲランドの塩にした。
 「素材のおいしさが引き立って、シンプルであることの良さが実感できる商品です。今後の商品づくりにおいても、添加物に頼らず、手で創造しながら作ることを大切にして、まさに原点回帰だと思うのですが、機械では実現できないシンプルなおいしさを追及していきたいと思っています」(鈴木さん)

SHOP DATA
店名:デンマークベーカリー練馬店
住所:〒176‐0001 東京都練馬区練馬1‐5‐7
電話:03‐3994‐3741
営業時間:午前7時〜午後9時(カフェは午前7時半〜午後9時)
定休日:年始
品揃え:約100品目
スタッフ:製造常時4人、販売常時3〜4人
店舗面積:売場約15坪、厨房約15坪、カフェ約50坪(カフェの厨房含む)
日商:約50万円



この記事の読みどころ

●地域特産の練馬大根から起こした酵母を使用した食パンを看板商品に育てた。
●カレーパンの元祖の店との一説もある、1934年創業の歴史あるベーカリー。
●機械では実現できないシンプルなおいしさを追及していきたい。

※あくまで編集部からの提案です。このほかにも様々な読みどころがあると思いますので、読者の皆様の視点で、エッセンスを抽出してください。





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