サンドイッチの展開が繁盛の可能性を大きく高める - フジショク製パン講習会 - ブランスリー電子版


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講習会/2023年6月号

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サンドイッチの展開が繁盛の可能性を大きく高める - フジショク製パン講習会
 製パン製菓原材料の卸売業者、フジショクが主催し、製粉メーカーのニップンが協賛して、「フジショク製パン講習会」が4月26日、千葉県流山市の「サフラン おおたかの森店」で開催された。講師を務めたのは、千葉県内にベーカリーやカフェなどを10店舗展開するサフラングループの小川佳興会長。当日は同グループの売れ筋商品を多数生み出した基本の製品として、湯種を配合した全粒粉ブレッドやフォカッチャ、高加水生地のロデブ、国産小麦を使用したフランスパン用粉を100% 配合したバタールなどの製造実演が行われた。

講師を務めたサフラングループの小川佳興会長
講習会が行われた会場の様子


実演中の小川佳興会長
同時に開かれたフジショク主催の展示会の様子
当日は、サフラングループと取引のあるメーカー各社がベーカリーへ一押しの商品を紹介する展示会もあわせて開催された
チャバタを使った「ボロニアソーセージとモッツァレラのチャバタサンド」
サンドイッチに使うパンの種類を増やす

 小川佳興講師の話 パン屋はBLTサンドイッチだけでも生地を3、4種類変えて出す事ができる。サンドイッチで売り上げの20%以上はとれるし、サンドイッチが売れれば、それらに使用したパン自体も売れるから、サンドイッチの販売に力を入れたい。サンドイッチは思い切って40%の原価率でも良いと思うが、その代わりロスを防ぐため、時間帯ごとにシビアに売れる個数を考える必要がある。また食パンを使ったサンドイッチが売れるようになれば、フォカッチャなど他のパンのサンドイッチも売れる。せっかくだからサンドイッチは食パン以外のパンを使ったものも出したい。コンビニのサンドイッチとは違うパン屋の良さを出したサンドイッチで差をつけたい。

来てくれた客に徹底的に向き合うことが大切

 小川佳興講師の話 繁盛店を目指したいなら、夕方売れ残った商品にその店の売れ筋商品が揃っているようにしないといけない。朝出して夕方まで残っているようなパンはやめた方がいい。
 買いに来てくれる客を大切にすれば絶対に勝てる。来てくれた客に対するサービスを徹底的に充実させれば、また来てくれるようになる。
 繁盛店になれるかどうかは、多く売れるアイテムをどれだけ生み出せるかにかかっている。単品で30個、40個、50個と多く売れるパンをどれだけ作れるかが逆転の鍵だ。



全粒粉ブレッド
全粒粉ブレッド
全粒粉のミックスサンド
全粒粉ブレッドを使用した
「ヘルシーサンド」
湯種配合%
全粒粉(RD全粒粉) 30
熱湯 60


本捏配合%
強力粉(パノヴァッション) 70
砂糖
イーストフード 0.1
生イースト 1.3
はちみつ
ショートニング
30


工程
ミキシング L5分LM7分(湯種、ショートニング投入)LM5分M5分
捏上温度 23度C
フロアタイム 2時間後5度Cで冷蔵して一晩
分割 220グラム×6
成形 俵型に成形し型に並べて入れる
復温 1時間
ホイロ 38度C80%1時間40分
焼成 上火220度C下火230度C35分(スチーム注入)


 全粒粉ブレッドについての小川佳興講師の話 全体の半分を全粒粉のパンにすると白パンとの差が強調されて映える。また全粒粉も湯種を取り入れればパサパサ感がなくなり食べやすくなるので是非取り入れたい。湯種法は日本独自の製法だが、おいしさだけではなく、水分を多く使うため生地単価が安くなるといった良さもある。
 ただ湯種の仕込みはしっかりしないといけない。最低でも粉1に対して水2以上の比率で水を多く入れないと湯種としては成立しない。また仕上がりには本捏ねでの水の温度も影響するが、その前にしっかりミキシングすれば、温度は下がっても空気を抱きこむので、翌日の生地の仕上がりが良い。しっかり回しておくことで、生地が緩むのを防ぐ事ができ、ベタつかず手にくっつかない程度の状態にする事ができる。オーバーナイトで冷蔵発酵して、翌朝、生地の体積が2倍になっているかを確認して、なっていなかったら、温度で調節したりイーストを追加するなどして微調整する。



クラシック バタール
クラシックバタール
クラシックバタールを使用した「究極の明太フランス」
製造実演中の小川佳興会長
配合%
フランスパン用粉(クラシック) 100
モルト 0.3
ドライイースト 0.2
68


工程
ミキシング L4分(オートリーズ15分以上)L4分ML4分
捏上温度 25度C
フロアタイム 30分(パンチ)30分後冷蔵で一晩
分割 280グラム
成形 バタール形
ホイロ 28度C75%30分
焼成 上火230度C下火220度C18分(スチーム注入)


 クラシック バタールについての小川佳興講師の話 ミキシングでのオートリーズは、どんなパンでも15分以上とれば効果が大きいのでやった方がいい。後塩法と併用すれば目が大きいフランスパンも作りやすい。
 一晩冷蔵した翌朝は、生地の体積がどれくらい増えているかをしっかり確認する必要がある。オーバーナイトにする事で使用するイーストの量を減らせるし、朝から分割してパンを出せる。イースト量が少ないと、味も旨味が出る上に、発酵が遅く進む分、分割と成形をする時間も長くとれるようになるので、仕上がったパンの品質が安定したものになる。

熟成フォカッチャ
熟成フォカッチャ(オリーブ)
熟成フォカッチャ(オリーブ)
成形した直後の「フォカッチャ」
湯種配合%
強力粉(パノヴァッション) 20
熱湯 45


本捏配合%
強力粉(パノヴァッション) 50
デュラムセモリナ(ジョーカーA) 30
砂糖
オリーブオイル
オーテンティックデュラム(イタリアンブレッド用の改良剤)
50
パシナージュ


ミキシング L3分ML3分(湯種投入)ML5分MH5分(オリーブオイル、パシナージュ投入)ML1分MH5分
捏上温度 26度C
フロアタイム 1時間後冷蔵して一晩
分割 300グラム前後
成形 横長のベーキングシートを敷き詰めた型に入れる
ホイロ 30度C75%30分前後
焼成 上火250度C下火220度C15分前後


 熟成フォカッチャについての小川佳興講師の話 成形時、マチをとれば四角くなりチャバタになる。チャバタをサンドイッチにすればパニーニになる。生地が黄色だから赤のトマトや黄緑のレタスが映える。生地はオーバーナイト法を取り入れた方が扱いやすくなる。

ロデブ
ロデブ(記念日用)
ロデブ
配合%
フランスパン用粉(Fナポレオン) 90
ライ麦全粒粉(特キリン粉) 10
モルト 0.3
2.2
オーテンティックデュラム(イタリアンブレッド用の改良剤)
▼ホシノ・ルバン 10
80


ミキシング L4分MH8分
捏上温度 25度C
フロアタイム 30分(パンチ)後冷蔵で一晩
分割 適量
成形 分割後発酵かご(バヌトン)に入れる(または分割後に成形して布取り)
ホイロ 27度C75%1時間前後
焼成 上火240度C下火230度C35分前後(スチーム注入)


▼ホシノ・ルバン
【配合グラム】
ホシノ生種…………………………150
強力粉(パノヴァッション)……1000
塩………………………………………20
お湯…………………………………900

 ロデブについての小川佳興講師の話 水分量が多いため、生地の目が粗く気泡が大きい。発祥地である南フランスのロデブ地方では、昔は1週間に1度焼き7日間かけて食べていた。「一升パン」などの記念日を祝うパンとしても使える。


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