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| お店拝見/2022年5月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

小野寺さんが一人で作るパンは一日約30〜40種類。都内の修行先で体得した無添加のパン生地作りを基本姿勢とし、老若男女問わず楽しんでもらえる品揃えを目指している。 「周辺にあまりない、ハード系に特化することを考えた時期がありましたが、やっていくうちに、お客様はそれを求めている訳ではないと思うようになりましたね」(小野寺さん) 開業して5年目だが、品揃えはあまり変化していないという。しかし、人との出会いから誕生した小野寺さんの店ならではと言える商品がいくつか加わった。 「独立して面白いと思うことは、人との出会いです。その出会いをきかっけに商品を開発できるからです。例えば、イタリアンのシェフと知り合い、教えていただいた酒かすから、ソフトで食べやすいフランスパンを開発したり、イタリア人の大家さんに、『クリスマスにパネトーネを食べたい』と言われたことからパネトーネを作るようになったり。新商品を作るのって、日々の作業に追われてなかなかできないんです。でも、人と出会うことで、その人から原動力をもらえて、それで頑張れる部分があるのだと思います」(小野寺さん) 「パネトーネ」(税込1100円)は、クリスマス時期よりも長く12月から4月まで並べるようにしている。リボンなどでラッピングをし、ギフト需要に対応している。 「温泉ジンジャーブレッド」(税込400円)という変わり種の食パンも、地域の人々との出会いをきっかけに誕生。最寄り駅のJR湯本駅周辺の温泉街に湧き出る温泉水と生姜を使用しているのが特徴だ。生姜の使用は、温泉街にある「温泉神社」の「神社(ジンジャー)」との語呂合わせで決めた。また、「温泉ジンジャーブレッド」は、同神社で祈祷と奉納をするなどし、話題を集め、テレビ放送されたこともある。 「生姜の風味はかなり効かせていますが、小さい子にも好評なのは意外でした。また、和風のおかずと合うかと思っていたら、お客様がフレンチトーストにしても絶品だったと教えてくれて、ちょっと驚きました。温泉水で仕込むと、水道水と比べ、食感がよりしっとりします。焼き上げる前の生地の段階でも違いがあり、みずみずしさを感じます」(小野寺さん) 同店のパン生地に使う小麦粉は「ゆきちから」や「きぬあずま」といった県内産だ。卵や牛乳も県内産を使う。材料の県内産比率は開業当初より高くなってきているという。発酵種は主にルヴァン種とサワー種を使い、季節の果物から起こすこともある。 「材料も、地元の飲食店のシェフたちとの交流から、県内産を使うように意識が変わっていきました。そして自分がパンを作ることで、地元の方に食材の魅力を知ってもらえる機会をつくることができているのではないかと思っています。コスト面でもメリットがあり、近場から運ぶので配送料が安く済み、最終的にパンの価格を抑えることにつながります」(小野寺さん) SHOP DATA 店名:オールアバウトベーカリー 住所:〒972‐8301 福島県いわき市草木台1−10−16 電話:0246‐29‐0380 営業時間:午前6時30分〜午後5時 定休日:日曜、月曜 品揃え:約30〜40品目 スタッフ:製造常時1人、販売常時1人 店舗面積:売り場約20坪、厨房約20坪 日商:平日約5万円、土曜約9万円 | ||||||||||||||||

| この記事の読みどころ
●店長として働いていたベーカリーの事業譲渡を受けて、自分の店として開業した。
●人との出会いが、新商品開発の大きな原動力になる。 ●「パネトーネ」は、クリスマス時期だけでなく12月から4月まで販売。リボンなどでラッピングを施し、ギフト需要にも対応。 |

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