記事の閲覧
| <<戻る | 写真をクリックすると拡大写真が見られます。 |
| 連載/2021年1月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 店舗数が急増したことにより、様々な変化が必要になった - 私の販売集大成ノート(4) | |
|
成長期のまさにど真ん中にいた
1978年にポンパドウルに入社後、約7年間で、郊外型の小田急町田店、都心型の六本木店、横浜の歴史ある商店街の伊勢佐木町店の販売マネージャーを経験した。 入社時は8店舗であったが7年間で全体の店舗数は25店舗に急拡大していた。平均すると年間で2店舗から3店舗の新規オープンとなった。殆どがデーパトか商業施設への出店で、全ての店舗が「一店舗一工房」である。成長期のまさにど真ん中であった。 技術力向上と人材育成の大切さ 人材確保と資金確保は急拡大に備えておくべき必要な要素となる。オープンとなると既存店舗からメンバーを選出することになり、製造チーフは苦労していた。次期責任者として育てた人材を抜かれる事を心配していた。各人が備え持つ技術力は経験年数や個人の能力によって差が出る。ペストリー窯は出来てもフランス窯は未熟であるといった具合だ。技術力の向上と人材育成が必要であることをオープンになる毎に痛感したものである。強力な組織になるには人材の層の厚さが必要である。 販売スタッフは多くの店舗で社員2名いて、マネージャーの代行を務める二番手の社員が抜かれる。マネージャーの日常業務の負担は大きくなるばかりである。 六本木店でオープンの経験があり実情が理解出来ただけに、新店の体制作りには、可能な限り協力し、尚且つ自分が担当する店でお客様の期待を裏切るようなことは、けなければならなかった。 数値の仕組みを考えるようになった ポンパドウルは店長制ではなく製造と販売が独立しており全店舗に製造責任者のチーフと販売責任者のマネージャーがいる。両責任者の関係は業績にも大きく影響する。私も店舗責任者の時に一番気を遣ったのはチーフとの関係である。 製造には材料費や人件費などの規定値があり、販売にも売上げや人件費、廃棄ロス、材料費の規定値が決められており、双方が達成しなければならない目標数値があった。 稀ではあるが販売からのオーダーに対応してもらえないことがあった。製品が出てこないのだ。売上げが上がっても製造の人件費が合わないという理由だった。 こうしたことを経験していくうちに、知らず知らずの間に、数値の仕組みを考えるようになっていたが、そのことを自覚したのは何年かあとのことであった。同業他社からポンパドウルの責任者は数値に強いと聞いたことがあるが、その背景にはこうした環境があったのだ。製造、販売の両責任者がいる事のメリットと私は理解した。 自分たちが作り上げたものが完成 店舗の拡大により様々な変化が必要となった。この間、マネージャーの数も増えた。ベテランもいれば成立ての新人もいる。数が少ない時は一人一人の考え方が理解し易かったが、今度は多様な人材のモチベーションを向上させる必要があった。 私を入れた5人の有志のマネージャーは月一度開かれる販売会議の前々日に自発的に集まった。連絡会議になりがちな状況を打破する必要を5人は感じていた。話し合った内容は販売会議を進行する販売課長に提言して、その内の幾つかは受け入れられた。 その一つとして討議事項の進行の機会が与えられた。討議の進行役は私に任された。販売課長は黙って討議を見守っていた。 マネージャーには会議に出席して一言も発言しないで終える事がないように求めた。また発言された内容について否定するようなことがないように求めた。不満の報告だけで終わるような発言内容だと感じた時には、「マネージャーとしてどの様な対応を考えているのか」を質問した。 オープンがあると異動もある。そこで「引継ぎマニュアルが欲しい」との意見が新人マネージャーから出た。 私が町田店で引継いだ時に感じた事を感じていた。それを機にマネージャー達によって「販売引継ぎマニュアル」の作成がスタートした。 与えられたものではなく自分達が作り上げたものが完成した。「販売引継ぎマニュアル」はその後異動時の必須アイテムとなり活用されていった。 望月 康男 販売アドバイザー。1946年神奈川県川崎市生まれ。東京都町田市在住。趣味は、ドライブ、登山、ビデオ撮影、映画鑑賞。1978年9月、株式会社ポンパドウル入社後、町田店、六本木店、伊勢佐木町店の販売マネージャー。1985年1月販売課長。1989年6月販売部長。1996年12月取締役販売促進部長。2001年10月取締役広報宣伝部長。2007年2月〜2010年1月、株式会社ポンパドウル顧問。全店の接客、品質、クレンリネス、品揃えの改善点をアドバイス。株式会社ポンパドウルの成長期、成熟期に販売関連業務に携わる。 |



2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。







