繁盛店のノウハウをそのまま利用して開店 - ピーターパン小麦市場 - ブランスリー電子版


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お店拝見/2009年1月号

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繁盛店のノウハウをそのまま利用して開店 - ピーターパン小麦市場

木の茶色と屋根などの緑が印象的な外観


約14坪の販売スペースは、陳列方法などにも工夫を凝らし、楽しい雰囲気を演出している


取締役店長の甲賀照之さん


オープンカフェで食事をする人たちのためにひざ掛けが用意されていた
 2007年10月、静岡県焼津市にオープンした「ピーターパン小麦市場」。ピーターパンといえば千葉県などに複数の大型店を展開する繁盛店が業界では有名だが、「ピーターパン小麦市場」も、外観や、店内の様子が、千葉のピーターパンに似ていて、ロゴマークも同じものを使用している。
 「弊社で何か新規事業を立ち上げようとしていたときに、弊社の社長がたまたま、千葉のピーターパンさんの横手社長と知り合いになったことが、すべての始まりでした」
 「ピーターパン小麦市場」を経営する会社、ウィンウィンの甲賀照之取締役店長はこう切り出した。
 甲賀店長は、同ベーカリーのオープンに関わる前は、焼津市の水産加工・冷凍会社の勤続15年の社員だった。同水産加工・冷凍会社が新規事業として、ベーカリーの展開に乗り出すことになり、甲賀店長が責任者としてかり出されたのだった。
 千葉のベーカリー、ピーターパンの横手社長はかねてより、「自分のスタイルのベーカリーが全国各地で繁盛店になってくれたら嬉しい」と考えていた。その思いと、水産加工・冷凍会社の新規事業を立ち上げたいという考えが合致した格好だった。
 開店までの準備期間は10カ月だった。横手社長らの指導の下で、品揃えを決め、原材料の仕入先を決めていった。千葉のピーターパンを参考にして、店舗のデザインなども決めていった。  また、オープンの2カ月前から、千葉のピーターパンのスタッフの1人に入ってもらい、オープン前とオープン後の様々な仕事をしてもらった。同スタッフは現在も、甲賀店長の片腕的存在になっていて、製造チーフとして活躍している。
 「商圏は思ったよりかなり広いようで、焼津市だけではなく、隣の吉田町や、島田市なんかからも来ているようです。自転車や徒歩での来店はほとんどなく、ほぼ100%が車での来店です」と甲賀店長は分析する。
 平日の日商が50〜60万円、土日祭日の日商が80〜90万円と、業績はすこぶる好調だ。
 「ベーカリー経営は私たちにとって初めての経験だったのですが、ここまでやってこられたのも、横手社長やコンサルティング会社の保住先生のお陰です。本当にお世話になり、感謝しています」と振り返る。



パンの陳列方法に工夫楽しい雰囲気を演出

窯から出てきたパンを陳列する台は、暖炉のように演出されている。木に朱色のペイントを施し、燃える薪を表現している


子供が遊べる小さなスペースも店内の一角に用意されている


フランスパン生地に、エリンギ、マヨネーズ、チーズなどをトッピングして焼成した「えりんぎクリスピー」(180円)


揚げたてのコロッケとキャべツをサンドした「コロッケコッペ」(120円)
 同ベーカリーでは、顧客満足度を高めるために細かな努力を積み重ねてきた。コーヒーの無料サービスを実施し、オープンカフェスペースで、ゆっくりとくつろげるように配慮している。また、売り場と厨房の一体感を演出し、売り場から、パンの窯出しや仕上げの様子などが間近に見られるようになっている。
 パンの陳列方法にも工夫を凝らし、パンを陳列する器をパンによって変えるなどして変化を出している。例えば、野沢菜フィリングを包んでおやき風に焼き上げた「野沢菜おやき」(150円)は、七輪に網をのせ、その上に並べて、七輪で焼いているような雰囲気を演出している。陳列用の容器はこのほかにも、木の桶や中華鍋などをアクセントとして使用し、「楽しさ」を表現している。
 こうした陳列方法や新商品のアイデアなどを出し合う目的で、女性5人のチームを作り毎月会議を開いている。従業員の参加意識を高めることも目的の一つだ。



朝礼を頻繁に開き、会社の方針を伝える

陳列する高さにも配慮したパンの陳列スペース


博多の老舗、ふくやの明太子をたっぷり使用した人気商品「明太フランス」(280円)


野沢菜フィリングを包んでおやき風に焼き上げた「野沢菜おやき」(150円)


窯の前に、売り場に突き出るようにして陳列台がある


低糖の粒あんをたっぷりと包み和菓子風に焼き上げた「黒潮あんぱん」(150円)


りんごのコンポートをデニッシュ生地で包んで焼き上げた「リンゴ娘」(220円)
 甲賀店長は「お客様に満足してもらうために、焼きたてを提供し、感謝の気持ちを持って接客することを目標にしています」と話す。
 こうした会社の方針をスタッフが一丸となって実践するために役立っているのが、「朝礼」だ。「朝礼」といっても朝だけではなく、午前や午後にも開き、1日5〜6回の頻度になるという。社員とパート全員が、出勤した日に必ず1回は「朝礼」に参加できるようにスケジュールが組まれている。つまり、午後から出勤のパートスタッフらも、午後の「朝礼」に参加するのだ。
 甲賀店長は、「朝礼」を開くたびに、会社の方針を熱心に伝え、月々の目標の達成度などについて話をする。こうすることで、スタッフ全員に会社の方針が浸透していくのだという。
 甲賀店長は取材の最後に、記者にこう質問した。「ウチの店の接客には温もりがありましたか」。甲賀店長は常に顧客目線でものごとを考えているのだ。
   ◇
 同ベーカリーは、品揃えがおよそ75品目。客単価が800〜1000円。スタッフは、製造が社員6人、アルバイトが2〜3人、調理が常時4〜5人、販売が常時4〜5人の体制だ。
 店舗面積は売り場が約14坪、製造スペースがおよそ30坪。



ピーターパン小麦市場

店名 ピーターパン 小麦市場
住所 静岡県焼津市焼津1-10-26
電話 054-620-8260
営業時間 午前7時〜午後7時
定休日 火曜日
品揃え 約75品目
店舗面積 厨房約30坪、販売スペース約14坪
スタッフ 製造8〜9人、販売4〜5人、調理4〜5人
日商 平日約50〜60万円、土日祭日80〜90万円



原価計算女王
原価計算女王

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