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連載/2020年5月号

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コロナ騒動は、進行中の世の中の変化を、早回しで見せてくれた - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(35)
 この原稿を書いている四月中旬の時点で、新型コロナウイルスは日本中で猛威を振るい、ピークアウトが見えないまま、日々感染者数が増えている。全都道府県に非常事態宣言が発出され、人々に不要不急の外出は厳に慎むようにとの要請が国や地方自治体から出されている。
 ここ数カ月で、人々の生活は一変した。多くの人たちが自宅にとどまることを余儀なくされ、その上で、日々の経済活動を継続するための方策が模索されている。
 学校の一斉休校で、子供たちが昼間家にいるようになった結果、働く母親は、働き方を変える必要性に迫られている。
 このような緊急事態の中で、ベーカリーも、日々のオペレーションを見直さざるを得なくなった。
 日本全国のベーカリーで、入口にアルコール消毒液を置いて、入店前に手指を消毒してもらったり、店内が混み合った密閉空間にならないように、入店の人数の制限を行ったり、レジで店員と顧客の間に、透明な仕切りを設置したり、パンを個包装したりして、新型コロナウイルスとの戦いが繰り広げられている。
 今回のような緊急事態になると、世の中の様々なことがらに、普段とは違う角度から光が当たり、それらの本質が期せずして鮮明になってくるものだ。
 ベーカリー業界にも、いくつかの問題提起がされているように思える。
 まずは、パンという食品を、客が自由に触れる状態の中、裸の状態で陳列しておくことの是非についてだ。新型コロナウイルスは、飛沫感染によって、人間の体に入っていくとされる以上、パンを裸で長時間陳列しておくよりは、個包装するなどして、外界からは遮断された状態で陳列しておく方がいいと考えるのは自然なことだと思う。
 今回の騒動でのベーカリーの対応は、陳列棚に透明のビニールなどのカバーを設置したり、パンを一つ一つ包装して陳列したりと様々だが、全国のベーカリーが、パンの陳列における衛生管理の問題に改めて取り組んでいる現在の状況の中から、より高度な衛生管理を実現しつつも、焼きたてパンのシズル感を最大限に演出できる画期的な方法が編み出されてくることを期待したい。
 今回の新型コロナウイルス感染拡大は、IT社会における働き方改革の進行スピードを高めたという側面もある。全員が一つの場所に集まって仕事をするというこれまでのスタイルが、社会のIT化ととも変化しつつあったが、その流れが一気に加速することも考えられる。
 地域密着型のベーカリーにとって、世の中のこの流れが有利に働くことは、今回のウイルス騒動によって、図らずも立証される形となった。 本誌が取材したほぼすべての地域密着のベーカリーで、2月、3月の売上は、前年同期比で伸びている。ベーカリーのオーナーらからは「普段は見かけない客も目にするようになった」などという声も聞かれ、ベーカリーを巻き込んだ人の流れが、大きく変化していることが伺われる。
 今回の新型コロナウイルスの感染拡大は、ベーカリーが今後対応していかなくてはならない社会の様々な現象を、時間を早回しして見せてくれたと言えないだろうか。ビジネスの進化は、経営環境が激変したときに成し得るものだということを肝に銘じたい。(RO)




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