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| お店拝見/2003年6月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| パンと共演するエンターテイナー - ドンナ | |
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「まあ、久しぶり。大きくなったわね。こんなにちっちゃかったのに」。店内に元気いっぱいの声が響く。千葉県花見川区のベーカリー、ドンナ。看板商品は「ドンナママの食パン」(1斤200円)。ドンナママこと、吉野としえさんが切り盛りする元気印のベーカリー。売り場と製造スペースを跳びまわり、来店客との会話を心の底から楽しんでいる感じ。売り場と製造スペースを舞台に活躍するエンターテイナー。
住所 千葉県千葉市花見川区幕張本郷5-20-8 電話 043-274-6618 営業 時間午前7時午後7時 定休日 日・祭日 |

| 主婦が家族のために作るバン。ドンナママは、話好き | |
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「家庭でお母さんが子供のためにパンを作る感覚を大事にしたい」。吉野さんはそういった。
「イーストフードなどの添加物は一切使いません。製法も手間のかかる中種法です」。 食パンは、ドンナママの食パンのほか、イギリスパン(1斤200円)やレザン(280円)など合計で13品目ある。 「食パンが売れる店は安定する」とある信頼する人から言われたのを忠実に実践してきた。 小さな子供を連れた来店客が多いため、子供向けのパンも充実している。手作りハンバーグ、ポテトサラダなどをトツピングした「お子様ランチ」(150円)などが、子供たちに楽しげに語りかける。 母親が子供のために心をこめて作ったパンといった感じだ。 15坪ほどの売り場は、ゆったりとした感じで、売り場に顔を出す形でオープンが置かれている。 吉野さんは、オーブンの前で、生地にクープを入れながら、顧客と楽しそうに話す。売り場と製造スぺ−スの区切りをあまり感じさせない作りになっている。 吉野さんは、売り場、レジ、麺台、窯、などを縦横無尽に行き来し、顧客と、そしてスタッフと元気に会話を交わし、「ドンナシヨー」を盛り上げる。 |

| 離婚、2人の子供、そして開業。多くの人に助けられた | |
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吉野さんは、10数年前、パン教室に通っていた。とにかくパンを作るのが好きだった。いつのまにか作ったパンを友人などに販売するようになっていた。自宅のリビングが販売スペース。「おいしい、おいしい」といってみんなが買っていった。「多いときは1日7万
円分のパンが売れることもありました」(吉野さん)。 ところが、夫が事業に失敗。大きな借金を抱えた。離婚。2人の子供。 しかし、吉野さんには、親身になってくれる人がたくさんいた。べ−カリーを開業するために多くの人がカになってくれた。 9年前、それまで使っていた「レディースニーダー」と呼ばれる小さなミキサーが、大きな業務用のミキサーに変わった。それまで 愛用していた家庭用のコンベクションオープンが、大きな固定窯に変わった。11坪(販売スぺ−ス4坪)の小さなべ−カリーだった。 「本当に大丈夫かしら」。吉野さんは不安になったこともしばしば。しかし、問題が発生するたびに、助けてくれる人が必ずいた。 「最初の頃は失敗の連続でした。どれだけのパンを焦がしたかわかりません。製粉メーカーや機械メーカーの人など多くの人に助けられて何とかやってきました」と吉野さんは笑う。 今から約4年前…。開業時の借金はすべて返していた。もっと広い店舗が欲しかった。それまでは、住居と店舗が離れた場所にあり、大事な時期を迎えていた2人の子供を自分の目の届く場所に置いておきたいという気持ちもあった。 最初の店舗から少し離れた場所に、1階が酒屋の3階立てのビルがあった。酒屋はずっと閉店していた。あるときその物件が土地つきで競売にかけられることを知った。すぐに連絡すると、個人でも競売に参加できる、といわれた。 いつもくるみパンを2個買っていく馴染み客がいた。上品な老紳士だった。吉野さんが、明るく元気に働く姿をいつも見ていた。あるとき、吉野さんは老紳士にふと3階建てのピルの話をした。 老紳士は「本当に欲しいのですか」といった。吉野さんは「はい」といった。「それなら、すぐに私の事務所にいらっしやい」。 吉野さんは、開業以来の片腕のスタッフと2人で、事務所を訪ねた。老紳士はその場で片っ端から銀行に電話して、「私が保証人になるから」と掛け合ってくれた。 「それまで、お店にいらっしやるといろいろと話をしていましたが、何の仕事をしているのかも知りませんでした。そのとき初めて不動産関係の仕事をしているらしいと知りました」と吉野さんは振り返る。「そこまでしてもらっていいのかという気持ちでいっぱい でした」 結局地元の銀行が出資してくれることになって、競売の手続きをすべて代行してくれた。 「市価の3分の1の価格で購入することができました」(吉野さん) ドンナのリニューアルオープン。敷地面積45坪。建坪約40坪。販売スペース約15坪。製造スペース約25坪。 |

| 将来はレストランも開きたい
2人の子供も大学生になった。べ−カリーの売上げも悪くない。今年初めて、専門学枚卒の男性スタッフを雇った。他のスタッフは全員女性で、10年来苦労を共にしてきた仲間もいる。
スタッフ全員が製造と販売をこなし、大きな声を出し合って日々パン作りに、パンの販売に邁進中だ。 ドンナママのパンは、彼女のキャラクターとセットで、多くの人に親しまれている。 「ゆくゆくは2階で、パンのある食卓を提案するレストランができたらいいなと思っています。ハード系のパンをもっと作りたいのですが、あまり売れないんですよ。おいしい食べ方を提案して、ハード系の食事パンのおいしさをもっと知ってもらえたら嬉しいです」。ドンナママはそういって笑った。 |

| ドンナママのしょくぱん | |
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「ソフトで、味に特徴があるが、毎日食べても飽きない」。そんな感じがする食パン。1斤200円。
およそ4年前に商品化し、ドンナの看板商品になった。 「中種法で、手間を借しまずに作っています」。もちろん無添加。ドンナママは、顧客を家族のように考えている。家族のために作るパンには添加物は一切入れない。 |
| ドンナのソフトフランセ | |
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「バターロールのように朝食に気軽に食べてほしい」。そう考えて1年前こ商品化した。
ハード系ではなく、セミハード。子供から、OL、主婦まで多くの人に親しまれる人気商品になった。ひとつ60円。 溶岩窯で焼くようになって、パンの艶がきれいになつたそうだ。 |
| ヤキソバボール | |
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| ぷーさんのメロンパン | |
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ドンナのソフトフランスと同じく、朝食に食べてもらいたくて商品化した。「ビス生地の部分がさくっとしておいしい」と評判になっているそうだ。ビス生地の部分は厚くて、すこしでこぼこしているように見える。素朴な感じが好印象だ。中には、メーブルシロップが入っている。大きなざるに入れて陳列している。
「パンケーキのように朝、食べていただきたいパンです」と吉野さんはいう。ひとつ140円。 |
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