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| (続)パン屋さん手帖(15)/2004年7月号 |
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| 第2章 ありのままのパン人生 | |
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元住吉店で勤務している時に後のモンタボー社長になる方が名古屋から東京に赴任してきました。そこから店舗改善が進みます。私が元住吉店に行ってちょうど4カ月が過ぎようとしていました。
橋本泰之(ベーカリーコンサルタント) 1956年横浜生まれ。新宿の専門学校を卒業後、銀座レストランみかわやに就職。その後センチュリーフーズ、モンタボーなどを経て、1996〜2001年、東京製菓学校教師。2001年10月、有限会社レーヴを設立、現在に至る。 |

| 店長として何をしたら、店がうまくまわり出すのか?
改革が始まり、大勢が辞めていった
統括の部署から色々な改善提案があり、それが不服で大勢の人が辞めていきました。東京地区だけで40人くらいの人が辞めたと思います。 その時、私も多少の不安を感じましたが、結果的には自分自身のためのいいチャンスでもありました。 同じような不安を持っている方も多いと思います。しかし考え方を変えるとチャンスでもあるのです。その時私は、「1週間は7日しかないのだからいくら頑張ってもそれ以上は働けない。休みがなくても、自分のために頑張ってみよう」と半分開き直っていました。 実際当初の1カ月間は休みがない状態が続きましたが、仕事が日ごとに早くなり、パートさんたちにも手伝ってもらって、スムーズに仕事が進むようになりました。 先が見えないまま仕事をしている人も多いと思います。不安になり、「一生この大変な状態が続くのか」と感じることもあるかと思います。でも、人は毎日成長します。そして慣れてくると自然と仕事の中で次に何をすべきかが見えるようになります。考え方をもう一度変えて自分自身のために仕事をしてみると、技術力のアップにつながり、店の売上に影響を与えるようになります。結果として店に貢献することになります。 店の考え方(方向性)と、従業員の気持ちの方向が一緒になると、店舗は改善されます。技術力以前に従業員の精神的やる気が大切です。 うまくいった時にほめてもらえる環境があると、各スタッフの仕事に対する責任感と誇りが生まれ、一層効果が出ます。 お互いのコミュニケーションをとるためにも、ミーティングをすることが重要です。 ミーティングは簡単でいいので時間を決めて手短かに行いましょう。長くなると説教に感じる人もいるので、必ず時間を決めて話し合いましょう。 まずはやってみて判断するのがいい 私の場合は、半分開き直ったことで、何についても、まずはやってみようという意識が働くようになりました。 素直な人は数年で仕事が出来るようになります。反対に仕事に対して不平や不満を口にする人は、話してみると必ず、「ここはこうで」と否定的な話をします。 素直でない人は成長が遅いですよ。否定的な人は結局あとで本人が困るのですが、もっと困るのは周りに悪い影響を与えることです。どうせやるなら素直な気持ちで取り組んで、いろいろなことを自分の中に取り入れた方が成長します。 まずはやってみて判断するのがいいですね。何か提案されても、頭で「だめだ」と判断してしまって、行動を起こさないでいると、 そのままいつまでたっても状況が変わりません。良い意味での開き直りがあると、自信もつくし成長もします。 大勢の人が辞めていって、残った人で団結して店を運営するようになり、若手の成長が進みました。若い人を店長にして、そのアドバイザー的なポジションに年配の人を就け、互いに協力して仕事をさせることによって、新旧両方のよい面が出たと思います。 何も言わずに、スタッフの性格を見た 6カ月で元住吉店から藤沢西武店に転属になりました。ここで前号で書いた改革を実践しました。藤沢西武店(今は西武自体が閉店して店舗がなくなっています)では、流れを覚えるために半月の間、何も言わずに働きました。店長が何も言わないので、色々不満も出ていたようです。製造パートが2人いたのですが、最初「よくやっているな」と思った人が、そのうちにわがままで休んだり、遅刻したりするようになりました。もう一人は黙々と仕事をしていました。私の前の店長は、動きも速い前者を大事にしていたようだったのですが、半月経った時点で、その人に辞めて頂くように持っていきました。これによってパートが見違えるようによく働いてくれるようになりました。私が藤沢西武店を出た後も私のスタンスを崩さずに頑張ってくれました。 原価と生産性がキーポイント 藤沢西武店で初めに行ったのは原価計算でした。単品の原価をすべて出し、売れ筋商品と他の商品とを比べてみました。すると売れている商品のほとんどの原価が高く、経費を考えると売れば売るほどマイナスになってしまうことがわかり、商品の見直しから始めることにしました。 ちょうどプロ野球の西武ライオンズのリーグ優勝と重なり、目玉商品だけを少し値引きしました。 多くの新商品を開発し、泊まり込みでパンを作り、多くの人に食べてもらいました。原価のある程度しっかりしている製品を主体に販売し、原価が高い商品は時間別に販売しました。 焼きたてのコーナーを作り、それによって客数と売上が上がりました。利益率も飛躍的に良くなりました。原価を計算して商品アイテムを通常商品・時間別商品・日替わり商品に振り分けることにより、全体の原価率が下がったのです。これは多分どこの店舗でも一緒だと思います。 またパート、アルバイトのスキルを上げることにより生産効率も上がりました。パン屋さんの商品力は大切ですが、原価を知って商品を作ることも同じように大切だと思います。 来月は病気になり4カ月間休んだ時の思いとその後について話していきたいと思います。 |



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