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| 特集/2001年7月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 体当たり調査 ON BREAD INGREDIENTS by ブランスリー調査隊 - 最近使用して成功したパンの素材は?いま、注目している素材は? 「最近注目しているパンの素材は何ですか?」などの質問をベーカリーにぶつけてみた。回答は多種多様で、それぞれのベーカリーがそれぞれの価値観から、パンの材料を探し求めている姿が浮かび上がった。
小麦粉などの主原料を見直そうというベーカリーや、差別化酵母を求めるベーカリーなど様々。調理パンなどの具の差別化を図るベーカリーが比較的多いのが、印象に残った。 調査の方法 100軒のベーカリーに、FAXで質問表を送り、回答を求めた。回答を寄せたのは33軒(回答率33%)。 質問は、「最近注目しているパンの材料は何ですか?」「それはどんな材料で、練り込み、トッピング、フィリングなどのいずれに使用しますか?」「新しいパンの材料に求めるものは何ですか?」「パンの材料を入手する際に何か不便なことはありますか?」など合計で9問。 回答を寄せたベーカリーの平均日商は20・85万円(日商について無回答の6軒を除いた値)。回答を寄せたベーカリーの所在地は、東京都18軒、神奈川県5軒、愛知、長野の両県がそれぞれ2軒、岩手、埼玉、山梨、千葉、兵庫の各県と大阪府が1軒ずつ。 立地は、商店街10軒、住宅街9軒、郊外街道沿い7軒、オフィス街3軒、ホテル内1軒、その他3軒。 |

| 主原料を見直したい。仏産石臼挽き小麦粉など | |
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「最近注目しているパンの材料は何ですか?」と聞いたところ、回答は多種多様だったため、小麦粉、フルーツ、乳製品など、いくつかのカテゴリーに分類してみた。
パンの主原料である小麦粉の差別化品をあげたベーカリーが14軒と多かった。内訳は、「国産小麦粉」「フランス産石臼挽き小麦粉」「全粒粉」がそれぞれ2軒ずつ。「熱湯処理した小麦粉」「国内産薄力粉」「黒小麦」などが1軒ずつ。 熱湯処理した小麦粉は、長野県のあるベーカリーがパンを試作中だが、「もともとは、うどんのコシを出すために配合していたもの」だそうだ。同ベーカリーは、「湯捏ね法で作るパンのようにもちっとした食感が出るのではと考え、試作しているが、湯捏ね法のパンとは違った独特の食感のパンができる」と話している。 フランス産石臼挽き小麦粉は香りが通常日本で使われている小麦粉とは違うという。仏産石臼挽き小麦粉を使用していると答えた山梨県のあるベーカリーは、「いつもおいしい小麦粉はないかと探しています」という。 国内産薄力粉は、天然酵母でパンを作るあるベーカリーが、焼き菓子などに使っている。黒小麦は、中国産で、表皮が黒いのが特徴。野生種に近い小麦で、栄養が豊富だという。 セモリナ粉は、「小麦粉アレルギーの人でも食べられる」と国分寺のあるベーカリーが使用している。 回答者のひとりは「新しい材料というと、もの珍しさだけで終わってしまうケースも多いが、これからは小麦粉などの基本的材料を見直していかなくてはならないと考えている」と答えた。 |

| パイナップルとマンゴーがおもしろい!? | |
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フルーツ類をあげたベーカリーも11軒と多かった。具体的名前があがったのは、パイナップル、マンゴー、ブルーベリーの3つ。パイナップルとマンゴーは、フレッシュとドライが1軒ずつ。ブルーベリーはドライが1軒。
ドライパイナップルは「練り込み用として検討中」と、東京・品川区のベーカリーが回答。フレッシュのパイナップルについては、東京・渋谷区のベーカリーが「フィリング用としてすでに使っている」と答えた。 マンゴーもドライ、フレッシュが1軒ずつ。ドライマンゴーは、東京・品川区のベーカリーが沖縄産のものを、練り込み用として使用。フレッシュのマンゴーは、トッピング、フィリング用として、東京・台東区のベーカリーが使っている。 このほか、「ドライフルーツ」と答えたベーカリーが3軒、「フルーツ」答えたベーカリーが2軒。「有機ドライフルーツ」と答えたベーカリーが1軒あった。 |

| ヨーグルト、チーズなど玄米粉、発芽玄米にも注目
牛乳やバターなどの乳製品をあげたベーカリーも多く、9軒あった。「練り込み用ヨーグルト」「チーズ」が2軒ずつ。「牛乳」「発酵バター」「生クリーム」「脱脂粉乳」「クリームチーズ」がそれぞれ1軒。
「練り込み用ヨーグルト」をあげたベーカリーの1軒は「パンにヨーグルトの香りを簡単につけられる」と答えた。ある材料メーカーの製品だという。 「チーズ」と答えたうちの1軒は、ベークオフ専門のベーカリーで、「ナチュラルチーズとプロセスチーズをトッピングとして使っている」という。 「脱脂粉乳」と答えたベーカリー社長は「考案中のため具体的にいえない」。 玄米や玄米の加工品をあげたベーカリーも7軒あった。玄米の粉が4軒、玄米が2軒、発芽玄米が1軒。 「玄米の粉」については、4軒のうち3軒が「リブレフラワー」と答えた。同製品は、玄米を微粉末化したものだ。3軒のうちの1軒は「5年前から使っています。天然酵母使用のフランスパンと食パンに配合しています」と答えた。 「玄米」と答えた2軒はいずれも練り込み用に使用している。 発芽玄米は、玄米を発芽させたもので、発芽させることによって、通常の玄米には含まれない有用物質が作り出されるとされる。 |

| 差別化の具材を作ろうとすると材料がなかなか手に入らない | |
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バラ肉、たこ、かにの殻など料理の材料と思われるものをあげたベーカリーも14軒と多かった。
「中華やイタリアンの具材を作るために材料を買い出しに行く」「最近イタリアンレストランを始めたので、そこのシェフが作った料理をパンのフィリングやトッピング用に多少アレンジして使っている」などと答えたベーカリーもあった。 調理パンやサンドイッチなどを差別化するために、自家製の具材を作るケースが多いことが伺われた。 ただ、こうした材料は出入りの業者が扱っていないか、扱っていても最少ロットが大きすぎて入手しづらいケースが多いことも明らかになった。回答したあるベーカリーは「中華具材やイタリアンの具材を自家製造しているが、イタリアン野菜などは、出入りの業者からは買えないので、近くの市場に仕入れに行くんです。使う量が多ければ、イタリアンレストランなどに材料を納める業者から買えるんですけど」と答えた。 このほかに名前があがったのは、ターキー、味噌、アサリ、菜の花、トマト、しめじ、豚肉などで、いずれも回答したベーカリーは1軒。 |
| お茶を練り込み用やフィリングに。差別化酵母にも注目製品
今回のアンケートでは、「お茶」と答えたベーカリーが3軒あったのが目を引いた。
1軒は「天然酵母パンにお茶のパウダーを練り込もうかと検討している。カテキンとかいろいろ入っているのでいいと思う。夏向きだと思う」と答えている。 もう1軒は、お茶の葉、ペースト、クリームを練り込み用やフィリングとして使っているという。 このほかに、「お茶の葉を細かくしたものを、練り込み用、トッピング、フィリングとして使っている」と答えたベーカリーが1軒あった。 酵母をあげたベーカリーも3軒あった。「ホシノ丹沢酵母」が2軒、「発芽玄米パン酵母種」が1軒。 ホシノ丹沢酵母は、丹沢山系で採取した天然の酵母を従来のホシノ酵母を培養するのと基本的に同じ方法で培養したもので、「パンの香りがさらに優れている」「発酵力が強い」などと評判になっている。 発芽玄米パン酵母種は、発芽玄米、果実酵母、酒麹、乾燥酵母、乳酸菌などから作ったパン種。 |
| こだわりの材料や、使う量が少ない材料は、入手しづらい
パンの材料を入手する際に何か不便なことはありますか?
●豚、エビ、チキンなど中華の材料は、出入りの業者では扱っていないので、スーパーなどに行って買っている。近くに中華街があり、そこの中華レストランの材料業者から仕入れたいと思うが、量の問題で中々うまくいかない。 兵庫県神戸市(住宅街) ●手に入りづらい材料も多い。市街へ出かけて買い出しする。市街までは、車で1時間程度。 岩手県和賀郡(住宅街) ●材料屋さんが在庫として置いてないものを使うことが多く、取り寄せになることがしばしば。手に入るまでに時間がかかる。価格も高くなる。何かいい方法はないでしょうか? 東京都日野市(郊外街道沿い) ●特に不便は感じませんが、入手しにくいものは、メーカーに直接交渉しています。 東京都豊島区(商店街) ●材料屋さんにないものがありすぎる。ほしい材料をきちんと入手できるよい方法はないものでしょうか? 埼玉県北葛飾郡(郊外街道沿い) ●取引問屋で扱っていない材料、特に内麦やオーガニック小麦粉、オーガニック材料などは希望するものが入りにくい。取り寄せようとしても最少ロットが大きすぎるため、なかなかむずかしい。最近、インターネットによる材料販売の案内がよく来るので、検討中。 東京都足立区(国道沿い) ●少量しか使わない材料を入手する際、ロットが少ないと注文できない場合がある。入手先を変えてみて、それでもダメな場合はあきらめる。 神奈川県相模原市(女子大前) ●最低のロットが大きすぎて、入手困難な材料も多い。 愛媛県宇和島市(住宅街) ●多種多様な業者と取り引きしているため、たいていの材料は簡単に手に入る。 大阪府大阪市東淀川区(オフィス街) ●材料入手に関して不便を感じることは今のところない。 東京都墨田区(商店街) ●ヨーロッパ各国の材料を使用している関係で、相場の上下により、入手できないものもあり、困ることもある。しかし、商品の製造をなくすのではなく、多くのお客様のニーズにお応えして、日々パン作りを行っている。 東京都渋谷区(明治通り沿い) ●目先を変えた新しい素材を追うことよりも、基本的材料を見直す方が重要だと思っている。調理パンの具の材料にしてもどこで誰が作ったかがはっきりしているものを使いたい。定番商品をさらにおいしくすることを考えている。 長野県南佐久郡(郊外街道沿い) ●どこへ発注したらよいのか迷うことがある。セールス担当者に1人ずつ問い合わせる。 山梨県甲府市(オフィス街) ●あまり先行した変わった食材よりも、お客様の意識とニーズに歩調を合わせた商品開発が必要だと考えている。我々の意識を超えて、あまりにも多くの食材が出まわっていて、追跡しきれない面がある。 東京都豊島区(商店街) ◇ すべての回答者の答えを掲載したわけではありません。「特に不便は感じたことがない」と答えたベーカリーが7軒、無回答が8軒ありました。 |
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