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| 海外情報/2001年11月号 |
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| アメリカを中心に台頭するフランチャイズベーカリー、家族的なサービスと確かなフレッシュネス | |
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文・高橋秀尚(�螢僖鵐錙璽襯病緝充萃�役、海外情報研究会主宰)
ポストSB、個性化がカギ 日本に「寄らば大樹の陰」ということわざがあるが、何となく現実回避のような感じがする。アメリカを中心にして台頭しているフランチャイズベーカリーは、商いを志す者を組織が助けて、お互いにビジネスとして成功させるための相互信頼とメリットを共有する事を目標としている。いくつかのフランチャイズベーカリー(以後FCBという)本部が準備している加入案内書を読んでみたが、「私たちはお互いにファミリー」とか、「ファイティングスピリットを持ちましょう」などと書かれている。 アメリカという国はシステム化を徹底させるので、FCBの場合も開店以前のオーナー教育に始まり、店舗管理、商品調達などを厳重に行っているのは当然である。 しかしながら昨今のサクセス・ビジネスをみると、年商や店舗数などの企業サイズが大きいほどよい、というばかりではないようだ。むしろ地域密着型で顧客嗜好を確実に掴んだチェーンに注目すべきものがあるように思われる。 一例として(いささか私見を加えさせていただくとして)日本で破竹の勢いで伸びている「スター バックス」がある。 この業態はベーカリー・カフェに区分されるが、アメリカ本国でも、こんな場所にあるのかと驚くほどに全国展開している。さらに世界最大規模の航空会社ユナイテッド機内でもSB(という)のコーヒーが出される。つまり、どこへ行っても飲めるわけで、希少価値が薄くなったといえよう。 どういうわけか、アメリカのベーカリー・カフェの本部は、西海岸のシアトル市にある場合が多いので、アメリカの業界人は「シアトル カフェ」と呼んでいるが、最近の話題は「ポストSB」。つまり最大手のやらないこと、出来ないことで勝負しようという後発チェーンが注目されている。 顧客というものはどの国でも移り気な面があるから、個性を発揮することができる(個性化)ベーカリー商品の開発に全力をあげているわけで、私たちも現地を見学する場合は、パン屋さんばかり見ないで、このような複合業態を見るとさらに参考になる。 ベーカリー(パン商品)に何か他の商品(業種)を加える考え方を「ベーカリー・プラス」と呼んでいるが、店の個性化を可能にするのはベーカリー商品であるのが嬉しい。 顧客要望に応えて店が客を選ぶ さて、これらの予備知識をもとに、今アメリカで注目のFCBをいくつかご紹介しよう。お断りをしておくが、アメリカのベーカリーはパンとケーキの両方を作っている場合が多い。従って現地のリテールベーカリーを見学しようと思って行ってみると、私たちには興味のないケーキ類が主体となっていることが起こりうるので要注意。 今やビジネスで勝ち組みに入るための条件は、「良い商品」「良い立地」そして「良いサービス」に加えて、「顧客要望に適合する業態」が必要となった。 昨日までの「何でも売っているベーカリー」というスタイルは、アメリカではスーパーマーケットのインストアおよび卸商品棚ぐらいのもので、ほとんどのリテールベーカリーは、「自分の店の個性化商品はこれ!」と言ってアピールしている。 日本の現状を見ると「お客が店を選ぶ」感覚のようであるが、アメリカでは「店がお客を選んでいる」ように感じる。つまりそれだけ商品に自信があるのだろうが、重要なのは商品グループの絞り込みをしている事で、例えばドイツ系のお客が多い地域にあるお店では、ハードタイプのパンを主体にしている。またユダヤ系のお客が多い都市にはベーグルの品揃えを重視した店が繁盛している。 FCBの分類は? そこで課題のFCBであるが、いろいろと調べてみると、次のような要素を重視するタイプに区分されるようだ。 (1)広域(全国規模)か、限定地域か (2)製造方法をスクラッチにこだわるか、それ以外の方法(製品冷凍、パーベイクなど)にするか (3)商品構成を拡げるか(オールラウンドという)、または単品種に絞り込むか それぞれのFCBは、これらの区分のどれかを最良のものとして店舗展開、商品開発をするのであるが、昨今のニュースを見ると次のようなことが窺い知れる。 (1)全国規模のFCBは何となく元気がないように見える。どの町に行ってもその店があるというのは、メニューや価格帯が大方分かっているという安心感はあるが、新鮮味に乏しい。ただし例外はある。ご存知シナモンロールの専門店「シナボン」であるが、このチェーンの繁盛店は空港やショッピングセンター、オフィスビル等が多いとの話を聞いた。つまりこのような場所でお客が求めるのは珍しい商品ではないし、ひとつ上をいくサービスでもない。商品が確か(既に知られている)で適価であれば合格ということであろう。もうひとつ聞いた話では、アメリカ人といえどもあの巨大なサイズは持て余し気味との事で、2人で分け合って食べているのをよく見かけた。 (2)限定地域(リージョナルという)商圏で健闘しているFCBも多いが、彼らの切り札は「家族的サービス」と「確かなフレッシュネス」。配送距離を制限すれば必然的に地域も限定される。 (3)製造方法については、あくまでスクラッチにこだわるFCBもある。ただし難点は働く気と最低限の技術力を持っている若いスタッフの確保が大変なこと。したがって現在最も普及化が進んでいるのは製品冷凍、成形冷凍とパーベイク。 (4)メニュー開発に関して言えば、ベーカリー商品自体は当然であるが、加えてスープ、サラダ、デザート類の充実を図っていること。特にスープ類は多くのメーカーが市販製品を売り出しているので、問題なくメニュー化できるとのことである。またスープは粗利益が多いそうだ。 単品種FCBが健闘、ベーグルを23種類 さて、筆者が見聞きしたFCBの中で印象に残ったチェーンをご紹介する。いずれも最初はベーグルを主体としていたが、今日ではサンドイッチ、スープ、サラダなども加えており、また店内飲食スペースも設けている。 その店舗風景は掲載写真で見ていただきたい。列に並んでテークアウト(最近はTO GO=トゥ ゴーと呼ぶ)客をさばく一方で、20人ほどが座れるテーブル席を設けている。 写真の店はアメリカ中部の都市インディアナポリスで、今年の3月に撮影。チェーン名称は「アインシュタインベーグル」といい、店舗数は約500、店頭でベーグルのベークオフをしている。 次に紹介するのは、マンハッタンベーグルというチェーンであるが、1983年創立以来、約270の店舗を展開している。いかにも専門チェーンらしく、ベーグルの品揃えが23種ある。 またベーグルを切った面に塗るスプレッドは、20種類を揃え、お客の好みに合わる。参考までにベーグルの種類は次の通り。 ▼ブルーベリー▼チェダーチーズ▼チョコレートチップ▼シナモンレーズン▼クランベリーオレンジ▼エッグ▼ガーリック▼ハラペニョチェダー▼マーブル▼オートブラン▼レーズンウォルナッツ▼オニオン▼ポピー▼プンパーニッケル▼ライ▼ソルト▼セサミ▼スピナーチ▼サンドライトマト▼ホールホイート▼ウォルナッツ▼プレイン▼エブリシング また、ベーグルサンドイッチ各種があるが、主なフィリングは次の通りで、これらに各種ソースを加える。 ▼ホースラディッシュ▼トマト▼レタス▼チェダーチーズ▼グリーンペッパー▼オニオン▼キュウリ また、出店費用に関する資料を入手したので概略を示す。 フランチャイズ料=1万5000ドル リースホルド料=3万7000ドル 設備費用=5万9000ドル 開店保証金=1万ドル 開店時指導料、保険料、その他=8750ドル 合計=13万5250ドル〜32万2000ドル また、ロイヤリティは5%、本部による宣伝費用として売り上げの3%程度を支払う。日本でもこのような単品種FCBが今後はさらに本格展開をするものと思われる。 |




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