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| お店拝見/2002年1月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 継続は力なり - ベルドール | |
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大阪府富田林市のベーカリー、ベルドールの奥光義代表は、がむしゃらにパン作りに励んできた結果、顧客と作り手の双方の座標軸の中で、最も好ましいポイントにたどり着いた。「同じ顧客と一生付き合っていこうと思ったら、自然体でいかないと」と話す。
大阪府富田林市向陽台2-2-13Yツインビル 電話0721-28-4440 営業時間 午前8時〜午後7時30分 (火曜定休) |

| 自然体で顧客と一生付き合う。「自分に何ができるのか?」 | |
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「継続は力なり。そのためには自然体でいかないと」
大阪府富田林市のベーカリー、ベルドールの奥00代表は自らに言い聞かせるようにこう話す。 自分ができることと顧客が求めることの接点を探しつづけてきた末に到達した結論だ。 奥代表は、自らが会長を務めるリテールベーカリーの団体であるアーバンマスターズを組織し、月1回の勉強会を開催、常に製パン技術の研鑚に努めてきた。材料についても、1つひとつについて検討を重ね、カスタードクリームやカレーフィリングなどは完全自家製、あんこやジャムについては、材料や配合などを指定し、特注品をメーカーに作ってもらうなどしてきた。ポテトサラダなどに使うマッシュポテトも自家製だ。 「やれるだけのことをやってくると、自分のできることとできないかことが見えてくるんです」と奥代表はいう。 以前は、店のあちこちに「000000」や「00000」などの張り紙などを掲げてアピールした。「自分にできないことはない」と思った。 がむしゃらにパン作りに励んでいく過程で大切なこととそうでないことが見えてきた。 「継続的にいいサービスを受けられることがお客様にとって最も嬉しいはずです。同じお客様と一生付き合っていこうと思ったら、こちらが過度な無理をすることは、お客様にとってマイナスになると気付きました」と奥代表は話す。 |

| 特注のベースミックスで食パンを作る | |
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ベルドールは食パンに大きな力を注ぐ。定番商品の「ベルドール食パン」(1斤180円)は、ある問屋を通じてメーカーに働きかけ、指定した配合で作ってもらうベースミックス粉を使用。
自家配合を、計量ミスなどを発生させないで効率的に実現させるための秘策だったという。こうしたことは志を同じくするアーバンマスターズ会員同士が協力して実現できたことでもある。おいしい食パンを毎日安く提供したい、との思いもあった。材料の計量ミスをなくし、製造効率が向上したことが、低価格販売を後押しした。 幅が半分の面白い形の食パンもある。バターの配合量を多くした「バタートースト」(1本320円、ハーフカット160円、15ページにレシピを掲載)だ。一般的な3斤棒の食型を、長さと高さはそのままにして、幅だけを半分にした特注の型で焼く。 「お客様が食べやすいだろうという素朴な考えから商品化しました。火通りがいいのでおいしく焼けるという利点もあります」 パンドミ(1斤210円)や天然酵母食パン(1斤250円)などを含めて食パンの売上げは全体の3割程度を占め、多くの顧客の「日常のパン」として定着している。 |

| 新しさも同時に追求する。プリンをデニッシュにのせて焼く | |
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奥代表は一方で、「目新しくて、新鮮なものを求める顧客の欲求」も常に意識している。店内中央に据えられた大きな平台には、頻繁に新商品が並ぶ。
最近商品化して人気を集めているのは、「デニッシュプリン」という商品(140円、レシピを14ページに掲載)。プリンの形に焼き上げた「プリンパン」(80円)は以前から作っていたが、ある時顧客の一人から「本当のプリンがのったパンがあったらいい」といわれた。奥代表はパン職人のプライドにかけて商品化に取りかかった。デニッシュにプリンをのせて焼き上げた「デニッシュプリン」が店頭に並んだ。プリンは完全自家製。「お客様が袋に入れて持ち帰ってもプリンが崩れないようにするのが大変でしたね」と奥代表。 平台にはこのほか、タピオカでんぷんが入った粉を配合した生地を揚げて、きな粉をまぶした「もちもちきなこ」(60円、レシピを15ページに掲載)や同じくタピオカでんぷん入りの生地を揚げて、焼き海苔を巻いた「いそべ」(70円、レシピを15ページに掲載)、乾燥よもぎを練り込んだ生地で粒あんを包んだ「よもぎもちパン」などが所狭しと並び、来店客の目を楽しませている。 |

| 「パンは日常の食べ物なので、買いやすい値段でないと」 | |
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ベルドールは、パンの価格がかなりリーズナブルだ。「ミニあんぱん」と「ミニこしあん」がそれぞれ40円だが、ミニというにはかなり大きいサイズだ。通常サイズの「小倉アンパン」と「こしあんパン」は100円。これらは、「ジャンボあんパン」といった方がふさわしいぐらい大きさだ。包んである粒あんは特注のもの。
奥代表は「値ごろ感を出さないとなかなか売れません。でもそんなに無理をしているつもりはなく、きちんと利益は取っています」という。 生地重量が30グラムで、自家製のカスタードクリームが入った「カスターボール」(レシピを15ページに掲載)は1個30円。生地重量40グラムのバターロールはひとつ50円。 最もよく売れるという食パンの「ベルドール食パン」は180円だ。 「パンは毎日でも買いに来てもらえる日常の食べ物なので、買いやすい値段でないと」というのが奥代表の持論なのだ。 |
| 欠品カードを渡して1割引き。苦情には顧客宅まで出向く | |
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顧客が望むパンが品切れになっていた時に渡す欠品カードも用意している。ある人から勧められて実践しているもので、欠品カードをもらった顧客は、次に来店した際に、その商品を1割引きで買える。顧客とのコミュニケーションの手段にもなるし、販売チャンスのロス防止にもつながるというメリットがある。
時には顧客からの苦情もある。最も多いのは、レジのうち間違いだそうだ。「つり銭が足りなかった」と電話で言ってきた顧客もいた。 こうした苦情には誠心誠意対応する。必ず顧客の家まで出向いていって陳謝するのだそうだ。これには、苦情を言ってきた顧客の顔を確認するという意味もある。「次に来店した際にきちっと対応できますから」と奥代表はいう。 ◇ ベルドールは、南海高野線・金剛駅から、バスで約15分の距離。スーパー、ジャスコの裏手に位置する。 店舗面積は、売り場が約10坪、製造スペースが約20坪。製造は、奥代表と製造補助のパートが担当。 販売スタッフは、奥代表夫人の恵美子さんを含め、午前中が3人、午後が2人の体制だ。 製造機械は、スパイラル、縦型の各ミキサー、ホイロ、ドウコン、リバースシーター、フライヤー、3段オーブンなど。 |
| 話題の発芽玄米を練り込む | |
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発芽玄米食パン
いま話題の発芽玄米を練り込んだ食パン。30%配合しているが、食感はいい。 【配合%】 内麦粉(ハルユタカ)……………………80 発芽玄米(炊いたもの)……………………30 三温糖………………………………………4 塩(シママース)…………………………1・2 脱脂粉乳……………………………………2 ショートニング………………………………4 水…………………………………………40 ホシノ丹沢酵母……………………………6 【工程】ミキシング(縦型ミキサー使用)L2分M4分、捏ね上げ温度26〜27度C、発酵10〜12時間(オーバーナイト)、分割300グラム、ベンチタイム40分、成形→ナマコ型にして、大きめのワンローフ型に入れる。ホイロ38度C86%1時間30分、焼成上火220度C下火230度C28〜30分(スチーム注入) |
| 本物のプリンをデニッシュ生地にのせて焼く | |
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デニッシュプリン
流行のプリンパンをさらに進めて、本物のプリンをのせて焼いたデニッシュ。蒸し焼きにしたプリンを、正方形のデニッシュ生地にのせて、ホイロをとって焼成する。顧客が購入して持ち帰ってもプリンは壊れない。「お客様からこんなパンがあったら嬉しいといわれました。そういわれると何が何でも商品化したくなるんです」と奥代表は話す。 【配合%】 フランスパン用粉(リスドウル)……100 三温糖………………………………10 塩……………………………………2 バター…………………………………5 全卵(粉1キロに対して)…………1個分 水……………………………………53 【工程】ミキシング(スパイラルミキサー使用)L2分H1分、捏ね上げ温度23〜24度C、発酵1時間、大分割1350グラム、3つ折り3回、折り込みマーガリン500グラム、最終生地厚3ミリ、成形→10センチ四方にカットし、マドレーヌ用アルミ製の型に入れて、▼プリンをのせる。ホイロ32度C86%1時間10分〜1時間20分、焼成上火250度C下火220度C15分 ▼プリン 【配合グラム】 濃縮乳……………………………500 水………………………………1000 スリーメリット(生クリーム)…………375 バニラビーンズ…………………2本分 卵黄………………………………360 卵白………………………………150 三温糖……………………………360 【作り方】(1)牛乳、スリーメリット、三温糖を鍋に入れて混ぜ合わせ、40度Cまで加熱する(2)[1]に残りの材料を加え、混ぜ合わせる(3)[2]を直径約4センチのプリンカップに流し入れる(4)[3]を水をはった天板に並べて、オーブンで蒸し焼きにする |
| 幅が半分の特殊な食型で焼く。バターの香りを打ち出す。 | |
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バタートースト
幅が半分の食型で焼く特殊な形の食パン。バターの香りを打ち出している。 【配合%】 強力粉(カメリヤ)……………100 三温糖…………………………9 塩(ヨネマース)………………1・8 脱脂粉乳………………………3 バター…………………………10 生イースト………………………3 水……………………………70 【工程】ミキシング(スパイラルミキサー使用)L3分H4分(バター投入)L2分H3分、捏ね上げ温度27〜28度C、発酵1時間、分割110グラム×6、ベンチタイム30分、成形→モルダーに2回通して、成形した生地を、3斤棒の型と同じ長さで幅が半分の特殊な型に6個並べて入れる。ホイロ38度C86%50分(型の7部まで)、焼成上火230度C下火220度C35分 カスターボール バタートーストと同じ生地で作る。30グラム分割の生地でカスタードクリームを20〜30グラム包み、40円とリーズナブル。分割丸め後、冷蔵または冷凍して保存、必要なときに解凍してカスタードを包む段階から製造を再開する。「売り場が品薄になった際の補充的な商品です」と奥代表。 【配合%】 バタートーストと同じ。 【工程】発酵まではバタートーストと同じ。分割30グラム、冷蔵または冷凍、成形→20〜30グラムのカスタードクリームを包み、小麦粉をまぶす。ホイロ38度C86%50分〜1時間、焼成上火250度C下火220度C7分 |
| 簡単にできて、訴求力のある商品 | |
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もちもちきなこ、いそべ
たぴおかでんぷんを配合したミックス粉で作る。発酵やホイロをとらないなど、簡単にできるが、よく売れている。 【配合】 P31(鳥越製粉のミックス粉)……………………………………100 水……………………………70 サラダ油………………………20 全卵(粉1キロに対して)……2個分 【工程】ミキシング(縦型ミキサー使用)L2分M4分、分割40グラム、成形→たわら型、フライ温度180度C、フライ時間12〜13分 ※ミキシング後、発酵をとらずにすぐに分割・成形し、揚げる。揚げると、もちが焼ける時のように、膨らんで表面にひび割れができる。 ※フライ後、もちもちきなこはきな粉をまぶし、いそべは、醤油、砂糖、みりんを合わせたものを塗って、のりを巻く。 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。



























