第2章 ありのままのパン人生 - ブランスリー電子版

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(続)パン屋さん手帖(13)/2004年5月号

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第2章 ありのままのパン人生
今回はセンチュリーフーズから、モンタボーへ職場変えしたときのことを書きたいと思います。モンタボーへは、面接を受けてから半年後に入社しました。そして、そこでのある先輩の一言が、私を奮い立たせてくれました。

橋本泰之(ベーカリーコンサルタント) 1956年横浜生まれ。新宿の専門学校を卒業後、銀座レストランみかわやに就職。その後センチュリーフーズ、モンタボーなどを経て、1996〜2001年、東京製菓学校教師。2001年10月、有限会社レーヴを設立、現在に至る。



面接では、納得できるまで話し合い、納得して入社したら、文句は言わない

違った職場で自分を試したかった

センチュリーフーズでの最後の3カ月くらいは、チャレンジ精神が薄れていたように感じます。
センチュリーフーズに入って2年間が過ぎた頃から新たなるチャレンジをしたいと感じていました。狭い店の中の作業にも飽きてきていたのかも知れません。
自分自身の勉強のためにも、違う環境が良いと思っていました。
違った職場で自分の力を試したいという衝動にかられていました。

面接から6カ月が経過
センチュリーフーズからモンタボーには先輩方が随分入っていました。
同僚に紹介してもらって、モンタボーに再び面接に行きました(すでに書いたように私はこの3年前にモンタボーの面接を受けていました)。多分3年前とは自分自身もモンタボーも変わっていたと思います。
それまでの教訓から、面接に必要なことは全て用意して望みました。急ぎませんでした。面接してから6カ月の日々が過ぎました。その間には2度3度話が壊れそうにもなりました。

面接の5か条納得して入社すべし
今後みなさんが面接に行くときのために、私の経験からポイントを整理してみましょう。
1.目的
何故その会社を選んだのかを明確に話しましょう。面接前に必ずそこの店舗に行き、店の雰囲気やパンを味わっておく必要があります。そして一番気に入ったパンを覚えておきましょう。
当たり前のことのようですが、実際は面接に行くのに、その店舗のパンを食べたことのない人もいますよ。考えられませんね。
2.労働時間
ベーカリーでは労働時間が12時間くらいの場合が多いと思いますが、もっと長い場合も、逆にもっと短い場合もあります。
パンが好きでも、労働時間があまりに長すぎると、気持ちが変わってきてしまうこともあります。
労働時間についても話をすることをお勧めします。実際は、面接のときに言われた労働時間とは違ってくることが多いですが・・・。

3.仕事内容
経験者と未経験者では話が少し違ってくるのですが、最低で3年くらいのあいだに、自分の目標を達成することを念頭において、仕事の内容について話し合いましょう。
ある程度仕事の内容を把握することは、自分の仕事の流れを確認するためにも必要です。

4.給料
多分これが一番言いづらいことですよね。
そして後でもめる一番の原因でもあります。
私は今でも年俸制が良いと思っています。仕事がどのていど出来るか分からないのに給料の話をするなっていう人もいますが、ある程度のノルマを決めて給料を年俸制にすることにより「ボーナスが少ない」とか「残業手当てが付かない」なんていうことがなくなります。
基本的には給料・ボーナスについてはよく話し合いましょう。そして一度決めたら文句を言わないで仕事をしっかりと行い、ありがたく給料を頂きましょう。
仕事を良くしているかどうかは自分で判断するのではなく、人が見て判断することです。この辺のことについて少し勘違いしている人も中にはいるように感じます。
私は、ボーナスでも給料でも面接の時には、多い少ないの話し合いはしますが、一度決まったらたとえそれが少なくても、給料を頂くときはいつも「有りがとうございます」と心から思っていました。そのことが自分を前向きな気持ちにさせ、仕事もはかどって、店の売上も上がり、結局は自分の給料も上がる、という好循環を生み出します。
少し話がそれましたが給料についてはいくら話しても話し足りないということはありません。気になることは、必ずその場で聞きましょう。メモ用紙に箇条書きで聞く内容をメモしておいてもよいでしょう。後悔しないように面接の時によく聞いて納得しておきましょう。

5.労働条件
良い仕事をするにはそれなりの休暇が必要です。休日が週1日の店舗もあれば、週休2日の店舗もあります。後で「休みが少ない」ということがないように、この辺のことも納得してから就職しましょう。
私は何日も仕事が続く場合もありますが、休みに好きなことをするから、また仕事をする意欲が沸いてきます。私生活が充実している方が、良い結果が出ます。この辺も良く話し合いましょう。



一番大切なのは仕事のやりがい。先輩の一言が今の私を作った!

「モンタボーに橋本あり」と・・・
休みや給料そして労働時間も大切ですが、やはり一番大切なのは仕事のやりがいだと思います。一つの仕事を任されてやり遂げる達成感が一番大切だと思います。ですからその会社で何をやりたいかをはっきりさせてから、面接に行ってください。
モンタボーには半年がかりで入りました。仕事は大変でしたが、全て納得して入ったので、頑張りました。
このころ、自分をモンタボーに紹介してくれた先輩にあることを言われました。その一言が今の私を作ったといっても過言ではないと思います。その言葉とは「半年の間に『モンタボーに橋本あり』と思わせないとモンタボーでのポジションはないぞ」というものでした。
「年齢が結構いっているし(確か33歳でした)、給料もそこそこ貰っているし、6カ月以内にみんなから『凄い』って言われないと、モンタボーでは好きな仕事が出来ないぞ」と言われたように感じました。「その先輩の店舗に預かり」ということで、1カ月半モンタボーのことを学びました。
私は、どうしたら自分の名前をみんなに知ってもらえるかをいつも考えていました。そして、それまで自分がやってきたことが、モンタボーという多店舗チェーンでどれだけ活かせるのか、どれだけ通用するのか、を試してみたいと奮い立っていました。
次回は店長、そしてブロック長等になっていく過程でのことを書きたいと思います。今回はこの辺で。





原価計算女王
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