韓国カフェ - ブランスリー電子版

2026年10月21日に公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)については、いずれも対策を完了しています。

ブランスリーアーカイブ(創刊号からの全記事)
記事の閲覧
<<戻る写真をクリックすると拡大写真が見られます。
特集/2025年4月号

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。


韓国カフェ



韓国発のトレンドスイーツが古民家カフェで味わえる - ムーンソウル
古民家をリノベーションして作り上げた韓国カフェ「ムーン ソウル」(MUUN Seoul)の原宿本店
韓国カフェ「ムーン ソウル」原宿本店の店内。人気の2階客席の様子。木の質感を感じさせるインテリア
「ヨコハマストロベリーフェスティバル」と合わせてメニュー化した「いちごトゥンカロン」
取材した3月初旬は、「ブラターチーズクロッフル(イチゴ)」が人気だった
定番ドリンクとして人気の「ダルゴナコーヒー」。ミルクの上にコーヒークリームをのせたもの
クロワッサン生地にクッキー生地を部分的に合わせて入れて焼き上げた「クロッキー」
扉を開けた先に広がる「韓国」

 東京・原宿駅周辺の喧騒を離れ、同駅から10分ほど歩いて辿り着く、やや落ち着いた場所に、古民家をリノベーションして作り上げた韓国カフェ「ムーン ソウル」(MUUN Seoul)の原宿本店はある。
 「韓国の文化やカフェに興味があるという人だけでなく、広く色々な人に韓国のカフェの魅力を知って楽しんでもらいたいと思って店を続けています」と同店を運営するCNM社のマネージャー、文度雁(ムン・ドアン)さんは話す。
 店の名前の一部である「MUUN」は韓国語で「扉」を意味する。「扉」を開けて入れば韓国の世界観やカフェ文化が五感で楽しめる店にしたいという韓国人のオーナー、崔炳國(チェ・ピョンクク)氏の思いを込めた。
 2階建ての一軒家風の建物をリノベーションした同店は、全体的に木の香りがする空間になるように内装を作り上げた。外装も所々に岩や木材を取り入れ、白を基調にすっきりと設計。建物全体が趣のある作りだ。
 「ムーン ソウル」は1号店を10年前の2015年に、現在のこの本店から徒歩10分ほどの場所にオープンした。2021年には現在の本店であるこの店をオープン。2022年には1号店を閉め、この店を本店にした。さらに2023年には、横浜の商業施設内に2号店の横浜店をオープンした。
 横浜店はベーカリーカフェの要素が強く、家族連れの客が多いが、原宿本店は、韓国の要素をより強めたデザートカフェとして安定した人気を保っている。ゆっくり落ち着きながら、韓国スイーツなどを楽しめる場所であることが人気の要因となっている。

韓国発のハイブリッド商品

 本店では、手堅い人気で常連を集めてきた「太っちょマカロン」こと韓国発祥の「トゥンカロン」のほか、韓国発のハイブリッドスイーツとして知られる「クロッフル」や、ミルクの上にコーヒークリームをのせた「ダルゴナコーヒー」などがメニューの中心となっている。
 「トゥンカロン」はイートインで食べることもできるが、テイクアウト需要がほとんどだ。店内では「クロッフル」や「スイーツクロワッサン」「パウンドケーキ」などを注文する人が多いという。
 「クロッフル」は、本店限定メニューで、季節のフルーツと、イタリア発祥のフレッシュチーズ「ブッラータ」をのせた「シーズンフルーツクロッフル」が人気だ。
 「『クロッフル』はクロワッサン生地をワッフル型に入れて焼いたインスタ映えするメニューで、韓国と日本でブームとなり、その後定着してきた感がありますね」(文さん)
 「ブッラータ」はモッツァレラチーズを袋状に伸ばして、中に割いたモッツァレラチーズと生クリームを入れて閉じたイタリア発祥のチーズで、ナイフで真ん中を切ると中から生クリームとチーズが溢れ出すのが特徴。
 「『シーズンフルーツクロッフル』は、溢れたチーズと生クリームにメープロシロップなどをかけて、クロッフルと合わせて食べるとおいしいという人が多いですね。甘すぎず昼時の食事メニューとしても食べられるのでとても人気です」(文さん)
 取材した3月初旬は毎年横浜で行われる「ヨコハマストロベリーフェスティバル」へ出店した後だったこともあって、大きめの「ブッラータ」と苺、生ハムを合わせた「ブラターチーズクロッフル(イチゴ)」も多く出ていた。
 「昨年からはクロワッサン生地とクッキー生地を組み合わせた『クロッキー』や、クロワッサン生地をリボン型に成形した『リボンクロワッサン』などの最新の韓国トレンド商品も取り入れています。定番となった商品の安定した需要を確保しながら、新しいトレンドも無理なく取り入れていくことで、色々な方に長く愛される店にしていきたいと思っています」(文さん)
 ドリンクは「ダルゴナコーヒー」や「クリームブリュレ」などが人気。「ダルゴナコーヒー」は、ミルクの上にコーヒークリームをのせたもので、韓国の「ダルゴナ」という砂糖菓子に似ていることからその名が付いた。同店の「ダルゴナコーヒー」は日本仕様に多少アレンジし、定番のドリンクとして人気を得ているという。
 また季節に応じてバリエーションが広がる「メレンゲラテ」や「フルーツエイド」なども年間を通じて根強い需要がある。
 「メレンゲラテ」は、メレンゲをのせたラテで、サクサクしたメレンゲをクリーミーな口当たりのラテと合わせて楽しめる。
 「フルーツエイド」は、フルーツ果肉入りシロップを炭酸で割ったドリンクで、ビタミン補給やリフレッシュに最適だという。



柔軟な発想から生まれる数々のアイデア商品
クロワッサン生地をリボン型に成形した「リボンクロワッサン」。(右下は、「眠っているクマのトゥンカロン」)
チョコレートドリンクにメレンゲをのせた「チョコレートメレンゲラテ」
「ムーン ソウル」の1階店内には、韓国から持って来た岩や石が所々に設置されている
2階の奥にあるブランコは店のシンボル的な存在としてフォトスポットにもなっている
1階レジ前の様子。ショーケース内には人気の「トゥンカロン」などが置かれていた
2階の客席の周りの床には木屑が綺麗に敷き詰められ、部屋全体で木の質感が出るようにしてあった
いつもそこにある韓国カフェ

 同店のオーナーでCNM社の代表である崔炳國氏は韓国人で、成人してから留学目的で来日。日本の文化に触れながら、日本で韓国の文化に興味を持つ人に出会うようになり、日本で韓国のカフェ文化を紹介したいという思いを持つようになったという。
 「韓流ブームの影響もあり、日本でも新大久保など特定の地域を中心に韓国カフェのオープンが盛んになっています」(文さん)
 同店は日本の韓国カフェの中でも、比較的早い時期にオープンし、固定客を掴み、長く続けてきたという自負があるという。
 文マネージャーによると、韓国には日本とは異なる独自のカフェ文化があり、特に近年は、トレンドスイーツのメニューを積極的に取り入れた「デザートカフェ」と呼ばれる店が急速に増えているという。
 しかしオーナーである崔氏が来日した頃は、日本にはまだこうした韓国のカフェ文化を紹介できる場所がなかったため、日本のトレンドや若者文化の発信拠点となっている原宿を選び、2015年に「ムーンソウル」の1号店を出店するに至った。
 当時出店した1号店は、現在の本店から徒歩10分ほどの場所にあり、色鮮やかな「トゥンカロン」を多数揃えるなどして注目を集めた。
 その後、各地で「トゥンカロン」のブームが白熱する中で、同店では「トゥンカロン」は主にフェアと絡めた限定メニューを中心に販売するようになっていった。苺やサンタクロース、ハロウィンのお化けなどを象った可愛らしくて斬新な造形のものが多く、10〜20代の若者を中心に人気を集めている。
 「韓国のスイーツは、見た目の美しさが重視され、特に『インスタ映え』が意識される傾向があります。これは、商品の味や食感などの魅力を視覚的に訴求し、より多くの人に共有したいという意識の表れと考えられます。また、韓国では既存の枠にとらわれず、新しいアイデアを積極的に取り入れる文化が根付いているため、独創的なスイーツが次々と生まれ、トレンドが生まれやすい環境が形成されているといえるでしょう」(文さん)
 同店では、可能な限り韓国産の食材を使用し、内装にも韓国から取り寄せた岩や家具を採用するなど、細部に至るまで韓国の要素を強く打ち出すことにこだわっている。また、小物や食器も韓国製のものを揃え、空間全体で韓国の雰囲気を再現している。
 「トレンドを取り入れることも大切ですが、それ以上に、いつでも自然な形で存在し、お客様に楽しんでいただける韓国カフェであることを大事にしています」(文さん)

SHOP DATA
店名:ムーンソウル(Muun Seoul)原宿本店
住所:〒150‐0001東京都渋谷区神宮前3‐29‐7 T’s6ビル
電話:03‐6812‐9499
営業時間:午前11時〜午後7時
定休日:なし
品揃え:約40種類
スタッフ:製造常時2人、販売常時3人
店舗面積:厨房10坪、客席イートインスペース30坪28席



インスタ映えするトゥンカロンが若年層に人気 - マカプレッソ本店
東京・新大久保に本店をかまえるトゥンカロン専門の韓国カフェ「マカプレッソ」(macapresso)
運営会社であるIn Style Japan(インスタイルジャパン)の金秀知(キム・スジ)常務
「マカプレッソ」店内イートイン席の様子。白を基調としたモダンな雰囲気
「マカプレッソ」店内レジ前の様子。ショーケース内のトゥンカロンのほか、ドリンク類も注文できる
「マカプレッソ」のトゥンカロン。色とりどりで綺麗な姿は、気持ちをキラキラとさせてくれる
フローズンドリンクにトゥンカロンをのせた「マカチーノ」
トゥンカロンの専門カフェ

 「当店はとにかくトゥンカロン(韓国マカロン)には強い自信を持っています。現在もブームが続いているため、今後も季節ごとのテーマに沿ったプロモーションに力を入れていく方針です」
 東京・新大久保に本店を構えるトゥンカロン専門の韓国カフェ「マカプレッソ」(macapresso)の運営会社であるIn Style Japan(インスタイルジャパン、東京・新宿区)の金秀知(キム・スジ)常務はこう話す。
 「トゥンカロン」は2017年頃からブームになってきた韓国発祥のマカロンで、別名「太っちょマカロン」とも言われる。中身のクリームが通常のマカロンと比べて分厚くたっぷり入っていて、見た目も華やかに装飾されているのが特徴だ。イタリアやフランスで親しまれてきた伝統的なマカロンとは異なり、トゥンカロンは視覚的な華やかさと、既成概念にとらわれない独自の美味しさや楽しさを兼ね備えている点が特徴で、登場と同時に瞬く間にブームとなり、日本でも約5〜6年前からSNSを中心に人気が広がっていった。
 現在、新大久保のコリアンタウンを中心に「トゥンカロン」を販売する店舗は増加している。しかし、その中でも「マカプレッソ」は、カフェを併設したトゥンカロン専門店として確固たる人気を維持しており、根強い支持を集めている。
 「トゥンカロン」のほか「マカチーノ」と呼ばれるフローズンドリンクにマカロンをのせたメニューなども人気だ。

キラキラと星より輝くスイーツ

 同店のマカロンは、決して奇をてらったものではないものの、カラフルで華やかな見た目が際立ち、写真に収めると一層輝いて見えるのが特徴だ。定番の12種類の色鮮やかなマカロンを常時取り揃えつつ、季節ごとに新たなアイデアを取り入れた限定商品も展開している。
 「クッキー&クリーム」「ソルティーキャラメル」「デジバー」「ベリーベリー」などの定番商品が人気だが、取材した3月初旬は苺フェアやホワイトデーなどと合わせた季節商品も人気で、春先になると桜型のマカロン、夏は韓国のかき氷である「ピンス」の上にマカロンをのせたメニュー、スイカやパインをモチーフにした商品なども出る。
 季節ごとに華やかに変化するマカロンのラインナップは、その美しいビジュアルでインスタ映えし、視覚的な魅力を強く訴求している。さらに、完成品の写真だけでなく、製造過程を撮影した動画もインスタグラム上で高いアクセス数を記録し、日本におけるトゥンカロンブームの拡大を牽引してきた。
 「あなたの1日が星より輝きますように」
 オンラインショップやテイクアウトで同店の「トゥンカロン」を購入すると箱の蓋の内側にこの文言が書かれている。ピンク色の「いちごミルク」や薄茶色の「ソルティーキャラメル」、青色の「クッキーアンドクリーム」、黄色の「ピュアバニラ」など色とりどりのトゥンカロンは見ているだけで気持ちまでキラキラとしてきそうだ。
 客層は10代から40代の女性が中心。「インスタ映え」という言葉の流行とともに、「トゥンカロン」の存在感も増していった。



日本では1人で食べ切れるサイズのものが好まれる
「マカプレッソ」店内レジ横のショーケース。トゥンカロンが陳列されている
オンラインショップで購入したギフトボックス。蓋の裏面にはメッセージが書かれている
「いちごミルク」(税込380円)は定番商品の一つだが、苺フェアの期間中は特に人気が高まる
苺フェアの期間限定ドリンク。左から「贅沢生いちごフラットチーノ」「もりもり贅沢いちごボンボン」
バレンタインデー限定のギフトセット。ハート型のマカロンが入っていた
コンビニでのトゥンカロン販売をインスタグラムの公式アカウントで告知
生地とクリームの黄金比率を追求

 「当店ではレシピは韓国で開発したものを元にしていますが、原材料は日本のものを使用するようにしています」(金常務)
 同店のトゥンカロンは、北海道産発酵バターを100%使用したバタークリームを採用し、豊かな風味を引き出している。さらに、生地には高品質なアーモンド100%のアーモンドパウダーを使用することで、しっとりとした食感を実現している。
 「上下の生地でバタークリームを挟んだ際の断面の厚さは約4センチに設定し、見た目にもインパクトのある『太っちょマカロン』に仕上げています。また、バタークリームと生地のバランスにもこだわり、両者が最も調和し、おいしさを最大限に引き出せる『黄金比』の厚さを追求しています」(金常務)
 実は、日本ではどうしても手に入らない原材料もあり、季節商品を展開する際などには、韓国と全く同じものを出す事ができないこともあるという。
 しかし、日本と韓国ではそもそも消費者の好みも違うので、そうしたことも問題にはならず、商品は日本仕様にある程度アレンジしている。
 「韓国本場のトゥンカロンは、日本のものに比べてもっと厚みがあって一つ一つが大きくて、値段もそのぶん高くなります。一方で、日本では1人で食べ切れるサイズのものが好まれます。これは韓国では1つの食べ物を皆で分け合って食べる文化が根強いからではないかと思います」(金常務)

若者以外にも訴求したい

 韓国のべーカリーは日本と異なり、パンや焼き菓子だけではなく、パティスリーで販売するようなケーキやマカロンなども売っているところが多く、両者の垣根があまりないという。さらに最近は価格が高くても高品質でトレンドを追ったおしゃれなデザートカフェが増えてきており、若者のスイーツに対する興味は強い。
 「韓国ではこれまで様々なスイーツのブームがありましたが、中でもトゥンカロンは日韓通じて大きなブームになりました。今後は若い女性だけでなく色々な切り口で訴求しながらユーザーの裾野を広げていければと考えています」(金常務)
 同店ではこれまで、アニメとのコラボ商品や韓流アイドルとのコラボ企画、さらにクリスマスやハロウィーン、バレンタイン、母の日といった季節イベントと合わせたフェアの企画に力を入れてきた。
 その結果、若い女性層を中心に大きな需要を取り込むことができたが、男性や高齢者は、まだ多く取り込めていないのが現状だという。
 「最近では、カフェでの直販だけでなく、『ローソン』や『ニューデイズ』などのコンビニへの卸売商品にも力を入れています。男性ですとプレゼント用としてオンライン等で購入してくださる方はいるのですが、自分用に買われる方は多くありません。店に男性が入りにくい雰囲気があるかもしれないので、コンビニなどへ販路を広げる事で、敷居を下げ、トゥンカロンの魅力をもっと知って頂ければと考えています」(金常務)
 今後は体に優しい無添加マカロンの開発と販売も視野に入れているという。
 「ブームだけで終わらせたくない魅力が『トゥンカロン』にはあると思います。キラキラしたビジュアルはなるべく崩さないで、夢のあるトゥンカロンのまま、色々な人に食べてもらいたいと考えています。トゥンカロン市場をさらに活性化させていきたいですね」(金常務)

SHOP DATA
店名:MACAPRESSO(マカプレッソ)新大久保本店
住所:〒169‐0073 東京都新宿区百人町2‐3‐21 THE CITY新大久保2〜4階
電話:03‐6380‐3875
営業時間:午前9時30分〜午後11時30分
定休日:なし
品揃え:20種類
スタッフ:製造常時15人、販売常時4人
店舗面積:厨房(工場)100坪、客席イートインスペース35坪45席

原価計算女王
原価計算女王

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

今月の公開記事

  1. POLINの高性能オーブンを日本市場へ 。450℃の焼成力と緻密なヒーター制御 - スズキ産業の下河拓磨社長
  2. 見やすい売り場と旬の味で、地域が誇れるベーカリーへ - アリマベーカリー
  3. 「ちいかわ」の世界観を表現したパンと店づくり - ちいかわベーカリー
  4. 掲載から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文を公開しています。
    ブランスリーアーカイブ
ブラ立ち読み
(記事の無料メール配信)
詳細はこちら