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連載/2024年9月号

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ふるさと納税返礼品の販売は、あなたの商売を底上げしてくれる - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(87)
 今月号の特集は、「ふるさと納税の返礼品としてのパン」のテーマで取材しました。ふるさと納税は、納税者が自分の納税地以外の都道府県や市区町村に寄付をする制度で、寄付額から2000円を引いた額が、納税地での合計の納税額から控除されるので、基本的に実質2000円の負担で自分が応援したい自治体に寄付ができます。
 納税者は、ふるさと納税の制度を利用して、納税地以外の地方自治体に寄付をすると、「返礼品」と呼ばれる様々な品物がもらえます。この返礼品の価値が2000円を超えれば、2000円の負担も相殺され、2000円を超えた部分の価値は無料で享受できることになります。ですから、ふるさと納税での寄付は、多くの場合、「お得感」があります。
 返礼品は、各自治体がその自治体内の事業者から仕入れて、寄付をしてくれた人に送る仕組みになっています。
 今回の特集では、4軒のベーカリーを取材しましたが、ふるさと納税の返礼品の売上は、私が想像していたより多く、少し驚きました。取材したベーカリーの一つは、「2023年の1年間で約3500件の注文がありました。今では通販全体の半分以上がふるさと納税の売り上げです」と話していました。
 ふるさと納税の返礼品提供事業者になることのメリットは他にもあります。 まず、ふるさと納税を通じて、全国の消費者にパンを提供することで、今までリーチできなかった人達にあなたの店の商品を知ってもらうことができます。そして、これにより、あなたの店の認知度が全国レベルで向上する可能性が高まります。
 今回取材したベーカリーからも、「遠方の神奈川県に住んでいる方が『返礼品のパンがおいしかった』と、わざわざ買いに来てくれたことがありました。嬉しかったですね」などという声が聞かれました。
 また、ふるさと納税の返礼品を提供することは、地域経済の活性化に大きく貢献します。地域の特産品を使たパンなどを全国に発信することで、地域の魅力を広く知ってもらう機会が増えます。これにより、あなたの町に訪れる観光客やあなたの町に住みたいという移住希望者の増加が期待され、地域経済の活性化につながります。
 さらに、返礼品を提供するベーカリーは、地域社会への貢献を実践する姿勢が評価され、地元のコミュニティーや行政からの信頼を得ることができます。また、地域の商店や生産者が協力して返礼品を提供することで、地域全体の連携が強まり、地域ブランドの確立にも寄与するでしょう。
 ふるさと納税を通じて得られる寄付金は、あなたがベーカリーを営む自治体の公共施設の整備や地域福祉の向上などに活用されます。これにより、地域住民の生活の質が向上し、住みやすい街づくりが進むとともに、地域外からも「応援したい」という支援の輪が広がるかも知れません。
 このように、ふるさと納税の返礼品提供は、地域経済の発展に貢献するだけでなく、地域の社会的評価を高め、地域全体の持続可能な成長を後押しする重要な役割を果たします。
 コロナ禍によるビジネス環境の変化の中で、売上を維持する手段として、パンの通販を始めたベーカリーも多いのではないかと思います。ふるさと納税の返礼品を、あなたが属する地方自治体に販売することは、あなたの店の既存の通販システムの中で十分できるはずですし、ふるさと納税の返礼品提供事業者になると、多くの場合「さとふる」や「楽天ふるさと納税」などの大手サイトに掲載されますので、大きな販促効果も期待できます。
 通販を自前で一から始めて、一定の売上を確保できるようになるには、それなりの時間と労力が必要になってきますので、まずはふるさと納税返礼品の提供事業者になることから始めてみるのも、一つの方法かも知れません。(RO)









原価計算女王
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