カレーパンの開発から誕生したベーカリー - 麹自然発酵ぱん Lemon - ブランスリー電子版

2026年10月21日に公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)については、いずれも対策を完了しています。

ブランスリーアーカイブ(創刊号からの全記事)
記事の閲覧
<<戻る写真をクリックすると拡大写真が見られます。
お店拝見/2024年8月号

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。


カレーパンの開発から誕生したベーカリー - 麹自然発酵ぱん Lemon
生産管理部部長の北島仁一さん(左)と営業総合管理部長の中村有美さん
JR横浜線長津田駅から約900メートルのところにある「麹自然発酵ぱん Lemon」。暖簾と看板にレモンを模ったロゴが描かれている
ふわふわとした触り心地の「何だこりゃ!?塩バターボール」(税込230円)
注文後に揚げるカレーパン「極上チキンカレー」(各税込300円)
売り場は奥に長い造りで、50〜60種類のパンが並ぶ。壁には、パン生地へのこだわりが書かれた額が飾られている
最寄り駅の長津田駅前での移動販売の様子
自分が衝撃を受けた美味しさを伝えたい

 初めて食べた時に出た言葉「何だこりゃ」から名付けた「何だこりゃ!?塩バターボール」(税込230円)を看板商品に据える店がある。神奈川県横浜市の「麹自然発酵ぱんLemon(レモン)」だ。
 同商品の名付け親は、同店の営業総合管理部長の中村有美さん。「手に取って触るだけでも違いがわかる」(中村さん)からと、試食を勧めるだけでなく、触れてもらうために袋に入ったパンを客の手に差し出すこともあるという。
 「とてもふわふわしていて、くせがなくて、また食べたくなる、飽きないおいしさですね。私自身このパンと出合ったときは、それまで全く知らなかったパンの味を知って『何だこりゃ』と衝撃を受けました」(中村さん)
 同店のパンはすべて、麹菌や小麦、米などを原料とした麹酵母を使用し、約16時間かけてじっくり発酵をとっている。こうして作った生地でバターを包んで白焼きにした「何だこりゃ!?塩バターボール」は、同店のパン作りのコンセプトが最もストレートに伝わってくる商品。
 同店のパンを「くせがなく、飽きないおいしさ」と自己評価する中村さんが、このパンと出合ったきっかけは、以前勤めていた山梨県にあるカレー店でのカレーパンの開発だ。
 「私が以前前勤めていた山梨県のカレー店は、緑豊かな場所にあったので、散策しながら片手で食べられるものがいいということで、カレーパンを発案したんです。スパイスをふんだんに使ったカレーの、その風味の良さを活かせるパンを探していて出合いました。麹酵母を使ったこのパンでカレーパンを作りたいと思うと同時に、パン自体がおいしいのでベーカリーもやりたい、このパンのおしいさを広めたいと思ったんです」(中村さん)

出張販売を行った横浜にも実店舗を出す

 こうして2017年、カレー店の運営元が初めて出店したベーカリー「ブルーミングベーカリー」が山梨県に誕生し、中村さんは立ち上げから働いた。
 「店舗の立地が丘の上なので、通行量の多いふもとまで降りて移動販売もしました。店を開けて待っているよりも、色々なところに出向いて行って、このパンのおいしさをお伝えしたいという思いからですね」(中村さん)
 移動販売は県内に留まらず、横浜市青葉区でも週に一度行った。駅近くにある日替わりで出店できる空き店舗を利用した。
 「こちらでも需要の高さが実感できるようになり、2020年11月に当店を構えるに至りました」(中村さん)
 横浜の新店舗開業後間もなく、最寄り駅の長津田駅前や10キロほど離れた鷺沼駅前、地域の公園やイベントなどで移動販売を始めた。週3〜4カ所に出向く。駅前ではテントを張って店舗と同程度の種類のパンを揃えて販売。公園ではキッチンカーで、パンの販売と合わせて揚げたてカレーパンの提供も行っている。カレーパンはグループ店のインドカレーを包んだ「チキンバターマサラ」「サグパニール」「極上チキンカレー」(各税込300円)などで、横浜の新店舗でも注文後に揚げている。
 「キッチンカーでは、その場でお召し上がりになった方が再度購入されたり、『翌朝の分』と言って他のパンを買われるといったことがよくあります。『おいしくて驚いた』と言って下さる方もいます」(中村さん)



入店してすぐ目に入る中央の陳列台に並ぶ「ずっしりチョコマーブル食パン」や「しっとりかぼちゃ食パン」(各税込330円)などの食パン
「ビーフステーキポンパン」(税込580円)や「手作り牛肉コロッケサンド」(税込400円)などのサンドイッチの具はほとんどが自家製だ
シート状にしたかぼちゃを食パン生地に巻き込んだ「しっとりかぼちゃ食パン」
「ライ麦と全粒粉のカンパーニュ」(税込500円)
「プレーンベーグル」(税込200円)
「ビーフステーキポンパン」
また食べたいと思えるパンと自家製の具

 同店があるのは東京と神奈川の境近くに位置するJR横浜線長津田駅から、約900メートルの場所。店横には駐車場があり、遠方からの客も多い。
 売り場は奥に長い造りで、3列ある陳列台に、食パンや菓子パン、サンドイッチ、ハード系など50〜60種類のパンが並ぶ。壁には、パン生地に卵や乳製品、マーガリン、ショートニングは使わないなどといった、パン作りのこだわりが書かれた額が飾られている。
 「店名やロゴのレモンは、当店で使用している『瀬戸田レモン』に由来しています。無農薬無肥料栽培で、余計なものを加えず手間をかけて育てるという『瀬戸田レモン』の農園のポリシーが、当店のパン作りに共通しています。遠くから来て下さる方の中には、アレルギーをお持ちの方や、ビーガンの方、赤ちゃんに食べさせたいという親御さんなどが多くいらっしゃいます。余計なものを使わずシンプルに、自然の力を利用して作る当店のパンを気に入って下さって嬉しいです」(中村さん)
 入店してすぐ目に入る中央の陳列台に並ぶのは「ずっしりチョコマーブル食パン」(税込330円)。2〜3ミリの細かな層の渦巻き模様に目を奪われる。同商品のチョコ部分は、純ココアで作っており卵と乳製品は不使用。一口頬張るとココアの香りが広がり、満足感が高い商品だ。
 シート状にしたかぼちゃを食パン生地に巻き込んだ「しっとりかぼちゃ食パン」(税込330円)も細かな渦巻き模様。シート状のかぼちゃは、同店で生のかぼちゃから加工している。
 生産管理部部長の北島仁一さんは「目指しているのは、また食べたいと思えるパンです。当店のパン生地はシンプルなので、材料の良し悪しが出やすいですし、合わせる具の味も引き立ちます。ですので、具は食材の味がしっかり味わえるおいしいものであることが重要です。結果的にフィリングやサンドイッチの具はほとんどが自家製になっています」と話す。
 サンドイッチは常時10種類ほど揃う。「ビーフステーキポンパン」(税込580円)や「手作り牛肉コロッケサンド」(税込400円)、「カニカマクリームコロッケ」(税込420円)、「野菜たっぷりポークジンジャー」(税込480円)などで、サンドしているポテトサラダやコロッケ、ハンバーグ、味付けに使うたれなどはほとんどが自家製だ。具は彩り良くボリュームもたっぷりあるので、サンドイッチの並ぶ様は、一見総菜店の売り場の一角のようだ。
 「具の仕込み量が多いので、洋食屋さんかと思うほどの匂いが漂っているときがありますね。商品開発に当たっては、販売担当も含めてスタッフ全員が試食して意見を出します。ですので、どのパンにもスタッフのファンが付いていますし、私にとっては全てのパンがお勧め商品です。お客様に訊かれても、なかなか選べなくて困ってしまうくらいです」(中村さん)

SHOP DATA
店名:麹自然発酵ぱん Lemon
住所:〒226−0018 神奈川県横浜市緑区長津田みなみ台5−11−1 プレステージヒルズみなみ台
電話:045‐507−3885
営業時間:午前10時〜午後5時
定休日:水曜、木曜
品揃え:約50〜60品目
スタッフ:製造常時3人、販売常時2人
店舗面積:売り場約5坪、厨房約14坪



この記事の読みどころ

●初めて食べた時の衝撃から生まれた「何だこりゃ!?塩バターボール」が看板商品。
●出張販売で定期的に来ていた横浜にも実店舗をオープン。
●シンプルなパン生地が、上質の自家製具材の味わいを引き立てる。
●バターの折り込み回数を変えた2種類のクロワッサンを販売。



原価計算女王
原価計算女王

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

今月の公開記事

  1. POLINの高性能オーブンを日本市場へ 。450℃の焼成力と緻密なヒーター制御 - スズキ産業の下河拓磨社長
  2. 見やすい売り場と旬の味で、地域が誇れるベーカリーへ - アリマベーカリー
  3. 「ちいかわ」の世界観を表現したパンと店づくり - ちいかわベーカリー
  4. 掲載から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文を公開しています。
    ブランスリーアーカイブ
ブラ立ち読み
(記事の無料メール配信)
詳細はこちら