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| 連載/2024年4月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 繁盛の歯車が回り出すまでの間、いかにして販促のモチベーションを維持するか - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(82) | |
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今回の特集は「パン屋の販促」をテーマに、2軒のベーカリーを取材しました。そのうちの1軒は、東京・三鷹市の「トーホーベーカリー」という店です。
同ベーカリーは、本誌がこれまでに行ってきた「販売促進」に関連した企画にたびたび登場していただいている繁盛店です。かなり頻繁に販促のためのフェアやイベントなどを行い、顧客の心に爪痕を残し続けることで、長期にわたって繁盛の状態を維持しています。 売り場の雰囲気はパンのアミューズメントパークといった雰囲気で、大勢の客が目を輝かせながらパンの品定めをしています。店内のすべての客のテンションが上がっていることが明らかに分かります。 ポイントは、様々な販促活動を立案し、実行していくサイクルを、スタッフを巻き込みながら継続できていることのように思われます。 「トーホーベーカリー」は、販売スタッフと製造スタッフが一丸となって意欲的に販促の仕事に取り組んでもらうため、ミーティングを開いて、毎月の「目標」や「強化商品」などを決めているそうです。 取材した月の「目標」は「客の目を見て挨拶し、客の方を向いてコールしよう」というものでした。コールとは、例えば、クリームパンが焼き上がってそれを売り場に運んで陳列する時に、「できたてのふんわりとろけるクリームパンはいかがでしょうか」などと客に対して声を掛けることだそうです。 「トーホーベーカリー」の場合は、これまでに数多くの販促のノウハウを蓄積し、成功体験を重ねてきたので、企画を実行してその結果が出た時の喜びを、オーナーとスタッフたちが共に感じ、次の企画を立案し実行するためのモチベーションを高いレベルで維持し続けることができますが、販促の企画を実施して大きな成果を出した経験のないベーカリーはどうしたらいいのでしょうか。 考えてみれば、大きな成果で報われる苦労であれば、それはもはや苦労ではなく、楽しみです。おそらく「トーホーベーカリー」のオーナーやスタッフたちにとっては、販促の企画を考えて実践することは、大きな楽しみになっているに違いありません。 ですから、苦労が楽しみに変わるまでの期間のモチベーションをどのように維持するかの方がはるかに重要なような気がします。 以前取材したベーカリーで、一度に揚げるカレーパンの数を決めて、決めた個数以上は揚げられないようにフライヤーのサイズを小さくした、という話を聞いたことがあります。1日にカレーパンを揚げる回数をなるべく多くして、出来る限り多くの人に温かい状態のカレーパンをトレーにのせてもらうためです。 このように、毎日のルーティーンの作業の中に、販促の要素を持つ行動を組み込んでしまうというのは、的を得ていると思います。 例えば、製造スタッフが3人で、販売スタッフが2人だったら、合計5人が順番でパンの品出しを行い、その際に必ず「美味しいパンが焼き上がりました」などと大きな声を発すると決めるのもいいでしょう。 客がいるときは、客に呼び掛けるようにして声を出し、いない時でも、声掛けの練習を兼ねて声を出してみてはどうでしょうか。朝礼で声出しの練習をするより効果的な練習になるし、スタッフ同士の一体感も出て、士気が上がるのではないでしょうか。 販促の結果が出るまでの販促活動をどうやって続けていくかについてのノウハウを持った時点で、その店がほどなくして繁盛店となることが、概ね約束されるような気がしてなりません。 一旦繁盛の歯車が回り出せば、その後は、苦労が喜びに変わり続けることでしょう。(RO) |



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