千葉県の繁盛店、サフランのエッセンスを九州でも花開かせたい - BAKERY‐SOCO Saffron(福岡県飯塚市) - ブランスリー電子版

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レポート/2023年11月号

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千葉県の繁盛店、サフランのエッセンスを九州でも花開かせたい - BAKERY‐SOCO Saffron(福岡県飯塚市)

 「BAKERY−SOCO Saffron(ベーカリー倉庫 サフラン)」が9月1日、福岡県飯塚市にオープンした。自然素材を使った化粧品や自然食品などの企画販売などを手掛けるココロン(福岡県飯塚市、仲村正己オーナー)がベーカリー事業に参入したもので、日商50万円前後をキープする繁盛ぶりを見せている。実は同ベーカリーは千葉県を中心に複数のベーカリーを展開するサフラン(小川佳興会長)がコラボして実現した店だ。サフラン各店の繁盛のエッセンスのすべてを踏襲した上で、「BAKERY−SOCO Saffron」の独自の色をプラスした店が九州飯塚市の地に突如出現した。



ベーカリー事業を始めるに当たり全国のパン屋巡りを行った
サフランの小川会長のパンに感銘を受け、ベーカリー事業を立ち上げたココロンの仲村オーナー
「BAKERY−SOCO Saffron」の入り口の外観
「BAKERY−SOCO Saffron」のレジ周りの様子
広々とした「BAKERY‐SOCO Saffron」の店内の様子
大久保店長(左)と千葉県のサフランで共に働き、九州に呼び寄せた遥香さん(右)
パン業界の矢沢永吉だと思った

 ココロンの仲村正己オーナーは、最初、冷凍生地を使用したベークオフのベーカリーを考えていたが、オーブンメーカーの久電舎のテストキッチンで、小麦粉のミキシングから始めるパン作りの体験を重ねることで、粉から作るパンの奥深さに感銘を受け、スクラッチベーカリーをオープンすることを決意した。
 久電舎の社長の紹介で、千葉県の繁盛ベーカリー、サフランの小川会長を知り、同会長のパン作りへの姿勢の中に、大好きな歌手、矢沢永吉の音楽に対する姿勢が重なったという。
 「サフランの小川会長は、パン業界の矢沢永吉だと思ったんですよ。だから、この人にパンを教えてもらいたいと思いました。この人のパンを作って売りたいと思いました。それが始まりでした」(中村オーナー)
 社長は、ベーカリー開業の準備に取り掛かるとともに、全国のパン屋巡りを始めた。全国のパンを食べまくり、サフランのパンのすばらしさを改めて、様々な意味で確認したという。
 社内にベーカリー事業部を新たに立ち上げ、同社のスタッフの大久保広哉さんを、千葉県のサフラン常盤平店に修業に出した。大久保さんはそこで約1年半修業したあと、その他のサフラン全店で、それぞれ数カ月間修業を重ねた。
 「BAKERY‐SOCO Saffron」は、大久保さんが店長を務め、大久保さんが千葉県のサフランで修業していた時に意気投合した山谷遥香さんと二人三脚で回している。2人のほかに、製造補助の3人のスタッフがいる。売り上げが想定以上に多かったため、現在スタッフ数が足りていない状態で、早急にあと2〜3人を追加する計画だ。ベトナム人技能実習生を採用したいと考えているという。

炭鉱の町だったので、甘いものが好まれる

 「BAKERY‐SOCO Saffron」は、8月3日から31日までをプレオープンの期間として営業した。一部の商品は、9月1日のグランドオープン後の価格より安く販売し、多くの人に同ベーカリーのパンを試してもらうことに主眼を置いた。
 プレオープンの時期から売れ行きは好調で、売上額は最初の想定を大きく上回った。店長の大久保さんと相棒の遥香さんは、最初は店に泊まり込む日々が続いたという。
 同ベーカリーがある飯塚市は、昔、炭鉱の町として栄えた地域で、エネルギー補給の目的で、甘いものが好まれた傾向が、今もそのまま残っているという。同ベーカリーでも、調理パン系のパンよりは、どちらかというと菓子パン系のパンの方が売れる傾向がある。
 ただ、同じ地域の他のベーカリーに比べたら、調理系のパンが売れる量も多いそうだ。
 大久保店長は、「総菜パンは、パンの部分がおいしいことがポイントですね」と話す。
 さらに「商品開発の時に大事にしているのは、見た目と味のインパクトです。パンに何かしらのインパクトがないと、お客さんの記憶に爪痕を残せないと思います。どこにでもあるようなパンを作ってもダメだと思うんです」という。
 千葉県の繁盛ベーカリー、サフランの小川会長が長年にわたって培ってきたベーカリーのひとつの成功の形を、九州の地で実践する大久保店長だが、今後の抱負についてこう語ってくれた。
 「サフランの名前でこの地に店をさらに出していくのが目標です。小川会長に教わった内容に、自分たちの個性を上乗せすることで、さらに進化させたベーカリーの形を、この地で作っていきたいと思います」



食べた経験が顧客の心に深く刻み込まれるパンの数々
北海道産の小麦の粉とかねふくの明太子を使用した「明太フランス」
食べたことが深く心に刻み込まれると評判の「黄金のメロンパン」
大きなダッチオーブンでじっくり煮込んだカレーフィリングを包んだ「カレーパン」
りんごとプリンクリームの相性が抜群だと評判が高い「りんごのプリンパイ」
すべてのアイテムに店の想い入れがある

 「BAKERY‐SOCO Saffron」での売れ筋商品トップ5は、「明太フランス」(税込270円)、「黄金のメロンパン」(税込172円)、「カレーパン」(税込237円)、「とろとろチーズ」(税込302円)、「りんごのプリンパイ」(税込237円)の各アイテムだ。
 「明太フランス」は、北海道産の小麦の粉から作った生地とかねふくの明太子を使用し、「中にも外にも明太子が隙間なく使ってあって、リピーターが非常に多い製品」(大久保店長)だ。窯から出て店に並ぶと、すぐにすべて売れてしまうという。
 「黄金のメロンパン」も同店の自信作で、中のパンの部分はしっとりとしていて、外の皮の部分はカリカリとした食感。食べたことが深く心に刻み込まれるメロンパンと評判。
 「カレーパン」は、自家製のカレーフィリングを包んで揚げた製品。カレーフィリングは、大きなダッチオーブンで仕込み、最後はパンを焼くオーブンの余熱の中にダッチオーブンごと入れて、じっくりと時間をかけて煮込む。
 「とろとろチーズ」は、フランスパン生地にシュレッドチーズとダイスチーズをトッピングして、さらにチーズのソースをかけて焼き上げた製品で、冷めてもおいしいのが特徴だという。「冷めてもおいしいというのは、うちのすべてのパンの特徴です。生地がおいしければ、冷めてもおいしいと考えて作っています」と大久保さんはいう。
 「りんごのプリンパイ」は、見た目のインパクトがあり、りんごとプリンクリームの相性が抜群だと、評判が高い。本家のサフランでも、すべての店舗で大人気だという。



カリスマシェフのノウハウをそのまま活かした店作りを提案
繁盛ベーカリーの集合体であるサフラングループを率いる小川佳興会長
繁盛のノウハウをパン業界に還元したい

 今回の「BAKERY‐SOCO Saffron」の出店は、千葉県を中心に複数のベーカリーを展開するサフランの小川佳興会長の後押しがあった。
 「BAKERY‐SOCO Saffron」の大久保店長は、小川会長率いるサフラン各店で、合計2年半の修業を積み、全商品の作り方を覚え、店のオペレーションを体に染み込ませた上で、それらに裏付けされたエッセンスを福岡県飯塚市の地に花開かせた格好だ。
 小川会長は「私がこれまで培ってきたベーカリー経営の形を、少しでもパン業界に還元できたらという思いで、サフラン各店で店長候補の方を受け入れ、店長として独り立ちできるまで育てるということを行っています。パン業界の発展に役立てるということは、とても嬉しいことです」と話す。
 実際の店舗のプロデュースなどは、製パン製菓機械・原材料の製造販売やベーカリーのプロデュースなどを行うプロサージュ(岩村孝俊社長)、オーブンメーカーの久電舎(小川泰一社長)などが行う。
 プロサージュの岩村社長は「サフランの小川会長の繁盛のノウハウをそのまま最大限に活かして、しかも新規出店する事業者の個性も盛り込んで、繁盛店を作っていくお手伝いをさせて頂ければと思っています」と話している。
 問い合わせは、プロサージュ(電話047‐338‐5325、ホームページhttps://www.prosage.jp/)へ。

原価計算女王
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