記事の閲覧
| <<戻る | 写真をクリックすると拡大写真が見られます。 |
| 連載/2023年9月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| ソーシャルメディアを武器として活用できなければ生き残れない時代がきた - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(75) | |
|
今月号の特集は、「ベーカリーの販促はSNSで決まり」のテーマで取材しました。情報化社会の進展はとどまるところを知らず、ここにきて、ChatGPTが爆発的に普及したことで、ITのテクノロジーがこれまで以上に、多くの人達にとって身近なものになりつつあります。IT化社会の進展は、これまでも加速度的に進んできましたが、AIの躍進により、今後は進展の加速の度合いは益々高まっていくでしょう。
ところで、リテールベーカリーのように、店舗の所在地を中心にしたある一定の広さの商圏内の人たちを相手にするビジネスは、インスタグラムやフェイスブックなどのソーシャルメディア(SNS)と呼ばれるITのツールとの相性が抜群にいいと言われています。 なぜなら、地域を限定して多くの人と繋がり、情報を発信したり、情報を受け取ったりすることが簡単にできる仕組みが数多く用意されているからです。 来店してもらうためには、まず店の存在を知ってもらわなくてはなりません。来店してもらったら、今度は店の雰囲気や店員の接客態度、そして何よりパンの味に合格点をつけてもらい、次の来店に繋げなければなりません。 2度目に来店したときは、1回目の来店の時より高い評価をもらうか、最低でも1回目の来店時と同程度の満足感は味わってもらわなくてはなりません。 このようにして、幾度となく来店してもらっているうちに、その客の中に、店に対する信頼感が芽生えれば、定期的に来店してもらえるようになります。そして最終的にはその店のファンになり固定客になってもらえるのです。さらに、同じような固定客が商圏内のあちこちで生まれ、口コミが自然に発生して、その店のファンが増えていくという好循環が生まれます。こうした一連の現象は、ソーシャルメディアが存在しなかった時代も同じでした。 しかし、ソーシャルメディアが普及したことにより、この現象の発生の仕方が大きく変わりました。つまり、ソーシャルメディアは、ベーカリーが地域社会に浸透していくまでの一連の工程を劇的に促進する画期的な触媒としての役割を果たすようになったのです。 ソーシャルメディアは、まず最初に店の存在を知ってもらう際に役立つし、ある程度店のことを知ってもらった後に、さらに店を深く理解してもらう時には、もっと役立ちます。ソーシャルメディアによって、あまりにも効率的に店が地域社会に浸透していくため、それを武器として活用できないベーカリーは、店が繁盛するために必要な数の固定客を獲得する前に、ソーシャルメディアを活用して販促を行ったベーカリーに商圏を独占されてしまうでしょう。 ベーカリーの地域社会における販促活動の武器として、ソーシャルメディアがいかに優れているかを感覚的に分かって頂くために、次のような例えをしてみたいと思います。 日本全国を駆け回って、様々な人達との商談を重ねながら、あるプロジェクトを進めていこうとする時に、ある人達は、移動手段に飛行機や新幹線を使い、別の人達は、江戸時代さながらに徒歩や馬を移動手段にしていたらどうでしょう。 少し現実離れした比較をしてしまいましたが、IT社会の現実と向き合い、ソーシャルメディアの使い方を習得し、使いこなしていくことは、それほどまでに大事であるということなのです。 これまで長い間ベーカリーを取材してきて、確信を持って言えることは、リテールベーカリーの業界では、すでに八割方は勝負が決しているということです。社会の環境が変われば、当然ながら競争の条件も変わるし、いつの間にか競争のルールが変わっていることも珍しくありません。 地球上でのこれまでの生物の進化の歴史を振り返ってみると、地球環境が大きく変わった時に、それに対応できたものだけが生き残り、その後の新たな進化の基礎を築いてきたことを教えてくれます。リテールベーカリーの世界は、今がまさにその時期なのかも知れません。(RO) |




2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。







