おいしい冷凍パンを多くの人に知ってほしい - ポンパドウル丸井新宿店 - ブランスリー電子版

2026年10月21日に公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)については、いずれも対策を完了しています。

ブランスリーアーカイブ(創刊号からの全記事)
記事の閲覧
<<戻る写真をクリックすると拡大写真が見られます。
お店拝見/2023年5月号

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。


おいしい冷凍パンを多くの人に知ってほしい - ポンパドウル丸井新宿店
店長の安藤隆雄さん
ポンパドウル丸井新宿店の外観。新宿マルイ本館地下1階にある
冷凍パンが並ぶ売り場の正面奥に設置された3台の冷凍庫
売り場中央には焼きたてパンコーナーとして冷凍していないパンが並ぶ
食パンが並ぶ左横に並ぶのは、冷凍パンを専用オーブンで加熱したものを購入したい場合にレジに持っていくカード。カードには、商品の写真と価格、特徴が記載されている
レジの横にある冷凍パンを加熱する際に使う専用オーブン
いつ来てもパンを選ぶ楽しみがある店

 1969年に神奈川県横浜市中区の横浜元町ショッピングストリートで創業し、現在は東北から九州まで70店舗以上のベーカリーを展開している「ポンパドウル」。鮮度と品質の良さを追求したパンを提供すべく、オールスクラッチの店舗展開を進めてきた。
 そんな同社が、工房を併設せず、冷凍パンを販売する店舗を構えた。東京・新宿区の百貨店「新宿マルイ本館」の地下1階に3月10日、新たに開業した「ポンパドウル丸井新宿店」だ。
 同店で販売するパンは、冷凍のものだけではなく、焼きたてのものもある。焼きたてのパンは、売り場の中央にある陳列台と、入口横から続く壁沿いにある棚に並ぶ。
 それらだけを見る分には、通常の店舗と変わらない。しかし、売り場正面の奥の方に目をやると、今までのベーカリーにはなかった光景がある。設置された3台の大型冷凍庫のガラス扉の向こうにパンがずらりと並んでいるのだ。
 店長を務めるのは、安藤隆雄さん。安藤さんは同店開業の意義について「いつ来店されても好きなパンをお選びいただける店の実現です」と話す。
 「当社は、工房を併設し焼きたてを提供するという従来店のやり方も続けていきながら、この冷凍パン販売店をベーカリーの新しい形とすべく取り組んでいきたいと思っています。閉店間際の品切れなどといった従来店にありがちな問題が、当店では解決できると思っています」(安藤さん)
 現在売り場に並ぶパンは約80種類で、そのうち冷凍庫には約50種類が並ぶ。商品によっては冷凍庫と焼きたてコーナーの両方に並ぶものもある。その場合は、購入者の消費の仕方によって、冷凍庫のものがいいか、焼きたてコーナーのものがいいか選択できる。
 「開業してまだ間もないですが、見えてきた傾向としては、日中に来店される方は、焼きたてコーナーの商品を購入され、帰宅前の方が多い夕方以降は、冷凍パンをまとめて購入されることが多いということです。これからも、お客様の動向を見て冷凍と焼きたてのそれぞれの品揃えを調整していきたいと思っています」(安藤さん)

食品ロスを出さないための取り組みの一つ

 流行やファッションに興味のある若い女性客が多く訪れる新宿マルイ本館。同店のある地下1階は、昨年からリニューアルが進み、オーガニック食品やサスティナブルな食品を中心に提供する場へと進化している。
 「出店に当たっては、新しいことに挑戦するという点で、リニューアル中のこのフロアのコンセプトと合致しました。感度の高い方や、新しいものを求めている方が多く訪れる場所だと思っています」(安藤さん)
 昨今はサスティナブルな取り組みに注目が集まってきているが、同店の冷凍パンの販売も、ロスを出さないことを目的の一つに掲げている。
 「ロスを出さないことは、常に課題でした。冷凍パンなら、一つからでも焼きたてのおいしい状態で提供できます。ですから、ある程度のロスを覚悟しながら、遅い時間までたくさんのパンを焼き続ける必要はありません」(安藤さん)
 冷凍パンの購入の仕方は二通りある。一つ目は、客が冷凍庫から取り出し冷凍状態のまま購入し持ち帰る方法。二つ目は、売り場に置いてある商品の写真と価格の記載されたカードをレジに持っていき、レジで該当商品を専用オーブンで焼きたての状態にしてもらってから購入する方法だ。同社が開発した専用オーブンは、冷凍パン1つにつき2〜4分で、冷凍状態から焼成直後の状態にできるという。



店舗入口に置かれたおすすめの冷凍パンの商品写真などを載せたイーゼル
自然解凍後の「塩パンロール」
自然解凍後の「横須賀海軍カレーパン」
劣化を止めた冷凍パンのおいしさを伝えたい

 同店の冷凍パンは自然解凍でもおいしく食べることができる。食パンなどの食事パンはおよそ40分、フィリング入りのものなどは2〜3時間、冷凍庫から常温に出しておく。その後好みでトーストする。
 「『チョコドーナツ』(税込194円)や『クッキー&クリームパン』(税込237円)など、チョコやクリームを使った商品は、完全に常温に戻っていない少し冷たいと感じる状態でもおいしく、新しいデザートのような感覚でお召し上がりいただけると思います」(安藤さん)
 現在冷凍パンで人気の商品は「フランスあんぱん」(税込216円)、「チョコドーナツ」「塩パンロール」(税込172円)、「横須賀海軍カレーパン」(税込270円)となっている。
 「これら4つの商品はほかの店舗でも人気ですが、店頭のイーゼルで打ち出している効果が大きいかと思います」(安藤さん)
 イーゼルに掲示された商品写真の上には「自然解凍で、そのまま美味しく召し上がれます」とのメッセージが書かれている。
 「自然解凍で食べられる便利さはもちろん、冷凍パンはおいしさの点でも秀でているものだということをもっと伝えていきたいですね」(安藤さん)
 安藤さんは客との会話から、冷凍パンだけでなく冷凍食品全般について「便利だけど味は多少落ちるのではないか」というマイナスのイメージを持つ人が多いと感じたという。
 「実際は、焼き上げてそのまま売り場に並べたパンはどんどん水分が抜けていきますから、持ち帰って食べる頃にはある程度劣化が進んでいます。一方、焼成後急速冷凍する冷凍パンは、その劣化を止めることができるのですから、食べるときに焼きたてのおいしい状態が再現できます」(安藤さん)
 同店は今後、一層冷凍庫内のパンの種類を増やし、視覚的にも訴えていくことで、より多くの消費者に冷凍パンの魅力を発信し、浸透させていく予定だ。

SHOP DATA
店名:ポンパドウル丸井新宿店
住所:〒160−0022 東京都新宿区新宿3丁目30番13号
電話:03‐6457‐8353
営業時間:午前11時〜午後8時
定休日:なし
品揃え:約80品目



この記事の読みどころ

●工房併設が基本だったが、冷凍の技術を導入し、工房を併設しない店をオープン。
●冷凍パンは、凍ったままの持ち帰りと、専用オーブンで加熱してもらっての持ち帰りの二通りの購入方法。
●ロスを出さないことと、冷凍パンのおいしさを広く知ってもらうことが目標。



原価計算女王
原価計算女王

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

今月の公開記事

  1. POLINの高性能オーブンを日本市場へ 。450℃の焼成力と緻密なヒーター制御 - スズキ産業の下河拓磨社長
  2. 見やすい売り場と旬の味で、地域が誇れるベーカリーへ - アリマベーカリー
  3. 「ちいかわ」の世界観を表現したパンと店づくり - ちいかわベーカリー
  4. 掲載から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文を公開しています。
    ブランスリーアーカイブ
ブラ立ち読み
(記事の無料メール配信)
詳細はこちら