持続可能な食の未来を見据えた製パン製菓業界の在り方を考える - 2023モバックショウ - ブランスリー電子版

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レポート/2023年4月号

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持続可能な食の未来を見据えた製パン製菓業界の在り方を考える - 2023モバックショウ
 2023モバックショウ(第28回国際製パン製菓関連産業展、主催・協同組合日本製パン製菓機械工業会)が2月28日から3月3日までの4日間、千葉県千葉市美浜区の幕張メッセで開催された。会期中およそ3万4000人が来場した。出展企業数はおよそ170社、使用小間数はおよそ1500。テーマは「考えよう!地球の未来と食の未来! 」。同展示会は、2年に1度、東京と大阪で交互に開かれている。今回が28回目の開催。



持続可能な食の未来のための様々な挑戦
製パン製菓の学校が集まった「スクールコーナー」
クープ・デュ・モンド2026年大会の日本代表選手の最終選考会の会場の様子
 2023モバックショウでは、製パン製菓の機械や原材料が数多く展示された。また、包装機械、厨房機器、店舗設備、情報処理機器なども展示された。
 パン・菓子の生産現場の合理化対策から、新しいショップ展開、ニュービジネスの構築にいたるまで、ユーザーニーズに応える幅広い提案が行われた。また、持続可能な食の未来を実現するための創意工夫にあふれる新製品や新技術などが館内一杯に展示され、来場者らは、それぞれ自社の課題の解決策となるものはないかと真剣にチェックしていた。
 さらに「見て、聴いて、触れて、味わうリアルの実演」をテーマに掲げ、多くのブースで、製パン製菓の機械を使ったパンや菓子の製造デモンストレーションが行われた。
 製パン製菓の学校が集まった「スクールコーナー」も設けられ、東京・立川市の国際製菓専門学校などが、教育内容などを紹介した。
 一方、出展企業が自社の製品やサービスについて講演を行うモバックセミナーでは、製パン・製菓に関する最新技術、新製品、マーケット情報などについての講演が行われた。
 様々な機能性素材を扱う会社、機能素材(高知県高知市、岡村岳尚社長)は「『パン鮮度保持袋』を使用しての冷凍通販や賞味期限延長の事例紹介」と題して講演を行った。



展示会に華を添えた様々な併催イベント
左から飾りパン部門の日本代表選手の澤田淳一氏、ヴィエノワズリー部門の日本代表選手の井上淳子氏、パン部門の日本代表選手の田幡知照氏
クープ・デュ・モンド2026年大会のパン部門の日本代表選手となった田幡知照氏の作品
クープ・デュ・モンド2026年大会のヴィエノワズリー部門の日本代表選手となった井上淳子氏の作品
クープ・デュ・モンド2026年大会の飾りパン部門の日本代表選手となった澤田淳一氏の作品
クープ・デュ・モンド日本代表選手の最終選考会を運営した日本フランスパン友の会の中土忠会長(前列中央)と出場選手ら
 2023モバックショウでは、展示会に華を添える様々な併催イベントが開催された。
 そのひとつで、フランスで行われるパンの世界大会、クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・ブランジュリーの2026年大会の日本代表選手を決める最終選考会では、最終選考に残ったパン部門6人、ヴィエノワズリー部門6人、飾りパン部門4人の合計16人が代表選手の座に挑んだ。厳正な審査の結果、日本代表選手は、パン部門が帝国ホテルの田幡知照氏、ヴィエノワズリー部門がドンクの井上淳子氏、飾りパン部門がHIJライブラリの澤田淳一氏にそれぞれ決定した。
 また、日本のパン職人による日本のパン屋のナンバーワンを決めるパンのコンテスト「第5回ベーカリー・ジャパンカップ」も行われ、食パン部門ではイスズベーカリーの菰田悠記氏が1位の農林水産大臣賞を、菓子パン部門では、ル・スティル(VIRON丸の内店)の遠藤莉菜氏が1位の厚生労働大臣賞を、調理パン部門ではSOLBAKERYの重冨朋子氏が1位のパン食普及協議会会長賞をそれぞれ受賞した。
 一方、パンの世界大会のモンディアル・デュ・パンの上位入賞チームが世界各国から集まって製パンの技を競った「ベスト・オブ・モンディアル」では、前回ペルーで開かれる予定だった第3回の大会が、コロナ禍で中止になったため、第3回大会と、今回の第4回の大会が同時に開催され、合計で8か国から11チームが参加した。第3回大会では、日本が優勝し、ベルギーが2位を、フランスが3位を獲得した。第4回大会では、フランスが優勝し、日本が2位を、スペインが3位を獲得した。



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 【(1)ウィンターハルター・ジャパン】ウォッシャライは、パン屋さんのために開発した洗浄機です。天板、30コートまでのミキサーボウル、番重などパン屋さんで想定される洗い物はすべて対応できます。お陰様で年間200台以上を納入させて頂いております。今年はウォッシャライ発売10周年の年になります。今までウォッシャライは一つのモデルだけの販売だったのですが、10周年を記念して、S、M、L、XLの4種類の大きさのモデルの展開を始めました。パン屋さんの規模に合わせて選べるようになりました。(平田太郎社長)
 【(2)関東混合機工業】スパイラルミキサーSPIシリーズは、大手向けも充実しています。大手ベーカリーに、大型のシステムも絡めてスパイラルミキサーを提案しています。ヨーロッパの大手工場ではスパイラルミキサーは主流になっています。スパイラルミキサーはハード系などの仕込みに向いていることを踏まえ、大手生産工場でのスパイラルミキサーをもっと普及させていきたいですね。スパイラルミキサーの前後の工程を完全自動化に近いシステムで仕上げることにも積極的に取り組んでいます。(林純一社長)
 【(3)機能素材】パンおいしいままは、焼きたてのパンの品質を長時間保つ包装袋です。加水率の高いパンは30分ぐらい冷まして、カンパーニュなどの乾きが早いものは、5分立たないうちに「パンおいしいまま」に入れてストックしておくと、翌日が一番おいしくなります。袋に入れてからの冷凍も可能です。千葉県のベーカリーハイジさんは、通販で冷凍のパンを配送していますが、袋が破けているとか、霜が付きすぎているとかのクレームがあったといいます。しかし、うちの袋で包装するようになってからは、クレームがまったくなくなったそうです。(岡村岳尚社長)
 【(4)共立プラント工業】冷温水水量計は、水槽の中の水の温度を管理し、ミキサーボウルに直接配管して、必要な量と温度の水を自動的に投入します。仕込み水の準備に費やしていた手間と時間を削減できます。スーパーなどでは多く使われているのですが、リテールベーカリーにはまだあまり知られていません。電源が単相100Vですので、電源の工事の必要がありません。リテールベーカリーも人手不足から製造の効率化が求められていますが、ミキシング工程の効率化に注目して頂ければかなり効果的です。一店に一台ミキサーのお共に。(坂口晋営業部課長)
 【(5)櫛澤電機製作所】溶岩石窯FUJIは、富士山の溶岩からの遠赤外線と輻射熱の力でパンを焼きます。パンを高温で短時間で焼くことができます。遠赤外線の効果でパン生地中の水分の分子の揺れを起こし、生地の中からも火を通すことができるので、短時間で焼けます。高温、短時間で焼くことでパンの皮が薄くなって、ハード系のパンでも歯切れがよくなります。また、水分が余分に飛ばないのでよりしっとりとしたパンになります。香りは水分の中にあるので、香りがよくなり、次の日でもおいしく食べられます。(澤畠雄哉社長)
 【(6)コトブキベーキングマシン】Camelは、日本のパン屋さんなら、このオーブンさえあれば、必要なすべての種類のパンが完璧に焼けるように作ったオーブンです。何を焼いてもうまく焼けるような窯を目指して開発しました。当社の製品には、菓子に特化したオーブンや、硬焼きパンに特化したオーブンなどもありますが、Camelは、万能型オーブンで、納入台数が最も多く、当社を代表する高性能オーブンとなっています。(奥野真一社長)

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 【(7)タニコー】キッチンカーシステムは、車載可能な仕様にした様々な厨房機器を使用したキッチンカーのシステムです。家賃などの固定費をかけずに手軽に商売を始めたいというニーズに対応しています。もともと私どもは卓上の厨房機器などを車載可能製品として生産していたのですが、このほどパン用コンベクションオーブンやドウコンなどを耐震仕様にして、車載可能としました。これまでのパンの移動販売は、すでに焼かれたものを車に積んでの販売でしたが、当社はキッチンカーでパンを焼いて販売することを提案しています。(松本弦一ベーカリー事業部事業部長)
 【(8)ツジ・キカイ】熱々凍結パンは、パンが焼き上がったらすぐにブラストチラーで急速に冷やして、焼きたての鮮度を封じ込めたパンです。何がいいかというと、おいしさが150%になることです。パンが焼き上がって窯から出た後の最初の5分間にツインパティ(ブラストチラー)のマイナス35度Cの中に入れると、パンの水分が外に出なくなり、一番おいしい状態がキープされます。15分だけツインパティに入れておけば、あとは普通の冷凍庫で保存できます。その簡単なオペレーションでパンが150%おいしくなるのです。(山根証社長)
 【(9)中井機械工業】カスタードクッカーは、だれでも安定した品質のカスタードクリームが作れるのが、一番いい点です。品質にムラがあったり、甘さが違ったりすると問題がありますので、機械で高品質で安定したカスタードクリームを作ることを提案しています。さらに、この機械の優れたところは温度計が付いていて、品温をしっかり管理しながら、カスタードクリームが作れることです。(小倉健太朗営業部部長)
 【(10)ネクスト】マルチドライプロは、フルーツなどを60度Cで4時間乾燥させて、味と香りを凝縮させます。例えばオレンジのスライスを乾燥させたものをパウンドケーキにのせれば、オリジナル性の強い製品が作れます。乾燥させたものをミキサーでパウダー状にすれば、生地に練り込むこともできます。網の天板が10枚させて、価格は38万円とリーズナブルです。ベーカリーや洋菓子店で地元産の果物や野菜を加工した自家製のドライフルーツやドライ野菜を使えば地産地消をアピールできます。(小田洋子社長)
 【(11)ホシノ天然酵母パン種】ホシノ天然酵母ぶどう種は、焼き菓子に適した種として提案しています。ぶどう種を使って焼き菓子を作ると、ブランデーのような香りがして、歯切れの良さとしっとり感がある製品ができます。また、バターの配合量を減らしてもおいしく焼き上がります。いま当社でテストしているのはマドレーヌやケーキのスポンジ、ガレット、ガトーショコラ、パンケーキなどです。ぶどう種を配合すれば、ベーキングパウダーを使わなくても浮きがいい製品ができます。ベーキングパウダーを使わないと、口溶けも香りもいいし、食感が全然違います。(星野修社長)
 【(12)ワールド精機】マグマーダは、桜島の溶岩石を使用したオーブンです。ガス式と電気式がありますが、ガス式は電気式に比べて燃費が約半分で済みます。天然ガスなどを使った火力発電は100のエネルギーを投入しても、電気としてベーカリーに届いた時点では30ぐらいになってしまいます。蒸気タービンを回して電気を作り送電する過程でロスが生じるのです。しかし、ガス式のオーブンは、ガスを直接燃やしますので、燃焼ロスを考えても、投入したエネルギーの約90%は活かされます。(大城修一社長)

原価計算女王
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