地元産食材を活かしたパンを楽しんでほしい - たまご専門店 TAMAGOYA ベーカリーカフェ - ブランスリー電子版

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お店拝見/2021年3月号

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地元産食材を活かしたパンを楽しんでほしい - たまご専門店 TAMAGOYA ベーカリーカフェ
「たまご専門店 TAMAGOYA ベーカリーカフェ」の外観
ランプシェードの黄色と壁紙の白色が卵をイメージさせるカフェスペース
一番人気の「TAMAGOYA焼カレーパン」(税込230円)。「日の出たまご」のゆで卵がのっている
「TAMAGOYA焼カレーパン」の断面
子ども向けに開発した「ひよこの3兄弟」
(税込216円)は3種類のクリーム入り
「ひよこの3兄弟」の断面
卵とパンが相思相愛の関係に

 静岡県の「たまご専門店 TAMAGOYA(たまごや) ベーカリーカフェ」は、熱海市と三島市を結ぶ県道沿いにある。晴れれば富士山を望める絶景が楽しめると評判の場所だ。同店が提供するパンや菓子、料理に使う食材は、ブランド卵「日の出たまご」など、地元産が中心だ。
 経営元の会社、村の駅は、静岡県の特産物販売を主力事業とし、県内に6カ所の販売店を展開している。店舗マネージャーを務める斎賀希美さんは、「当社は地域を活性化して日本を元気にしたいというビジョンのもと、伊豆をはじめ静岡の食べ物のおいしさを届けたいという思いで2004年に設立しました」と話す。
 「たまご専門店 TAMAGOYA ベーカリーカフェ」は、その名の通り卵を主役に据える。その理由を斎賀さんはこう話す。
 「いつも冷蔵庫にある食材と言えば卵です。そのような日常的に使える卵で、おしいさや幸せを実感してもらえたらと思っています。当店が推している『日の出たまご』は、箱根西麓の広大な土地で平飼いされた鶏が産んでおり、伊豆の自然の恵みが詰まった食材と言えます。『体の中から美しく、体に優しい』がコンセプトの当店を象徴する食材です」
 店内は、テイクアウト専用のパンや菓子の売り場と、カフェスペースに分かれており、カフェでは、サラダ、スープ、パン、デザートをビュッフェ方式で楽しめる「サラダビュッフェランチ」(税込1408円)などが人気だ。
 パンは現在、季節商品を含め毎日約30種類作っている。一番人気は「TAMAGOYA焼カレーパン」(税込230円)。カップ型のパンの中にカレーと、黄身が見えるようにカットしたゆで卵が入っている。ゆで卵は「日の出たまご」を使用。
 「『たまご専門店らしい』と言ってお求めになるお客様が多いですね。一番に『日の出たまご』のマイルドな味を楽しんでもらいたい商品なので、卵のゆで加減は八分、カレーはほどよい甘さと辛さにしています」(斎賀さん)
 次に人気なのは「日の出たまご」を使用したフィリングをたっぷりサンドした「たまごサンド」(税込432円)だ。
 「感染症対策で店内飲食を控えなければならなくなった時期に、テイクアウトでも『日の出たまご』のおいしさを伝えられる商品をと考え、開発しました」(斎賀さん)

新型コロナウイルスの流行とともに歩む

 同店の開業は昨年一月。開業からこの一年間、まさに新型コロナウイルスの流行とともに歩んできた。
 生活様式の変化に合わせ、商品開発や提供の仕方を考えていく必要があった。
 サンドイッチ用の「バンズ(2個入り)」(税込216円)も、テイクアウト用に開発した。
 「『おうち時間』が増えたので、子どもと一緒にサンドイッチ作りを楽しんでもらえたらという思いと、お客様からのリクエストがあったことから販売に至りました。予約で4〜5個頼まれる方もいて、ご家族で楽しまれるのだろうなと思うと嬉しくなります」(斎賀さん)
 ひよこが3匹並んだように見える形をした「ひよこの3兄弟」(税込216円)は、子ども向けに開発した商品だ。3つのブロックごとに、カスタード、チョコ、ミルクと、自家製の異なる味のクリームが入った菓子パンとなっている。
 「開業後半年経ち、家族連れの客層がメインなのに子ども向け商品がないということに気付き、開発しました」(斎賀さん)



テイクアウト専用のパン売り場
「ハードトースト」(税込367円)
「日の出たまご」を使用したフィリングをたっぷりサンドした「たまごサンド」(税込432円)
自宅でサンドイッチを楽しんで欲しいと開発した「バンズ(2個入り)」(税込216円)
「ねぎくるみ」(税込388円)」の断面。前の店から引き継いだ人気商品
カフェで人気の「サラダビュッフェランチ」(税込1408円)
地域の人気店を引き継いでの開業

 同店は約15年間営んできたというアンティーク雑貨を扱うベーカリーカフェを居抜きで引継ぎ、開業した。建物全体のアンティーク風な雰囲気も残している。ただ、外壁は一部色を変えた。全体が白色だったのを、窓枠など一部を黄色に変え、卵の白身と黄身をイメージさせる色合いにし、「たまご専門店」を表現した。
 「人気店だったのですが、オーナーのご厚意で、当社に声掛けしていただきました。もともとベーカリー事業は考えており、立地も希望に合っていました。いい景色とおいしい空気の中で、体の中から美しくなる食べ物を提供したいという、当店のコンセプトに合致していたのです」(斎賀さん)
 引き継いだのは店舗だけではない。人気商品やそれらを作る製造スタッフもだ。
 「TAMAGOYAブレッド」(税込367円)や「ハードトースト」(税込367円)などの食パンは、味を変えないよう、ほぼレシピは変えていない。材料は地元産に替えられるものは替えたが、小麦粉は同じ銘柄を使っている。
 「作る職人も変わっていないので、味は変わっていないはずなのですが、開業当初は『味が変わった』と言われたことがあります。店名や見た目が変わったからでしょうか。ですがしばらくして、お客様が戻ってきたので、認めていただけたのかと思います」(斎賀さん)
 「ねぎくるみ」(税込388円)も引き継いだハード系の人気商品。くるみだけでなく、ねぎが入っている点が独特だ。
 「ねぎの産地を、もともと県内産だったのですが、より地元に近い地域に替えたくらいで、ほかは変えていません。食事系は充実させていきたいので、人気だった前の店の商品を引き継ぐことは欠かせませんでした」(斎賀さん)
 一番人気の「TAMAGOYA焼カレーパン」は、同店開業後の新商品だが、パン生地が実は、引き継いだ食パンの生地を使用している。2つの店の良さが融合して生まれた商品と言える。
 今後は、ネット通販もできればと計画中だ。
 「新型コロナの流行がなければ考えもしなかったことが沢山ありますし、いい機会と捉えて、新しいことにどんどん挑戦していきたいと思っています」(斎賀さん)

SHOP DATA
店名:たまご専門店 TAMAGOYA ベーカリーカフェ
住所:〒419‐0104 静岡県田方郡函南町畑374‐63
電話:055‐974‐4422
営業時間:午前8時〜午後5時
定休日:なし
品揃え:パン約30品目
スタッフ:製造・調理常時8人、販売・ホール常時3人
店舗面積:売り場(パン以外の商品含む)15坪、厨房10坪、カフェ30坪
日商:平日約25万円、週末約45万円



この記事の読みどころ

●パンという食品を媒体として使用し、日常的な食材の卵のおしいさを表現する。
●パンと卵の掛け合いから、様々な可能性が生まれ、互いの価値を高める効果が得られる。
●新型コロナウイルスの流行がなければ考えつかなかったことが、たくさんある。





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