自分の店と大きく環境が異なる店が参考になる理由 - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(32) - ブランスリー電子版

2026年10月21日に公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)については、いずれも対策を完了しています。

ブランスリーアーカイブ(創刊号からの全記事)
記事の閲覧
<<戻る写真をクリックすると拡大写真が見られます。
連載/2020年2月号

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。


自分の店と大きく環境が異なる店が参考になる理由 - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(32)
 本誌1月号の特集は「真夜中のベーカリー」のテーマで、深夜の時間帯に営業しているベーカリーを取材しました。そのうちの一軒のポンパドウル銀座店は、日本を代表するネオン街の東京・銀座7丁目で、深夜3時まで営業するベーカリーです。
 客の来店のピークが、正午から午後1時までとか、午前11時から正午まで、などというベーカリーは多いと思いますが、ポンパドウル銀座店の来店のピークは、夜の11時半から深夜の1時までです。
 客層も当然、一般的なベーカリーとは違います。夕方6時を過ぎると、周辺の高級クラブやスナックなどに出勤前のホステスの女性が客の男性と来て、パンをまとめ買いしたり、高級クラブのママがちょっとしたお遣い物を買っていくといいます。深夜12時頃になると、飲食店の灯も徐々に消えていき、今度はこうした飲食店関係者が仕事帰りに家に持ち帰るパンを買う姿が多く見られるようになるといいます。 
 普段目にすることのないこうした特殊な営業形態に接すると、パン屋という商売は、客の日常生活に寄り添っていくことがいかに大切であるかに、改めて気づかされます。
 例えば、ポンパドウル銀座店で、夕方6時頃に出勤前のホステスが、客の男性を連れて来店し、仕事の合間にも手を汚さず手軽に食べられる調理系の焼きたてパンを買っていくことは、ビジネス街立地のベーカリーで、サラリーマン達が、正午からの短い時間に、昼食用の調理パンや焼き込み調理パンを買っていくことと重ならないでしょうか。
 また、ポンパドウル銀座店で、深夜12時近くになると、飲食店関係者が仕事帰りに焼きたてパンを買っていくことは、住宅街立地のベーカリーで、パンの焼き上げを、午後5時頃に追加で行うようにしたら、仕事帰りのサラリーマンなどがパンを買っていくようになったという話と重ならないでしょうか。
 同じ商圏の同じ時間帯で長い間営業していると、そのことがルーティーン化してしまい、どのような客にどのように寄り添ったら、どのような結果が出たかというその因果関係を忘れてしまうことがあります。客に買ってもらおうと必死で努力して、何とか満足のいく結果を出した当初は、そのノウハウが店の英知として蓄えられたとしても、その成功にいつしか慣れてきて、それに満足してしまうと、少し気が大きくなって、その成功が永遠に続くと錯覚してしまうことはありがちなことだと思います。自分のやることは常に正しいとさえ思ってしまうかも知れません。
 ちょっとしたおごりということになるのでしょうが、わかってはいるけれど、ついつい陥ってしまうのが、このおごりという症状だと思います。
 このおごりという症状の特効薬の一つは、成功していない状態に戻ることですが、そこは知恵という武器を活かして、うまく対処したいものです。
 その意味で、本誌1月号の特集でとり上げたような、自分の店と大きく環境が違う店の成功例は、大いに役立つのではないかと思います。すべてが新鮮なので、マーケティングの施策と、その結果の因果関係が鮮烈に頭にインプットされ、ひいては、自分の店のマーケティングの施策と、その結果の因果関係が、頭の中に蘇ってくるのではないでしょうか。(RO)









原価計算女王
原価計算女王

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

今月の公開記事

  1. POLINの高性能オーブンを日本市場へ 。450℃の焼成力と緻密なヒーター制御 - スズキ産業の下河拓磨社長
  2. 見やすい売り場と旬の味で、地域が誇れるベーカリーへ - アリマベーカリー
  3. 「ちいかわ」の世界観を表現したパンと店づくり - ちいかわベーカリー
  4. 掲載から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文を公開しています。
    ブランスリーアーカイブ
ブラ立ち読み
(記事の無料メール配信)
詳細はこちら