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| レポート/2019年7月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 焼成後冷凍パンの需要が外食業界などで伸びている - 業務用冷凍パン生地の現状 | |
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業務用冷凍パンの現状を調べてみた。クオリティーの高い冷凍パンはベーカリーを省力化し、売り場に華を添えることができるという専門家もいる。レストランやカフェなどの外食産業や、宿泊業、企業内の食堂などで、その需要が伸びている業務用冷凍パンだが、様々な形で「美味しいパン」を消費者に届け、日本のパン食文化を豊かにしているのかも知れない。
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人手不足解消の一助に導入するケースも
敷島製パンの冷食カンパニー販売促進グループマネージャー、廣元正吾氏は、リテールベーカリーが冷凍パンを導入するメリットについて、▼季節感の演出が容易にできること▼バラエティーの強化が図れること▼ロスが削減できること▼作業効率が向上すること、の4点をあげる。 同氏によると、現在、ベーカリーからの需要が伸びているのは、整形済み冷凍生地と焼成後冷凍パンだという。 同氏は、その理由について、「現在急速に進む人手不足があると思います。冷凍生地の中でも、ホイロをとって焼くだけの整形済み冷凍生地や、解凍してすぐに販売できる焼成後冷凍パンなど、簡便に製造できる製品の需要が高くなっています」と指摘する。 さらに、焼成後冷凍パンは、自然解凍や軽くリベイクするだけで店頭に並べる事ができ、品揃えの一部に焼成後冷凍パンや、発酵不要のパイ、ドーナツなどの成形冷凍生地を活用することで省力化した分の力を、店のオリジナル商品作りに注ぐことがでるという判断もあるようです。あるいは、サンドイッチなどに焼成後冷凍パンを使用し、パン製造の部分を省力化するこで、フィリングの店内加工により多くの労力が割けるようにもなるのもポイントになっています」。 同社の整形済み冷凍パン生地製品の中で人気なのは、発酵バター入りマーガリンを折り込んだ「ミニバタークロワッサン」で、発酵バターの風味とサックリ食感が好評だという。 一方で、湯種を使用したほんのり甘くもっちりした食感の冷凍の生地玉製品も好調で、食パンだけでなく惣菜パン、菓子パン用の生地としても幅広く利用されているという。 冷凍生地の様々な機能性もポイントに 省力化だけでなく、冷凍生地の特性によるメリットも存在するという。冷凍生地には、食物繊維、カルシウム、鉄分、乳酸菌など不足しがちな栄養素などを付与した冷凍の生地玉や整形済み製品もある。また、焼成後冷凍パンの一部には、発酵種を使用したものや、石窯オーブンで焼成した製品、卵や乳不使用の製品もあるといい、売り方の工夫によっては、こうした付加価値を生かした販促もできる。 リテールベーカリーの生命線ともいえる「手作り」は死守しつつも、冷凍生地のこうした付加価値を一部取り入れた上で、バラエティー豊かな店作りをするのも、あまたあるベーカリーの自己表現の一つになり得るだろう。 店内で行うスクラッチによるパン作りだけではカバーしきれない表現領域については、冷凍生地のこうした多種多様な機能性を利用してみるのも、選択肢の一つかも知れない。 パン食を活性化させる様々な分野での展開 この10年程の冷凍パンの移り変わりについて、廣元さんは「これまで冷凍パンはベーカリーで使用されることが主でしたが、レストランやカフェなどの外食産業や、宿泊業、企業内や学校内の食堂、メロンパンやコッペパンなどの専門店、さらには、コンビニエンスストアなどからの需要が伸びています。冷凍生地や焼成後冷凍パンは、多様化している消費者の要望に応えられるものだと思っています」と話す。 美味しいパンを求める消費者のニーズは益々強まっているが、冷凍パンの品質向上が、様々な外食業態の店舗のパンをバックアップしているとしたら、日本のパン食文化は一層バリエーションが豊かになり、消費者に受け入れられる余地が広がっているということにもなる。 美味しいパンに慣れた消費者は、さらに美味しいパンを楽しむ感性が磨かれる。品質を保つ冷凍技術の向上と共に、リテールベーカリーの「手作り」の部分がより先鋭化されれば、その相乗効果で、日本の製パン市場に新たな展開が生まれるのかも知れない。 |



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