
シカゴ空港のテークアウト店舗で見かけたベーグルサンドイッチ各種のメニュー見本。1個6ドル29�漫別鵤牽隠葦漾砲世�、飲み物を加えると客単価は1000円を超える。

これがシカゴ名物の「ホットドッグ」。メニューを決めるアメリカ人を見ていると、このようなソーセージだけをのせる人は少なく、サワークラウト(酢キャベツ)などをたっぷりのせる。値段はこの写真のシンプルなもので4ドルほど。

スーパーマーケットのインストアベーカリーで売られている食事用の小型パン類。右側は「ソフトロール」。中央は生地をよじって成形した「ツイスト」。左側は小形の「ソフトフレンチ」である。

筆者が実際に朝食として食べたのは、このような簡単なもので、しかも合計で4ドル以下ですんだ。サイズが大きいので量的には十分だ。しかもアメリカのジュースはこくがあっておいしい。

この写真は店頭に並べられている三角サンドイッチを示す。売れ筋はツナ、ターキー、エッグなどで、ごく平凡だ。

持ち帰り商品のことを以前はテークアウトといったが、最近ではTO GO(トゥ・ゴー)と表現する場合が多い。この店でもそのように書かれてあった。今までのファスト・フードのチープな感じを払拭する意味もあるのだろう。

これもホテルの自室で食べた三角サンドイッチ。近くのCVSで買ったもので、2ドル50�未曚鼻�三角形のプラスティック容器に入っている。

朝食用メニューの定番としてドーナツは今も人気だが、ここに示すのはSMで売られている有名なチェーン「クリスピー・クリーム」の新製品「ハニーバンズ」。穴はなく、小型で食べやすい。

アメリカでは内食が増加傾向、ファストフードは将来的には減少する!?、シナジー効果を狙う傾向昭和40年に初めて渡米初体験のセルフサービス筆者の年代であれば太平洋戦争が昭和20年(1945年)に終了した後の数年間が食糧不足の時代であったことを鮮明に記憶している。小学校入学と同時に給食で出てくるコッペパンと粉ミルクの昼食は忘れられない幼少時の思い出である。これらの食糧がアメリカからの無償供与であったのを知ったのは、かなり時間が経過してからであった。
そして社会人となって初めて太平洋を越えてアメリカ大陸の地を踏んだのが昭和40年(1965年)。初めての体験で見聞したことは多かったが、この国の人々が毎日何を食べているかに興味を持ったのは当然の成り行きであった。
初めて見るニューヨークの摩天楼の間をぬって走る黄色のタクシーを見ながら、今はもう存在しないセルフサービスレストラン「ホーン&ハーダート」で自分の好きなメニューを皿に取りトレイにのせてキャッシャーで支払いをすませてテーブルにすわって食べた食事体験は、30数年を経た今日でも忘れがたい。
そしてマクドナルドを初めとするアメリカの外食産業の日本進出で、アメリカの食文化の洗礼を受けることになる。今やアメリカ旅行は日常化し、言葉が不自由でも高齢者でも必要な準備さえすれば、何の心配もなく気軽に出かけられる時代となった。食事にしても日本にあるファストフードの店でメニューを注文するのと同じ方法で食べることができる。もしレストランで食事をしたいと思えば、日本語メニューがおいてある店は大都市ならば数多くある。
アメリカ人の食生活に大いに興味を持つかく言う筆者も平均すれば年間3〜4回はアメリカ本土を訪れているのだが、最近になって、いったいアメリカ人の常食、つまり普段何を食べているのだろうかと疑問をもつようになった。
もちろんベーカリー店舗を見学すれば、朝食メニューの概要は知ることができるし、スーパーマーケットの惣菜売り場を見れば、ハハン、これが話題となっているHMR(ホームミール リプレースメント、つまり自分で調理する夕食メニューを店舗が代わりに半調理または最終調理する商品)なのか、と理解できるのだ。
その一方で、いったいアメリカ人は毎日このような物を買うのだろうか、母親が娘に教える家庭料理などはないのだろうか、としだいに疑問を持つようになった。
また親しいアメリカ人と交わす会話の中で「日本人はお金持ち?」と聞かれると返答に窮するのだ。
例えば持ち家の話。一生働いて家一軒を買うことができないのが日本の実情と言うと、彼らは不思議がる。そして年収額を聞くので一般的な例を教えると、その金額の高さに驚く。
無理もない話で、よほどの高級住宅地でもない限りは、日本円で3000万円も出せば、100坪もある土地付き住宅を買うことができるのだ。ニューヨークの中心地マンハッタンを車で出発し、30分も郊外に出れば、あたりは緑の田園風景が続く。これはヨーロッパも同じである。
であるから、彼らから見れば自分より高額な収入がある日本人が家を買うのに苦労しているのは理解できないようだ。つまり裕福であることの条件が異なると考えざるを得ない。
参考までにアメリカにおける流通業界人の役職ごとの平均給与は次のとおりである。(企業年商5億ドル、約640億円の場合)。
▼ベーカリー部長…………6万3000ドル(約806万円)
▼スーパー店長……………5万2000ドル(約660万円)
▼営業副社長…………11万5000ドル(約1470万円)
▼製菓副社長…………9万5000ドル(約1200万円)
▼外食産業店長…………3万9000ドル(約499万円)
▼CVS店長………………3万3000ドル(約422万円)
筆者の判断では、日本が安いものは、医療費、衣料品、弁護士などの費用、日常生活のチップ不要など。
アメリカが安いものは、住宅、食品、タクシー料金(ただし短距離区間)、国内線航空運賃など。
つまり生活に密着しているものはアメリカが安い。すなわち生活しやすいということになるが、治安の悪さはどうしようもない。
エンゲル係数はオランダが最低さて本題に入るが、教科書で習ったエンゲル係数、つまり所得に占める食費の割合を示す資料があるので主要国のみを抜粋して記載する。
◎日本………………17・1%
◎アメリカ…………7・4%
◎メキシコ…………23・3%
◎ボリビア…………37・4%
◎ブラジル…………27・7%
◎フィリピン…………47・5%
◎インド……………46・7%
◎中国………………38・0%
◎シンガポール……12・9%
◎ギリシャ…………27・6%
◎スペイン…………17・3%
◎イタリア…………15・6%
◎デンマーク………14・4%
◎フランス…………13・5%
◎ドイツ……………12・1%
◎英国………………10・9%
◎オランダ…………10・6%
◎ルーマニア………52・0%
◎ポーランド………36・4%
(注)ヨーロッパでは最低はオランダ、東ヨーロッパ諸国はすべて高い。日本はヨーロッパ諸国に匹敵する低さだが、絶対所得額が高いことによるものとみられる。
それでアメリカ全国民の食費出費合計と食事内容分析資料があるので転載する(労務省2001年調査)。
▼出費合計額=7561億ドル(9兆6780億円)
▼内食額=3951億ドル(5兆572億円)
▼外食額=3610億ドル(4兆6208億円)
したがって内・外食率は次のようになる。
▽内食52・25%
▽外食47・75%
実際には飲み物および軽食のみの外食が加わるので日常の食生活では「外食シーン」がさらに増えるものと思われる。ただし最近の報道ではアメリカでも景気の低迷と家族の絆が復活したことなどが理由で、内食傾向が増えつつあるとされるので、今後は食生活にも何らかの変化が起こるものと推測される。
ハンバーガー、ピザ、サンドイッチが大好き!さて、気になる外食のメニューは、つまりアメリカ人の好きな食べ物は何かを調べるべく、外食チェーンの主要メニュー販売額合計の資料を入手したので転載する(2001年度調査)。
(1)ハンバーガー=241億ドル(3兆848億ドル)
(2)ピザ=85億ドル(1兆880億円)
(3)サンドイッチ=64億ドル(8192億円)
(4)チキン=53億ドル(6784億円)
(5)メキシカン=31億ドル(3968億円)
(6)ベーカリーカフェ=30億ドル(3840億円)
(7)シーフード=9億ドル、以下のメニュー類は省略。
お好みのメニューベスト3は、想像していた通りハンバーガー、ピザ、サンドイッチ類であった。
また最近の傾向として重要視すべき変化は、今までの外食の場所(つまり業態)がレストランまたはファストフード店舗(アメリカではメニューが限定されたと言う意味でリミテッドメニュー・レストランと呼ぶ)に加えて、スーパーマーケットやCVS店舗の中に、気軽に入れるカジュアルなレストランをオープンさせ、買い物客に食事の場所を提供することで、物販と飲食というお互いに異なる業態の相乗効果(シナジーと言う)を狙う傾向にあることだ。
参考資料として「外食の業態分析」を年商総額別および構成比率別に調べたものを掲載する。また5年後の2007年にはどのように変化しているかを予測した数字もあわせて見ると、その内容変化が窺い知れて興味が持たれる。
今月の結論今月の結論として、まとめをしてみよう。
(1)アメリカ人は普段はきわめて質素な食事をしていると推測される。ただし、健康意識は一般的に高いが、実際には肥満率が高く、67%(10人に6人以上)という。
(2)家庭においても調理がきわめて簡単なものを好む。実例として完全調理、半調理、冷凍食品を基本とし、一説には調理時間の平均は18分とも言われる。
(3)その反動として(とも思われるが)家族または夫婦そろって外食に出かけることを楽しみにしているとされる。このあたりはテレビや映画のシーンでおなじみだろう。
(4)冷凍食品の品質、内容は最近とみに向上していることもあり、家族も満足して食べているという。このあたりの考え方は日本とかなり異なるようだ。
(5)なお筆者が6月に渡米した際に食べた朝食メニューの一部を参考例として、写真で紹介した。