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| お店拝見/2019年7月号 |
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同店が製造販売する商品は、食パン専門店だけに、食パン3種類のみ。レシピ開発は、「和総菜と合うパン」という杉原社長のオーダーのもと、ジャパンベーカリーマーケティングが行った。 食パン3種類は、「無題の熟成」(2斤税抜800円)、「無の極み『味噌』」(2斤税抜840円)、「無の極み『ぶどう』」(2斤税抜980円)だ。 「無題の熟成」は、生クリームや国産バターをたっぷり使い、きめの細やかさと口どけの良さが特徴だ。「無の極み『味噌』」は、佃浅商店が総菜作りに使用してきた白味噌の一種である「江戸甘味噌」を配合した甘めの味わいとなっている。 「『江戸甘味噌』は、米麹を多く配合して作られる白味噌で、塩気より甘みが強いのが特徴です。また、味噌は香りが強い食品ですが、『無の極み[味噌]』では、香りより甘みや保湿性を与えるという特性が活きています。『無の極み[ぶどう]』は、『無の極み[味噌]』の生地を使用しています。味噌の甘みに、サンマスカットレーズンの甘みと酸味が引き立ち、甘いレーズンパンというより、さっぱりした味わいになっています」(杉原さん) 取材時は、レーズンの入荷ができないという事情により、「無の極み『ぶどう』」は製造中止で、「無題の熟成」と「無の極み『味噌』」の2種類のみの製造販売となった。 それでも、開店する10時より15分前から配られる「無題の熟成」40本分の整理券は、配布時にすべてなくなり、整理券なしで購入できる同商品30〜40本も、開店後あっという間に完売した。 販売は1日9回、決まった時間に種類別に行う。販売個数も決まっている。一番最初は朝10時に「無題の熟成」が70〜80本、次は12時半に「無の極み『味噌』」が20本、続いて13時に「無題の熟成」が20本といった具合だ。 販売個数に限りがあるので、確実に購入したい人は、一度来店して購入できる時間が書いてある引換券をもらい、その引換券に書いてある時間以降に再度来店するという方法を取っているという。 店舗には、客が扉を開けて入る売り場スペースはないので、客は、カウンターの窓越しに商品を購入する。レジは一台で、客一人ひとりに、常時1〜2人の販売スタッフが対応する。客に渡すときの食パンの包装の仕方は、1本ずつ、食パンのサイズにぴったり合わせた専用の紙袋に入れる。こうした無駄のないやりとりなので、時間がかからない。だからこそ、杉原社長は、「一言、5秒の会話を大切に」と販売スタッフに話しているという。 また、カウンターでは、佃浅商店が製造する唐辛子を使った佃煮「旨っ!辛っ!やみつき唐辛子」(税抜500円)と、海苔の佃煮を販売用に置き、和総菜との相性の良さをアピールしている。 「当店のパンは、パンファーストではなく、和総菜と合うパンという位置付けです。レシピの微調整も、当社の約30品目の和惣菜とペアリングしながら行いました。そういう意味では、数ある食パン専門店の中で、唯一無二の食パンです」(杉原さん) 同店の食パンの誕生は、和総菜にとっても、パンにとっても、新しい可能性を広げてくれることになる。例えば、洋風の具が多いサンドイッチも、和総菜が具の選択肢に加われば、バラエティーの幅が広がっていく。 「和総菜とパンの組み合わせで生まれる味は、まだまだ未知の世界です。当店の開業を機に、今度は、全国のベーカリーで、創業135年の老舗ブランドとしての、佃浅商店の和惣菜を使ったパンを作ってもらえるように努力していきたいと思っています」(杉原社長) SHOP DATA 店名:題名のないパン屋 住所:〒143‐0012 東京都大田区大森東1丁目12番4号 電話:03‐3761‐3033 営業時間:午前10時〜午後6時30分 定休日:月曜 品揃え:3品目 スタッフ:製造常時3〜4人、販売常時1〜2人 店舗面積:約10坪 | ||||||||||

| この記事の読みどころ
●明治17年に佃煮メーカーとして創業した佃浅商店が、パンと佃煮のペアリングをテーマに開業。
●販売は1日9回、決まった時間に種類別に行う。販売個数も決まっている。 ●和総菜とパンの組み合わせで生まれる未知のパン食文化を創造したい。 ※あくまで編集部からの提案です。このほかにも様々な読みどころがあると思いますので、読者の皆様の視点で、エッセンスを抽出してください。 |


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