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| 連載/2019年6月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| ドイツのライ麦パンと日本の米粉パン - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(25) | |
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今回の特集は、「米粉パンのその後」のテーマで、専門店二軒を取材しました。
米粉でパンを作る製法は、これまで色々な人が研究を重ね、ふっくらとして美味しい米粉パンを作る製法がいくつか確立しているといいます。米の需要拡大を目指す国の政策や、ヨーロッパ各国で起こった「グルテンフリー」のムーブメントなども、米粉パンの普及を一定程度、後押ししたと言えるでしょう。 米粉パンを取り巻くこうした様々な事情はあるのでしょうが、私は米粉パンというと、まっさきに、ドイツのライ麦パンの食文化を思い浮かべます。ドイツでは、小麦粉が豊富には収穫できず、沢山採れるライ麦の粉を使ったパンが発達しました。ライ麦粉と小麦粉の配合の割合の違う多種多様なライ麦パンがあるといいます。 同じドイツでも、小麦粉が比較的多く収穫できた地域は、小麦粉の配合割合が多いパンが作られ、小麦がほとんど収穫できなかった地域では、ライ麦粉の配合割合が多いパンが発達しました。例えば、ドイツパンの「ミッシュブロート」は、小麦粉とライ麦粉の配合量が同割で、「ロッゲンミッシュブロート」は、ライ麦の配合量が多く、ヴァイツェンミッシュブロートは、小麦粉の配合量が多いパンになります。ドイツ語で「ミッシュ」は混ぜる、「ロッゲン」はライ麦、「ヴァイツェン」は小麦のそれぞ意味になります。 ドイツのライ麦は、ある意味、日本の米ではないでしょうか。ドイツの「黒パン」に対して、日本は「おにぎり」ですが、おにぎりに勝るとも劣らない日本独自の食べ物として、米粉パンは、日本が世界の誇れる食べ物になり得ると思います。 ドイツパン専門店を取材させて頂いた折に、ドイツでは、ライ麦粉の配合量によって、パンの呼び方がかなりロジカルに決められていて、ドイツ人のライ麦パン文化に対する誇りのようなものを強く感じました。 私は、こうしたドイツのライ麦パン文化を深く研究された方に、日本の米粉パン文化に思いを巡らせていただいたら、何か新しい日本の食文化が生まれてくるような気がします。 もちろん、ライ麦粉と米粉はその品質も価格も全く違うものですから、そんなに簡単ではないと思いますが、違うものだからこそ、新たな可能性が無限に広がっている言えます。実際に今回取材させて頂いた米粉パン専門店でも、米粉パンの無限の可能性に心震わせながら、日々製品作りに励んでいました。 米粉パンの作り方を研究し、米粉パンの講習会の講師もしばしば勤めるあるコンサルタントの方は、「米粉のパンは、店によって品質のばらつきが大きい」と言っていました。小麦粉で作るパンと比べると、まだ、作り手が少ないこともあって、その製法が十分に浸透していないのかも知れません。 一方で、パン教室などでパン作りを学び、家庭で家族のためにパンを作る人たちの間では、小麦粉と米粉の配合の割合を様々に変えて思い思いの米粉パンが作られているようです。 いずれにしても、日本の米粉パンの文化がさらに成熟して、選択肢の一つとして確固たる地位を築き、さらには、日本発祥のパン食文化として、世界へ発信できる日が早く来ればいいと心から思います。(RO) |



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