きんつばのようなあんパンが話題 - メイカセブン - ブランスリー電子版

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お店拝見/2019年5月号

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きんつばのようなあんパンが話題 - メイカセブン
「うす皮あんぱん(つぶあん)」の断面。皮部分はとても薄く、腰高の形が特徴
「うす皮あんぱん」(税込215円)はつぶあんとこしあんの2種類ある
店主の関口直喜さんと販売を担当する妻の明美さん
レジ前には、「うす皮あんぱん」と「77%ぶどうパン」の予約の仕方などが掲示されている
「77%ぶどうパン」をスライスしたものに、クルミ、甘く煮たリンゴ、クリームチーズをサンドした「くるみとりんごのクリームチーズ」(税込200円)
店に並ぶ「くるみとりんごのクリームチーズ」
薄皮と腰高にこだわったあんパン作り

 うっすらと中のあんこが透けて見えるほど、薄い皮で包まれた「うす皮あんぱん」(税込215円)。皮が薄いだけでなく、包まれているあんこの量が通常のあんパンの比にならないほど多い。そのため、1個あたりの重量が250グラムと、ずっしり重い。
 同商品を手に入れるには、2カ月前から予約をしておくか、開店前から並ぶかしなければならない。そんな話題のあんぱんを製造販売しているのは、東京・江東区のベーカリー「メイカセブン」だ。
 店主の関口直喜さんは、創業61年目となる同店で約40年間、2代目としてパン作りに励んでいる。関口さんが「うす皮あんぱん」を開発したのは、約30年前。それ以来、看板商品として愛され続け、現在、つぶあんとこしあんの2種類を合わせて、一日に400個が完売している。
 「あんこの量が多いだけでなく、パンの皮が非常に薄いこともあって、開発当初は賛否両論ありました。あんパンは、あんこと皮のバランスが大事だという意見は、ありましたね。これでは、あんこのかたまりだと言われるようなこともありました。でも、自分が理想とする薄皮のあんぱんを思い描いて、最初はうまく作れず、いろいろと試行錯誤してきましたが、作り続けてきました」(関口さん)
 最も苦戦したのは、皮部分を、透けて見えるほどの薄さにすることだ。
 「パン生地は、油脂を多めに入れています。それも外せないのですが、一番のポイントは、そうした配合や、何か特別な材料を入れるというようなことではありません。重要なのは、包餡の方法です。ですが、難しくて高度な技術が必要という訳ではありません。10年くらい前、試行錯誤している間に、その方法に気付いたのですが、それが分かった今となっては、とても単純なことだったと思っています。以前は400個のうち3〜6パーセントくらいロスがありましたが、ある方法に気付いてからは、さすがにゼロとはなりませんが、わずかしか出なくなりました」(関口さん)
 「うす皮あんぱん」は、高さが6センチほどあり、腰高であるのも特徴だ。この腰高の形にも、関口さんのこだわりがある。
 「修行先の師匠からは、『できるだけあんこは、平たくした方が、ボリュームがある大きなあんパンに見えるのに』と言われたことがあります。また、普通のあんパン用のあんこを使うと、腰高の形にはできません。水分が多くて形を維持できないからです。ですが、どうしても腰高の形にしたかったので、かために炊いてくれる製餡所を探しました。現在、石川県金沢市の製餡所で、当店のオリジナル仕様に、腰高のあんパンができるかたさに炊いてもらっています」(関口さん)
 一昨年、女性向け生活情報誌で同店の「うす皮あんぱん」の断面が掲載された。腰高の形が注目されたのだ。
 「雑誌では、高さのある断面がきれいという内容で掲載されました。これまでも、雑誌やテレビで幾度となく取り上げていただいているのですが、最近では今年の3月、あんこの量の多さに注目されてネットニュースが配信されました。やはりいつも話題になるのは、あんこの量と、腰高の形ですね」(妻の明美さん)



都営地下鉄新宿線・大島駅からすぐの「中の橋商店街」内にある「メイカセブン」
「焼きそば&コロッケ」(税込230円)や「ホットドッグ(甘口)」(税込260円)などの総菜系のパンが並ぶコーナー
絵本の読み聞かせやコンサートなどのイベントを告知するポスターが窓ガラスに掲示してある
来店客に自由に読んでもらえるようにと、絵本を常備
話題の商品が食べられるモーニングセット

 イートインスペースのある同店には、「モーニングセット」(税込490円)がある。朝の開店時間より前から店前にできる30人ほどの列は、「モーニングセット」と、「うす皮あんぱん」を目当てにした人が多くを占める。
 「モーニングセット」は、「77%ぶどうパン」(税込490円)のスライスと、2種類の食事パンの盛り合わせ、ヨーグルト、サラダ、コーヒーという内容だ。「77%ぶどうパン」は、「うす皮あんぱん」を作る同店ならではの特徴がある。入っているレーズンの量が、生地に対して77%と、たっぷりなのだ。スライスした断面を見ると、レーズンが渦を巻くようにぎっしりと入っている。
 「77%ぶどうパン」の焼き上がりは、夕方7時30分。遅い時間にも関わらず、帰りの高速バスの最終便を予約して遠方から購入に来る人もいる話題の商品となっている。夕方遅くに買いに来られない人にとっても、「77%ぶどうパン」が食べられる「モーニングセット」は好評のようだ。
 商品名の「77%」は、同店の7丁目という住所に因んで付けた店名に合わせたという。
 「7という数字を商品名に入れたくて、もう30年も前になりますが、リニューアルしました。レーズンは、巻き込むだけでは入りきらないので、生地自体にも練り込んでいます。お客様が喜んでくれることを思うと、実際、レーズンの量は80%以上入れてしまっています。実はリニューアル前も、すでにレーズンはたくさん入れていて、77%は入っていたんですけどね」(関口さん)
 そのほかの商品のラインナップは、午前中に多く揃うのが、「ドッグロール(4本入)」(税込168円)に総菜をサンドした「焼きそば&コロッケ」(税込230円)や「具沢山のサンドイッチ」(税込260円)などのサンドイッチ。夕方4時には「カレーパン」(税込155円)や、「あんドーナツ」(税込155円)などの菓子パンが焼き上がる。
 「製造を一人で行っているので、焼き上がり時間が、どんどん押してしまっているのが現状です。ですが、商店街立地なので、夕方お買い物に来られる方が結構いらっしゃいます。そうしたお客様の動きに、当店の焼き上がり時間は合っていると思います」(明美さん)
 買い物をする場としてだけでなく、同店は、憩いの場としても、地域の人々に親しまれている。広いイートインスペースを活用して、様々なイベントを行っているのだ。
 「イベントは、絵本の読み聞かせや楽器の演奏など、それぞれ近所の得意な方が、出演して盛り上げてくれています。パンを売るだけでなく、地域の子どもたちや、子育て中のお母さんが気軽に寄れる場所づくりをしていきたいと思っています」(明美さん)

店名:メイカセブン
住所:〒136‐0072 東京都江東区大島7‐2−1
電話:03‐3681‐8814
営業時間:平日午前9時30分〜午後8時30分、土日午前8時30分〜午後8時30分
定休日:月曜
品揃え:80品目
スタッフ:製造常時1〜2人、販売常時2〜3人
店舗面積:厨房、売り場(イートインスペース含む)35坪
日商:平日25万円、土曜、日曜30万円



この記事の読みどころ

●オンリーワンの度合いが極端に高い商品があることのメリットを享受。
●看板商品に行列を作る人たちに、第二の看板商品が食べられるモーニングセットも提案。
●焼き上がりが押してしまうことが、結果的に夕方の焼きたてパン提供を充実させる。

※あくまで編集部からの提案です。このほかにも様々な読みどころがあると思いますので、読者の皆様の視点で、エッセンスを抽出してください。



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