フランス生地のおいしさを伝えたい - パンプロ - ブランスリー電子版

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お店拝見/2019年4月号

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フランス生地のおいしさを伝えたい - パンプロ
JR八王子駅から直結の商業施設「八王子オーパ」の2階にある「パンプロ」。売り場の奥にある厨房は、大きなガラス窓を通して見えるようになっている。右側にはイートイン席がある
オーボンパン社長の細田実さんと製造スタッフ
トングとトレーが置かれた横のスペースには、「バゲット」(税抜280円)や、20時間低温で熟成発酵させた「オーバーナイトバゲット」(税抜280円)などのハード系が並ぶ
「ショーソンポム」(税抜240円)や「チュイル」(税抜200円)、「カヌレ」(税抜200円)など焼き菓子も豊富
ライ麦を80%配合した「セーグルオーベルニュ」(税抜450円)や、クルミをたっぷり練り込んだ「カンパーニュノア」(1本税抜1140円、3分の1サイズ税抜380円)などには、使用材料の健康効果について書かれたカードが添えられている
ちぎって食べられるハード系が人気

 北陸地方初めてとなる、フィリップ・ビゴ氏の名を冠した「オーボンパン ビゴの店」を金沢市に2006年に開業した細田実さん。2013年には京都市にも2店舗目を開業した。そして今回の3店舗目は、昨年11月、東京・八王子市にオープン。店名は、パンのプロフェッショナルという意味を込めて「パンプロ」とした。
 同店があるのは、JR八王子駅から直結の商業施設「八王子オーパ」の2階。改札口も2階で、わかりやす立地となっている。
 商業施設入り口から中に入ると、バッグや食器などおしゃれな小物が並ぶ店やチョコレート店、ジュースバーなど、おしゃれで明るい印象の店が並ぶ。その並びに、「パンプロ」がある。
 「ビゴさんからの教えの通りに作り続けているパンと菓子を並べています」(細田さん)
 陳列されたパンと菓子は、約120種類。バラエティー豊富な品揃えで、商品一つひとつにボリュームがある。買うつもりでない人の目をも、どんどん惹きつけていくような魅力的なパンと菓子が並ぶ光景だ。
 トングとトレーのある入り口付近には、ストレート製法の「バゲット」(税抜280円)と、20時間低温で熟成発酵させた「オーバーナイトバゲット」(税抜280円)の、製法の異なる2種類のバゲットのほか、花の形をモチーフにした「マーガレット」(税抜280円)や、細い三日月形の「クレッセント」(税抜150円)など、様々な形をしたフランス生地のパンが並ぶ。
 「パン作りにおいて、食感や味など、ポイントは色々ありますが、最も重視しているのは、小麦の香りです。ハード系は特に、重視している香りの良さが引き立つアイテムです。お客様にぜひお召し上がりいただきたいと思い、形も色々と揃えています。中でも、『マーガレット』が人気で、金沢と京都の店でも最も売れています。人気の理由はやはり、その形にあると思います」(細田さん)
 花の形の「マーガレット」は、7つの丸パンがつながった構造で、その形が、食感のよさや食べやすさにつながっているという。
 「ちぎりパンとして、ナイフを使わないで食べられるので、ご自宅で食べるときに、テーブルや床をパンくずで汚さずに済みます。また、クラムの白い部分が多めに楽しめるのと、どの部分も曲面になっていて、かたくて食べにくい尖ったところがありません。こうした点が、ご好評いただいている理由だと思っています」(細田さん)
 食べやすさだけでなく、当然のことだが、安定しておいしいということも、支持されている理由だ。
 「配合を変えたり、違う材料を使うことで改良を試みたことはほとんどありません。捏ね上げ温度や発酵時間を毎回チェックし、それを製造スタッフ全員が共有しています。それが、年間通して安定したおいしさを維持できている秘訣だと思います」(細田さん)



7つの丸パンがつながった構造で、ちぎって食べられるのが人気の理由だという「マーガレット」(税抜280円)
オーブンに入れる前の「マーガレット」
食パン生地にゆでたもち麦を練り込んだ「もち麦バンズ」(税抜80円)
「もち麦バンズ」の断面
カレーパンとあんぱんは、フランス生地で作ったものも揃える。「フランスあんぱん」(右、税抜190円)と「カレーフランス」(左、税抜200円)
右はフランス生地の「カレーフランス」、左はソフトな生地の「焼きカレーパン」(税抜180円)
フランス生地で幅広いアイテムを展開

 これらの食事パンのほかにも、フランスパン生地を使ったアイテムは、幅広く展開している。チーズを包んだ「パンフロマージュ」(税抜200円)や、グリーンオリーブを包んだ「オリビエ」(税抜200円)など、フランスで馴染みの食材を使用したものだけでなく、ピロシキの具を包んだ「ピロシキフランス」(税抜190円)や、粒あんとバターを包んだ「あんバターフランス」(税抜190円)、丸い形のフランスパンに横に切り込みを入れて中をくり抜き、シチューを入れた「デミグラスビーフシチュー」(税抜260円)など、菓子系も総菜系も豊富に揃える。
 また、カレーパンとあんぱんについては、フランスパン生地を使ったものと、ソフトな食感の生地を使ったものの2タイプを、それぞれ用意している。カレーパンは、「カレーフランス」(税抜200円)と「焼きカレーパン」(税抜180円)、あんぱんは、「フランスあんぱん」(税抜190円)と「あんぱん」(税抜180円)だ。
 「どうしても、ソフトな食感の生地で作った方が売れます。とは言え、それだけに絞り込むことはできないですね。自分がフランス生地で作ったものの方が好きなこともあって、お客様にもぜひ、その良さを伝えたいという思いがあります。また、カレーパンもあんぱんも、定番のアイテムなので、色々なタイプを揃えて、選んでいただけるようにしておくことは、必要なサービスかと思っています」(細田さん)

積極的に売り場に出て会話をする

 ライ麦を80%配合した「セーグルオーベルニュ」(税抜450円)や、クルミをたっぷり練り込んだ「カンパーニュノア」(1本税抜1140円、3分の1サイズ税抜380円)、もち麦を練り込んだ「もち麦バンズ」(税抜80円)などのプライスカードの横には、それらに使用している材料の健康効果について書かれたカードが添えられている。
 例えば、ライ麦なら、便秘予防や高血圧予防など、クルミなら、動脈硬化の予防改善などといったように、健康志向の客には耳寄りの情報が書いてある。
 「『セーグルオーベルニュ』を求めていらっしゃるお客様は特に、健康志向が高いと思いますし、特に高齢の方には、健康効果のある食材を使ったアイテムが好評です。また、イーストフードを使用せず、粉、塩、水のシンプルな基本材料でパンを作っているということも、数か所に掲示しているので、安心感を持ってご購入いただけていると思います」(細田さん)
 掲示物での案内だけでなく、細田さんは、厨房と売り場を頻繁に行き来し、客に話しかけて伝えることを大事にしている。
 「直接会話して伝えることが大事だと思っています。どんな商品でも、一気に売れていく訳ではありません。質問とか要望とか、アイコンタクトで何か感じたら、その都度話しかけることが大事だと思っています。会話をしてリピーターを作っていくという地道な努力を毎日続けていくことでしか、店を定着させることはできないと思っています」(細田さん)

SHOP DATA
店名:パンプロ
住所:〒192‐0083 東京都八王子市旭町1‐12 八王子オーパ2階
電話:042‐634‐8677
営業時間:午前10時〜午後9時
定休日:なし
品揃え:約120品目
スタッフ:製造常時6人、販売常時2〜3人
店舗面積:厨房25坪、売り場(イートイン含む)17・5坪
日商:平日25万円、土曜、日曜35万円



この記事の読みどころ

●フランスパンの香りを知ってもらいたくて、様々な種類のフランスパンを様々な製法や形で作る。
●捏ね上げ温度や発酵時間を毎回チェックし、それを製造スタッフ全員で共有。
●客と会話をしてリピーターを作っていくという地道な努力を、毎日続けていく。

※あくまで編集部からの提案です。このほかにも様々な読みどころがあると思いますので、読者の皆様の視点で、エッセンスを抽出してください。





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