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| 連載/2019年1月号 |
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| マレーシアの食文化体験の旅 - 一粒の麦から47(文・本行恵子) | |
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2018年の夏、マレーシアのモントキアラでベーカリーレストラン「B‐LAB」を経営する松原裕吉さんを訪問し、多民族で成り立つ現地の食文化を体験してきました。
欧米化の波は食文化にも影響 日本や欧米企業の駐在員が多く住む高級住宅街の一角にある「B‐LAB」は、朝から焼きたてのバゲットやクロワッサンが並び、多くの人で賑わっています。レストランで提供されるメニューはバラエティーに富み、朝、昼、夜それぞれの時間で楽しむことができます。店の隣にあるスーパーマーケットにはインストアベーカリーが併設され、コンベクションオーブンを使って焼き立てのパンを販売。日本にあるインストアベーカリーをコンパクトにしたスタイルです。 松原さんが13年前にマレーシアに来た当時と比べると、大手製パン会社だけでなく個人店も増え、パン食文化は確実に広まっているそうです。最近では2017年12月に大手のベーカリーでキャリアを積んだ女性パン職人の伊達千浪さんが、クラウドファンディングで「ベーカリーカフェハチ」を開業しました。ハード系のパン以外に現地の日本人たちが求める湯種食パンや総菜パンを販売し、話題になっています。 街中の屋台でそれぞれ伝統的な食事をとるのが主流の中、お洒落な店でパンとコーヒーを楽しむ人たちを見ると、マレーシアにも新しい時代の波が押し寄せているのを感じました。 首都クアラルンプールのショッピングセンターや百貨店内にあるベーカリーは、ハード系のパンから菓子パン・調理パンなど、日本と変わらないパンが揃い、人気店には行列ができています。またフードコートにはマレーシア独自の料理店だけでなく、万国共通の人気フードであるパスタ、ピッツァ、寿司、ラーメンまであります。またスターバックスやドトールのチェーン店の進出によって今まで以上にカフェ文化が浸透し、食の欧米化はどんどん進んでいます。 そしてパンの品質は、日本や欧米の影響を受け高く、製パン材料や機械、そして製パン技術も、最新のものを取り入れ流行にも敏感です。 マレー系、中国系、インド系が混在 マレーシア料理は大別すると、マレー系、中国系、インド系の各料理の他、大陸から渡ってきた中国人と地元マレー人が結婚しその子孫が受け継いできた「ニョニャ料理」があります。そしてそれぞれの民族が長い歴史の中で育んだ食文化が、現在に至っています。 マレー系は干しえびを発酵させた調味料のブラチャンや唐辛子の調味料、サンバルが使われ、独特の風味を出しています。日本の焼き鳥のような「サティ」は、羊、牛、鶏肉を香辛料に漬け込み串焼きしたもので、ピーナッツとスパイスの効いたソースで食べます。 中国系の薬膳鍋「バクテー」は、スペアリブの肉でだしを取り多種類の漢方薬を煮出したスープに豚肉や鶏肉を入れて豪快に食べる料理です。「ロテイ・チャナイ」はインド系の朝食の定番メニューとして人気があり、小麦粉の生地を薄く伸ばして焼いたものにカレーやヨーグルトをつけて食べます。 そしてマラッカで食べた「アイス・カチャン」は、かき氷の上に黒糖シロップとココナツミルクをかけ、小豆やコーンの粒を入れた独特のものでした。 今回の旅で食べた料理は近隣のタイやシンガポール、インドネシアにもよく似たものがあり、日本人にとってもどこか懐かしい味がしました。 |



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