特別セミナー2018 - 東京製菓学校 - ブランスリー電子版

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講習会/2018年9月号

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特別セミナー2018 - 東京製菓学校
パン・ド・カンパーニュ
ピザ(パン・ド・カンパーニュの生地を使用)
食パン
クルミレーズンパン
講師を務めた中島進治氏
講習会の様子
 東京製菓学校(梶山浩司校長)は7月25日、東京・新宿区の同校で、「特別セミナー2018」を開催した。パン、洋菓子、和菓子の3コースで行われ、パンコースでは、同校教師の中島進治氏が講師を務め、レーズン種などのパン種を使った様々なパンの製造実演を行った。具体的な講習品目は、▼パン・ド・カンパーニュ▼ピザ(パン・ド・カンパーニュの生地を使用)▼食パン▼クルミレーズンパン▼そば粉のパンなど。中島講師は、レーズン種や米ぬかから起こす種などの作り方を紹介し、それらを使った時の味や食感の特徴などを詳しく説明しながら、講習を行った。



美味しさと効率を両立させる方法




パン・ド・カンパーニュ
パン・ド・カンパーニュ
写真1
写真2
 レーズン種とポーリッシュ種を使用したカンパーニュ。自然な甘みと香り、軽い食感が特徴。

【配合%】
フランスパン用粉‥‥‥‥‥‥75
ライ麦粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2・4
モルト‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・3
ビタミンC液‥‥‥‥‥‥0・1
レーズン種‥‥‥‥‥‥‥100
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥38〜40
▼ポーリッシュ種‥‥‥‥‥‥70
【工程】
ミキシング‥‥‥‥L5分M5分
捏ね上げ温度‥‥‥‥25〜26度C
発酵‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥2時間30分(パンチ)1時間30分
分割‥‥‥‥‥‥‥750グラム
ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥30分
成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥丸め直して(写真1)籐かごに入れる(写真2)
ホイロ‥‥‥‥‥28度C80%2時間前後(ホイロ後クープを入れる)
焼成‥‥‥‥‥‥‥上火240度C下火240度C40〜45分(スチーム注入、途中で上火、下火とも220度Cに下げる、フランス窯使用)
▼ポーリッシュ種
【配合%】
レーズン種(粉末にしたものを戻したもの)‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥30
フランスパン用粉‥‥‥‥‥‥20
【工程】
ミキシング‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
ホイッパーかビーターで攪拌する
捏ね上げ温度‥‥‥‥24〜25度C
発酵‥‥‥15〜20度C16〜18時間
 ※低温長時間発酵の方法でも作れる。この場合は、発酵を10〜12度Cで17〜18時間とり、パンチして25度C2時間置き、生地温度を16度Cぐらいにまで上げる。ベンチタイムは45分〜1時間。ホイロは28度C80%1時間30分〜1時間40分。その他の工程条件は、ストレート法と同じ。
 中島講師のコメント レーズン種を配合した上に、さらに同じレーズン種を粉末化したものから、ポーリッシュ種を作って配合する。パンのボリューム感を出し、軽い食感にするのが目的だ。あとは、日持ちをよくするということも目的。ポーリッシュ種を入れなければ、もっと重たいずっしりとしたカンパーニュになる。



ピザ(パン・ド・カンパーニュの生地を使用)
ピザ(パン・ド・カンパーニュの生地を使用)
写真3
 パン・ドカンパーニュの生地を使ったピザ。

【配合%】
パン・ド・カンパーニュと同じ
【工程】
①パン・ド・カンパーニュの生地を200グラムに分割し、ベンチタイム30分後、麺棒で直径24センチ程度の円盤状にのばす②パン・ド・カンパーニュと同じホイロ工程を経て、円周上に盛り上がりを作って、ベーコン、玉ねぎ、チーズなどトッピングして(写真3)焼成する。
 中島講師のコメント ピザは様々な生地で作ると面白いと思う。ライ麦パンのピザなんかも、新規性があっていいのではないか。



食パン
食パン
写真4
写真5
 レーズン種を使用した食パン。ほのかな甘味が特徴。

【配合%】
強力粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥100
食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2・4
砂糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3
バター‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
モルト‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・3
ビタミンC液‥‥‥‥‥‥0・2
レーズン種‥‥‥‥‥‥‥100
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥65
【工程】
ミキシング‥‥‥‥‥‥‥‥‥L1分(レーズン種投入)L2分M2分(バター投入)L1分M5分
捏ね上げ温度‥‥‥‥27〜28度C
発酵‥3時間(パンチ)1時間30分
分割‥‥‥‥‥260グラム×2
ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥30分
成形‥‥‥‥‥丸め直して(写真4)成形し、ワンローフ型に2つ並べて入れる(写真5)
ホイロ‥‥‥‥36度C85%2時間(ホイロ後、縦にクープ1本入れる)
焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥上火220度C下火220度C30分(スチーム注入、平窯使用)
 中島講師のコメント レーズン種は、仕込み量が多いときは、レーズン種以外の材料を1分程度ミキシングして、粉っぽさがなくなってから入れた方がいい。配合量が少ないときは最初から入れても問題ない。砂糖の配合量が少ないので焼き色が付きにくい。どちらかというとイギリスパンに近い配合だ。

クルミレーズンパン
クルミレーズンパン
写真6
写真7
 クルミとレーズンが入った定番の製品。砂糖とバターを少量配合し、食べやすくしている。

配合%】
超強力粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥50
フランスパン用粉‥‥‥‥‥‥‥50
食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2・3
砂糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2
バター‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2
ビタミンC液‥‥‥‥‥‥‥0・2
レーズン種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥50
クルミ(ロースト)‥‥‥‥‥‥‥20
レーズン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥69〜70
【工程】
ミキシング‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥L1分(レーズン種投入)L4分(バター投入)L2分M5分(クルミ、レーズン投入)L1〜2分
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥25〜26度C
発酵‥‥3時間(パンチ)1時間30分
分割‥‥‥‥‥‥‥‥300グラム
ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥30分
成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥クッペ形に成形して(写真6)、布取り(写真7)
ホイロ‥‥28度C80%1時間30分前後(ホイロ後、縦にクープを1本入れる)
焼成‥‥上火210度C下火210度C25〜30分(スチーム注入、平窯使用)
 中島講師のコメント 成形は通常のクッペ形。焼く前に少しだけライ麦粉をふる。クープは1本だけ入れる。通常は粉と酵母と水以外は塩しか入らないが、砂糖もバターも加えて、食べやすくしている。一般的なハード系のパンより膨らみやすいので、作り手にとっても作りやすいし、ソフト感とボリューム感があるので、食べる人にとってもおいしく、食べやすいのではないかと思う。

原価計算女王
原価計算女王
写真8
写真9
講習会の様子
▼レーズン種の作り方

▼液種
【配合グラム】
レーズン‥‥‥‥‥‥‥200
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥500
【工程】
①煮沸消毒したガラスのビーカーに入れ、室温(25度C前後)に4〜5日置く(1日2〜3回かき混ぜる、最終pHは3・9〜4・0になる)
②発酵終了後、冷蔵保管で1週間ぐらいは使用できる(表面にカビが発生しないように時折かき混ぜる)
▼1番種
【配合グラム】
液種‥‥‥‥‥‥‥‥‥330
フランスパン用粉‥‥‥330
【工程】
①液種をふるいにかけて、レーズンを取り除く
②生地温度が25度Cになるように全材料を混ぜ合わせる(写真8)
③室温(25度C前後)で10〜12時間発酵させる
④(2)を10度Cの場所に17〜20時間置く(最終pH4・5〜4・6)
▼2番種
【配合グラム】
1番種‥‥‥‥‥‥‥‥660
フランスパン用粉‥‥‥660
食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥6・6
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥330
【工程】
ミキシング‥‥‥L3分M2分
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥25度C
発酵‥‥‥‥‥‥室温(25度C前後)で12〜14時間発酵させる(発酵後、10度Cの場所に17〜20時間置く、最終pHは5・0〜5・1)
▼3番種
【配合グラム】
2番種‥‥‥‥‥‥‥1650
フランスパン用粉‥‥1650
食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥33
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥1072
【工程】
ミキシング‥‥‥L3分M2分
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥25度C
発酵‥‥室温(25度C前後)で6〜7時間発酵させる(4時間の時点でパンチを入れ、発酵終了時にさらにパンチを入れ、2〜5度Cの冷蔵庫に入れる(1週間程度は保管可能、最終pHは5・2〜5・3)
 中島講師のコメント 自家製の酵母を粉末にしておくと、長い間保存がきく。3番種400グラムとフランスパン用粉500グラムをビーターを使って混ぜ合わせて、粒の粗い粉状にして、さらに篩いに通す(写真9)。ビーターを使わないと粉状にならない。この状態で冷蔵、または冷凍しておけば半年ぐらいは持つ。戻すときはレーズン種の粉末(40〜50度Cの水と、粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせ、1時間程度室温に置いたもの)1000グラムと水(40〜45度C)をミキシングし(L3分M5分、捏ね上げ温度25〜26度C)、、冷蔵で一晩おく。冷蔵で一晩おいたレーズン種粉末1360グラムとフランスパン用粉1360グラム、水750〜800グラムをミキシングし(L3分M5分、捏ね上げ温度25〜26度C)、27〜30度Cで3〜4時間発酵させて、冷蔵し、順次使用する。種をつくるのに最も適した時期は春だと経験的に思う。春に作った種は、最も安定していると思う。


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