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| 話題/2002年9月号 |
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| 機械設備、原材料は充実、日本から技術指導も受ける | |
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上海の人口は約1600万人で、うち約5%が富裕階層とのことで、約80万人がお金持ちということになる。大上海の中に80万人のお金持ちで構成される都市があるということだ。 聞いたところ高級車であるベンツが世界で一番売れる街は上海だそうだ。それだけ上海にはお金持ちが多いということであろう。
高級パンへの需要が高まる 最近上海のリテールベーカリーのセントラル工場を2〜3視察してきた。視察したベーカリーは富裕層を主たる顧客とする高級ベーカリーである。これらの店ではいわゆる菓子パンが3・5元から4元くらいで売られている。日本円で50〜60円程度、日本の半額くらいであろうか。しかし人件費が日本の20分の1の中国である。平均的な労働者の賃金は月額600〜700元(9000〜1万500円)であるから、この3・5〜4元がいかに高いかが分かる。これらの価格は台湾系の店の場合で、日系の店はこの倍くらいの価格設定である。ちなみにスーパーマーケットなどで売っている菓子パン類は1〜2元程度である。 今回視察した工場はこのような高級ベーカリーの工場である。中国経済の発展、特に上海の経済の発展により、このようなベーカリーが出現してきたのはここ数年のことである。当初はインフラが悪く、ミネラルウォーターで生地を仕込んでいた。これらの工場はいずれも市街地の中心からやや離れた産業ゾーンにあった。さすが見学を許してくれただけに、 新しいこともあって、なかなか綺麗であり、日本のこの規模の工場に比べるとゆったりとしている。 機械設備もなかなかのもので、日本製、欧州製、アメリカ製が並んでいる。機械設備に関しては日本のベーカリーと比べても遜色はない。 日本の中堅ベーカリーから、技術的指導や機械のメンテナンスについて支援を受けているところもあった。さすがに高額商品を作っているだけあり、小麦粉には北米から入っているものも見かけられたし、中国製であっても台湾系の製粉会社のものを使用しているようである。原材料の面でも充実してきているようだ。 労務費比率が7〜10%とのことで、日本の工場の25%前後と比べるとかなり低いことになるが、販売商品が大衆向けの3倍くらいなので、分母が大きくなっているのかも知れない。これを加味すると21〜30%となり、日本の比率と変わらなくなる。実際作業の状況を見ていると、のんびりした感じで、生産性うんぬんという感じはしない。同じ中国でもIT関連の工場とは隔世の感がある。ちなみに広東省の電機工場の労務比率は1%以下とのことであった。こういった数字を比べると中国でもパン工場の生産性はきわめて低い。 中国が日本のパンの供給基地に…? 今回これらの工場を見て、おそらく日本の標準的パン業界人が想像する中国のパン工場より、かなり進歩していると感じた。商品はまだ洗練されていないが、今後成形冷凍生地、プレミックス粉などについて、中国が日本への供給基地になる可能性は十二分にある。中国の実態を認識した上で、中国のベーカリー及び関連産業とどのような関係を作るかは日本のベーカリーにとって大きな課題であろう。 パン産業の鎖国時代は終わった。このように日本のベーカリーを取り巻く、国際環境は激変しつつある。今後海外からの攻勢が強くなることは容易に予想される。このような環境の中、パン企業は魅力ある商品の開発と共に合理的なスケジュールで工場の生産性を上げ、国際競争に打ち勝っていかなければならない。 |


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