進化できれば生き残り、できなければ滅びる - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話 - ブランスリー電子版

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連載/2018年7月号

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進化できれば生き残り、できなければ滅びる - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話
 私たちは今、激動の時代を生きています。私は、もうかれこれ50数年生きてきましたが、振り返ってみると、変化のスピードは、時代が進めば進むほどどんどん早くなって、この調子でいったら、10年後はいったいどうなってしまうのだろうと、ほぼ恐怖に近い感覚を抱いています。私の感じでは、30年前と20年前を比べたときの変化の度合いが1だとしたら、20年前と10年前の変化の度合いは倍の2、そして10年前と今とを比べた時の変化の度合いは4です。特にここ20年は加速度的に変化のスピードが早くなっています。
 この20年の劇的な変化の牽引役となったのは、やはりIT産業だと思います。パソコンや携帯電話、スマートフォンなどの情報端末の普及と多様化によって、高度すぎるほどの情報化社会が実現しました。最も根源的なことは、社会のすべての人がその気になれば簡単に自分のメディアを持てるようになったことです。これはおそらく、古くは人間による火の使用、最近ではイギリスの産業革命や日本の明治維新など、人類の歴史に残る革命的変化に匹敵する、いやそれらよりはるかに大きな変化だと思います。
 この情報革命を、リテールベーカリーの視点から見てみると、どうでしょうか。
 ます、社会に対する自らのメディアを持てるようになったことで、情報を自分で発信できるようになりました。それまでは、自店の情報を書いたリーフレットを店で配ったり、情報誌やタウン誌にお願いしたりしていた情報発信が、自らの力で日本全国に対して直接できるようになりました。つまり、自らがメディアとして動けるツールが、フェイスブックなどのSNSという、社会インフラといってもいいツールとして提供されたわけです。
 本誌でも何回か、SNSを活用して、集客を行ったり、顧客満足度の向上を図ったりするベーカリーを取材していますが、やはり、情報化社会が生み出したツールの使い方を習得し、最大限に利用しているベーカリーは、いつのまにか他のベーカリーを大きくリードしていることが多いようです。
 一方で、情報化社会は、リテールベーカリーの顧客にも、当然ながら、自らの情報を発信するメディアを与えています。ですから、リテールベーカリーは、メディアを持った顧客に情報を発信することになりますので、その発信した情報は、顧客のメディアによって加工され、さらに再発信されることもしばしば起こるわけです。このように考えれば、現在の状況は、無数に存在するメディアの間を情報が駆け巡り、様々な化学反応を起こす可能性を秘めています。
 読者やフォロアーが何十万人、何百万人という巨大なSNSアカウントにとり上げられて、全国規模で爆発的な化学反応が起こるようなことはごく稀ですが、リテールベーカリーの商圏の範囲内で考えれば、SNSの様々なツールを活用して発信した情報は、発信した本人が気付かないところでも、いろいろなメディアを駆け巡って化学反応を起こしているに違いありません。
 時代が変わることによって生み出される様々な新しい状況は、その時代に生きる人々に進化をすることを迫ってきます。進化できたものは生き残り、できなかったものは滅びるということになりますが、今の時代に限っていえば、新しいものをあえて拒否するという進化もあり得るとは思います。 (RO)









原価計算女王
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