ドイツの朝の楽しみを伝えたいフ - ラウクルム ブレッドアンドコーヒー - ブランスリー電子版

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お店拝見/2018年3月号

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ドイツの朝の楽しみを伝えたいフ - ラウクルム ブレッドアンドコーヒー
同店のパンのレシピを作った製造担当の椎葉友仁さん(左から2番目)と販売担当の高橋ジョアンさん(右から2番目)らのスタッフ陣
白い看板とブレッツェルのイラストが目印の「フラウクルム ブレッドアンドコーヒー」
左から「ブレッツェル」(税込200円)、クルミ、粒あんなどをサンドした「スタンゲンくるみあんバター」(税込240円)など
「ブレッツェル」の断面
の「ラウゲンクロワッサン」(左、税込300円)と「クロワッサン」(右、税込250円)
「ラウゲンクロワッサン」の断面
至福の時間を楽しんでもらえる店づくり

 「ヨーロッパで経験した、焼きたてのパンとコーヒーを楽しむ至福の時間を楽しめる場所を、日本にもつくりたい」という、元プロテニス選手の伊達公子さんの思いを込めて開業したベーカリーカフェがある。東京・渋谷区の「フラウクルム ブレッドアンドコーヒー」だ。
 JR恵比寿駅東口から約6分、大通りから路地に入って歩いていくと、住宅やオフィスビルが立ち並ぶ一角に、ブレッツェルを模った同店のトレードマークと、店名の書かれた白い看板が見えてくる。店舗の造りはガラス張りなので、ショーケース内に並ぶパンも外から見える。
 品目数は約30。ブレッツェルの印象が強いので、ドイツパン専門かと思うが、実際は、「バゲット」(税込300円)や「クロワッサン」(税込250円)などのフランス系もあり、食パンも、「山食パン」(税込200円)や「シリアルブレッド」(税込300円)など4種類揃う。「ブレッツェル」(税込200円)や「カイザーロール」(税込150円)などのドイツパンは、全体の半分ほどだ。
 「生活に溶け込む店でありたいと思っています。周りは住宅もありますので、食パンは欠かせないアイテムです。オープン当初は2種類でしたが、半年後、4種類に増やしました」(販売担当の高橋ジョアンさん)
 実は2016年に同店がオープンする前も、この場所は別のベーカリーが営業していた。そうしたこともあり、近所の住民にとっては、日常のパンが買える店の誕生は、待ち望んでいたことだったのだ。
 同店の来客のピークは昼頃で、近隣のオフィスで働く人々が昼食を求めて来店する。ドイツの総菜の定番、ザワークラウトとソーセージを「カイザーロール セサミ」(税込160円)にサンドした「サンドイッチ ザワークラウト ソーセージ」(税込450円)や、食パン生地を使用して作る、肉や野菜をのせたフォカッチャやホットサンドイッチが人気だ。
 「温かい総菜系のパンは、焼き上がりをランチタイムに合わせ、温かい状態で食べてもらえるようにしています。また、毎日飽きがこないように、のせる具材を変えるなど、メニューは日替わりにしています」(高橋さん)
 パンと合わせて、コーヒー「クルムブレンド」(税込420円)も人気だ。店内のイートイン席で楽しめるほか、テイクアウトでオフィスに持ち帰る人もいる。
 「伊達さんが暮らしたドイツの町では、朝早くからベーカリーが開いていたそうで、それを再現するために当店も朝を重視しています。朝は7時半からの営業で、コーヒーの価格も朝だけ少しお安く提供しています。朝の時間帯に『至福の時間』を楽しむということを、もっと多くの人に根付かせていきたいですね。コーヒー豆は、ドイツパンとの相性がよく、伊達さんの好みでもある、深煎りで濃いタイプのものを使用していて、例えるなら、黒ビールのような味わいです。ブレッツェルにバターを付けたものと合わせて楽しむのが、伊達さんのおすすめです」(高橋さん)



予想外の人気を呼んでいる「シュトロイゼルクーヘン」(税込180円)
「シュトロイゼルクーヘン」の断面
食パンは「山食パン」(税込200円)や「シリアルブレッド」(税込300円)など4種類揃う
パンはショーケース内に陳列されている。奥には、5席のイートインがある
中央の電気スタンドのように見えるのは、コーヒー豆のタイプ別に最適な方法で抽出できるドリップコーヒーマシン。このマシンを使って、伊達さんが厳選した味わいのコーヒーを提供している
「ブレッツェル」の生地を使った商品展開

 同店の人気ナンバーワン商品は、「ブレッツェル」で、土産用に5個以上購入していく客もいる。
 「ブレッツェル」に使用する粉は現在、ドイツ産のオーガニックの小麦の粉だが、国産小麦粉でも試作したという。
 「いろいろな小麦を試してみたのですが、伊達さんが、南ドイツで食べた本場の味に近いというのが現在使っている粉でした。ほかのドイツパンにも、ドイツ産の粉を使っているのですが、国産やカナダ産などと比べ、味に強さを感じます。ただ、ミキシング時の生地の見極めが難しいですね」(製造担当の椎葉友仁さん)
 「ブレッツェル」の生地を使用した商品は全部で6種類あり、ドイツにはなさそうな、同店オリジナルの商品もある。クルミ、粒あん、発酵バターをサンドした「スタンゲンくるみあんバター」(税込240円)や、アラレ糖を包み、小さく丸めた「miniツッカーブレッツェル」(税込60円)などだ。
 「ドイツの定番として、ブレッツェル生地を使った商品をもっと提案していきたいと思っています。ブレッツェルは、ラードが入っているので、歯切れがいいのが特徴です。先日まかないとして、フォカッチャ風にツナやタマネギをのせたらおいしくて、商品化できたらと思っているところです」(高橋さん)
 同店では、昼のピークが過ぎた頃、まかない食作りを兼ねて試作をする。同時に、スタッフ全員で、ブレッツェルと合わせる料理や、ブレッツェルに塗るジャムやペーストなどについても意見を交わす。こうした時間に、新商品に繋がるいいアイデアが生まれるという。 
 「ブレッツェル」に続いて人気なのは、クロワッサン生地を焼成前にラウゲン液に浸す「ラウゲンクロワッサン」(税込300円)。ラウゲン液由来の香ばしさと強めの塩気が特徴だ。「ラウゲンクロワッサン」の隣には、通常の「クロワッサン」も並ぶ。その「クロワッサン」より、折込みバターの量を少なくし、ラウゲン液由来の香ばしさを強調している。
 そして意外な人気となっているのが、「シュトロイゼルクーヘン」(税込180円)だ。同じ価格でシナモン味もある。
 「タルト型で焼いたような見た目なので、お客様から『ケーキですか』と聞かれ、『ドイツの菓子パンですよ』と答えることがよくあります。ボリュームがあって、甘さもほどよいので軽食に向く商品だと思います。意外な人気で、現在3番目によく売れています」(高橋さん)
 「シュトロイゼルクーヘン」の生地は、ブリオッシュ生地を使用しており、食感はしっとりとしている。
 「ドイツで食べられているそのままにすると、日本人には少しぱさつきを感じるかと思い、しっとり感を少し足しました。人気は予想以上でしたが、この人気に応えてバリエーションを増やしていきたいですね」(椎葉さん)
 さらに今後、サワー種やルヴァン、シリアルを使ったものや、マクロビオティックを意識した商品を展開していきたいという。
 「ドイツの本場の風をもっと吹かせていきたいと思っています」(椎葉さん)

SHOP DATA
店名:フラウクルム ブレッドアンドコーヒー
住所:〒150−0013 東京都渋谷区恵比寿1−16−20
電話:03‐6721‐6822
営業時間:午前7時30分〜午後6時
定休日:日曜
品揃え:30品目
スタッフ:製造常時2人、販売常時2人
店舗面積:厨房10坪、売り場4坪
日商:平日12万円、土曜、祝日15万円



この記事の読みどころ

●生活に溶け込む店でありたいので、食パンは欠かせない。
●伊達公子氏がドイツで経験した朝の至福の時間を、多くの日本人に楽しんでほしい。
●昼のピークが過ぎた頃、スタッフ全員で新商品の試作をする。試作した製品は、スタッフのまかない食になる。

※あくまで編集部からの提案です。このほかにも様々な読みどころがあると思いますので、読者の皆様の視点で、エッセンスを抽出してください。





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