どんなに美味しいパンでも、接客が悪ければ買わない - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話 - ブランスリー電子版

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連載/2018年2月号

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どんなに美味しいパンでも、接客が悪ければ買わない - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話
 月刊ブランスリー2月号のアンケート企画で、ベーカリーの接客について色々と思いを巡らせてみました。ベーカリーはパンを作るわけですから製造業です。それと同時に作ったパンを販売するわけですから、販売業でもあります。
 私はこれまで、「繁盛の理由はどこにあるのか」を切り口にして、数多くのベーカリーを取材してきましたが、その経験から自信を持って言えることは、製造業としての好感度と、販売業(接客業)としての好感度の両方が高くないと、ベーカリーの繁盛は絶対にあり得ないということです。そして、時代が下れば下るほど、その真実味が増してきていると思います。どんなに美味しいパンも、悪い接客を受けてまでは買わないし、どんなに心地いい接客を受けても美味しくないパンにはお金を出しません。
 一昔前は、例えば、「パンさえうまければ、接客は多少ぶっきらぼうでも」などというおおらかな声も聞かれたものですが、今はそんな寛大な人は極端に少なくなっています。人々の心の余裕がなくなってきたとも言えるのかも知れませんし、コンビニやスーパーなどの大手流通業者の度を越えた顧客第一主義にどっぷりと漬かってしまったとも言えるのかも知れません。
 よくも悪くも、現在の消費者は、ほぼ100%満足しないと納得しないように進化してしまったのです。ですから、学校の成績に例えれば、すべての科目に高得点を当たり前のように求めてきます。得意な一科目だけ100点では駄目なのです。全科目80点以上でなければならないのです。
 しかし、リテールベーカリーの場合は、製造と販売の二科目でいいので(製造、販売それぞれを細かく分ければもっと多くの教科になるかも知れませんが)、オーナーの個性と考えを反映させた戦略も立てやすいのではないかと思います。
 取材していて一時多かったのは、スタッフ全員が、製造と販売の両方を担当するというオペレーションでした。製造スタッフは顧客の反応を膚で感じていれば、製造作業にもさらに思いがこもるでしょうし、販売スタッフは、自分が製造に関わった製品であれば、販売にもさらに力が入るというものでしょう。販売スタッフとして入った人はいなくて、製造スタッフとして入った人たちが、交代で売り場に立つというベーカリーもありました。この場合は、オーナーが腕のいいパン職人でしかも自らも売り場に立ちたいと考えているケースが多いようです。
 パン作りの腕はよくても、自ら売り場に立つのは苦手というオーナーシェフもいると思います。その場合は、製造スタッフを売り場に立たせることはしづらいようで、販売専門スタッフを雇用していることが多いようです。この場合に重要なのは、店のパンを好きなってくれる人で、しかも人と接するのが好きな人をなんとしても探し出すことです。これも、以前取材したパン屋さんに教えられました。そのベーカリーは中年のパートスタッフが常時3〜4人で販売を担当していたのですが、全員がその店のパンが好きで、かなり食べ込んでいることがすぐに分かりました。このことがベースにあって、オーナーシェフの方針に基づいて打ち合わせを重ねていけば、顧客にこの上なく心地よい接客を、自然な形で実践してくれるに違いないと思います。(RO)







原価計算女王
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