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| 連載/2018年1月号 |
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| 日本で花開くシュトレン文化に想う - 一粒の麦から41(文・本行恵子) | |
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最近シュトレンの人気が高まり、高級志向の商品も誕生しています。一時的なブームで終わらせることなく、ヨーロッパの伝統文化を日本にも取り入れ定着させてほしいと思います。
シュトレンコンテストを開催 去る11月9日、製パン・製菓、カフェ、和菓子、レストランなどに携わる飲食業界従事者を対象にしたシュトレンコンテストが、日仏商事(本社・兵庫県神戸市)の東京事業所で開催されました。このコンテストはシュトレンをクリスマスシーズンの人気商品に育て、売り上げアップにつなげることを目的に、製パン・製菓の機械・材料関連企業が協賛・後援しました。 主催者で、事務局を務めたパティスガストロノミー協会(渋谷区¥神宮前)には、応募期間が1カ月弱であったにもかかわらず、全国から64点の応募がありました。 審査は作品名、作品の説明、原材料を記載した書類と、作品の外観、試食などを総合し、7名の審査員(藤森二郎氏、望月完次郎氏、中川二郎氏、野澤孝彦氏、大森由紀子氏、平岩理緒氏、弓納持清美氏)の投票で決定しました。 審査会場に並べられた64点のシュトレンは、気合の入った優れた作品ばかり。審査会場には応募者も見学に来ており、自分の作品がどのような評価を受けるのか真剣なまなざしで見守っていました。そして審査員たちの投票点数と協議によって、優勝はパン・アトリエ クレッセント(茨城)の福島俊史シェフ、2位はロイヤル東京工場の大竹一雄シェフ、3位はホテル雅叙園の大澤智弥シェフが選ばれました。 優勝者には賞金10万円、2位と3位の受賞者には協賛企業から記念品が贈られました。優勝したパン・アトリエ クレッセントの作品を試食させていただきましたが、伝統的な製法で作られた深い味わいのある大変美味しいシュトレンでした。今回の優勝で同店のシュトレンは、さらに人気上昇中です。 シュトレンが日本に広まった背景 神戸にあるドイツパンの老舗「フロインドリーブ」では、創業者のハインリッツヒ・フロインドリーブさんの時代からシュトレンは作られていました。そして2代目のハリー・フロインドリーブさんの下で修業したパン職人さんたちが、広尾の「東京フロインドリーブ」、赤坂の「カーベーケージ」、名古屋の「ブルーデル」を開業しその味を継承しています。 また大陽製粉の技術顧問でベッカーマイスターのエルヴィン・ベッツさんも日本にシュトレンを広めたひとりです。1971年、ドイツパンの技術指導のため来日し、講習会でドイツパンと一緒にシュトレンを紹介するようになりました。 その当時の受講生には、業界のリーダーとして活躍するオーナーシェフたちの存在もあり、技術を弟子たちに伝えています。 1980年代になると、大手のパンメーカーでも販売するようになります。そして製粉会社や材料メーカーでも積極的にシュトレンの講習会を行い、クリスマスの季節商品として注目を集めるようになります。当初は独特のスパイスや大量のバターが消費者に受け入れられず伸び悩んでいましたが、ヨーロッパで生活をしていた人や海外旅行経験者たちによって本場の味が理解されるようになってきました。 伝統を守る店と斬新さを打ち出す店 最近は伝統的な製法のものから現代風のものまで、多様なシュトレンが店頭に並んでいます。使われている原材料や大きさによって価格も様々で、500円前後から6000円以上のものまであります。消費者の本物志向が高まる中で、本場ドイツ・ドレスデンの伝統的な製法を守る老舗がある一方、斬新な材料と製法を用いて作る店も登場してきました。それぞれの店には支持者が付き、毎年楽しみに待つ人も増えています。また百貨店のクリスマスシーズンの通信販売にも、有名店のシュトレンが登場します。お目当ての人気店には予約が殺到し、売り出しから数日で完売してしまう店もあります。 どの店の商品も配合や製法に工夫があり、一度食べたら忘れられない味でお客様の心を掴んでいます。美味しさの評価は人それぞれ異なりますが、私が求めるのは、もう一度食べたくなるような味です。今年もいくつかのシュトレンを購入し、味の違いを楽しんでみたいと思っています。 本行 恵子(ほんぎょう けいこ) パンと食のライター。家庭製パン教室を10年間主宰した後、パン業界専門誌『B&C』の編集記者、編集長として勤務。16年間の在職中、日本各地のリテールベーカリーや欧米、アジア諸国を訪問し、パンと食文化を取材。現在はフリーの立場で、業界専門誌や企業ホームページでの執筆活動、業界関連団体への企画提案などを行っている。ライフワークは、パンのある食卓の提案。 |




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