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| お店拝見/2017年5月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 国産小麦の美味しさを伝える <満寿屋商店 東京本店> | |||||||||||||
1950年に北海道帯広で創業した満寿屋商店は、十勝生まれ十勝育ちで、地域の農業と共存共生する老舗のベーカリー。その満寿屋商店の東京本店が、5年という長い準備期間を経て、2016年11月に東急東横線の都立大学駅から徒歩5分という好立地にオーブンした。取材の日は、ちょうど東京の桜が見ごろを迎えた日。穏やかな日差しながら戸外は花冷え。だが、一度、店に入ると焼きたてのパンの匂いとぬくもりが立ち込めていた。 4人目の社長であり東京本店の店長でもある杉山雅則さんは、東京出店にあたり、5年という準備期間の中で、都内の催事に参加し、「東京で売れるパン」を探ったという。同時に、いくつもの候補地を探り、都内での物件探しにも十分な時間をかけた。東京本店オープンの半年前には、十勝の音更に東京の店のための工場を作り、出店に備えた。今の東京本店は目黒区の住宅街ではあるが、二子玉川や渋谷にも近く、有名なパティシエのスイーツも身近にある地域でもある。 「穏やかに話されて、ゆったりと食を楽しむお客様が多く、支えていただいています」と、杉山さんは笑顔で語る。国産小麦100%でパンを作るということで、塩以外の原材料の全ては十勝産のものを使用している。パンを作るスタッフも十勝からやってきた。 「この場所に決めたのは、スタッフの通勤の負担を軽くする意味もありました。十勝は車社会ですし、満員電車で通勤するストレスを彼らに与えたくなかったのです」(杉山さん)。 また、店に入ると、ガラス張りの厨房が見えるのだが、ずっと先まで見渡せる広大な十勝を表現しているのだという。売り場で商品が置かれている台は、十勝浦幌町のタモという木で作られているし、壁には麦わらが埋め込まれている。人も原材料も店舗のデザインも、十勝がまるごと東京にやってきたようだ。 その東京本店で人気のある商品は、北海道と酪農のイメージからか、十勝産の乳製品を使った「とろーりチーズパン」(税込380円)、「玉ねぎ塩バターパン」(税込300円)や、春まきと秋まきの小麦の食べ比べができる「チャバタ春よ恋」(税込160円)、「チャバタキタノアカリ」(税込160円)などのほか、十勝の店のものより小さめのサイズにしたあんぱん類などだという。 「とろーりチーズパン」は5種類のチーズを使った濃厚な味にファンが多いようで、取材中も多くの客が選んでいた。 東京の人は、有名なスイーツに手が届く環境にいるためか、甘いパンより、小麦本来の味を楽しめるパンや惣菜パンの方を好むとのことだが、他にも十勝と東京の違いを聞いてみた。 「十勝は車社会です。道もいいしインフラが整備されていますし、お客さんは車で買いに来ますが、東京のお客さんは徒歩か自転車でみえる方がほとんどですから、天候によって売り上げが左右される傾向にあります。また、まだ東京の夏を経験していないのですが、たぶん、夏場の売り上げは落ちるのではないかと予想しています」(杉山さん) そのパン作りを支える機材は、コンベクションオーブンやドウコン、デッキオーブンなど。使用している機材のほとんどは創業当初からのチョイスで、性能には満足しているということだが、今後は分割丸め機の導入も考えているという。 | |||||||||||||


| この記事の読みどころ
●塩以外の原材料の全ては十勝産のものを使用。パンを作るスタッフも十勝からやってきた。
●東京は天候によって売上が左右される傾向にある。 ●台風の被害で発芽してしまった小麦を柔らかく煮て、丸ごとパンに入れた商品が大ヒット。 ※あくまで編集部からの提案です。このほかにも様々な読みどころがあると思いますので、読者の皆様の視点で、エッセンスを抽出してください。 |


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