仏で学んだ鮮度重視の考え - ブーランジェリー ボネダンヌ - ブランスリー電子版

2026年10月21日に公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)については、いずれも対策を完了しています。

ブランスリーアーカイブ(創刊号からの全記事)
記事の閲覧
<<戻る写真をクリックすると拡大写真が見られます。
お店拝見/2016年10月号

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。


仏で学んだ鮮度重視の考え - ブーランジェリー ボネダンヌ
菓子パンやハード系のパンは対面コーナーに陳列
東京・世田谷区の東急田園都市線三軒茶屋駅から徒歩11分の場所にある「ブーランジェリー ボネダンヌ」
ハムとグリュイエールチーズをサンドした「ジャンボンフロマージュ」(税込500円)
サンドイッチに使うパンは、フランス産小麦を使用し、自家製ルヴァン種を配合したバゲット「トラディション」(税込290円)
サンドイッチは鮮度が一番だと実感した

 週末には、朝8時の開店から、作りたてのバゲットサンドを買い求める人の列ができる店がある。東京・世田谷区のベーカリー「ブーランジェリー ボネダンヌ」だ。
 ハムとバターをサンドした「ジャンボンブール」(税込400円)などのバゲットサンドに使うパンは、フランス産小麦を使用し、自家製ルヴァン種を配合したバゲット「トラディション」(税込290円)で、時間経過によるぱさつきを抑えるように作られた、同店の人気商品となっている。クラムがしっとりしているので、サンドした具とよく馴染むのが特徴だ。
 サンドイッチのオーダーが入ると、「トラディション」を半分の長さにカットし、具を挟むための切り込みを入れ、それぞれの具をサンドする。サンドイッチは作り置きをせず、オーダー制をとることで、作りたての味を提供できるようにしている。
 「作って、ショーケースに入れておくと劣化が始まってしまいます。『トラディション』は香りが大事ですから、サンドイッチはオーダー制にして、食べる直前にカットすることで、一番いい状態でお召し上がりいただけるようにしています」
 こう話すのは、同店オーナーシェフの荻原浩さん。開業前、日本で約7年間菓子店に勤務後、さらに菓子を学ぶため渡仏した。しかし、フランスでは、菓子店からベーカリーへ転職。結果、フランスにいた5年半のうち、4年間をパンの修行に費やした。
 「フランスでは、普段の食事として毎日のようにパンを食べていたのですが、とてもおいしくて感動しました。また、ベーカリーを身近に感じられる環境でもあり、そうした中で、『どんな風に作るんだろう』と、徐々にパンに好奇心が沸いていったんです。サンドイッチは、渡仏後菓子店で修行を始めた頃、お金もなかったですし、毎日のように自分で作って食べていました。バゲットを買って、スーパーで買ったハムやバターをサンドするだけで、十分おいしかったんです。サンドイッチは、鮮度が一番だと実感しました」(萩原さん)
 サンドイッチは全部で6種類。「ジャンボンブール」のほか、ハムとグリュイエールチーズをサンドした「ジャンボンフロマージュ」(税込500円)、ブリーチーズとくるみをサンドした「ブリノア」(税込650円)などだ。
 「これらは、フランスでも不動の人気がある組み合わせです。つまり、これ以上手を加える必要のない、完成されたものです。シンプルゆえの難しさもありますが、本当においしいサンドイッチだと思っています。オーダー制サンドイッチは、3年前の開業当初から好評で、メニューも倍に増やすことができました」(萩原さん)
 開業当初からある前述の3種類のメニューに加え、自家製パテをサンドした「パテサンド」(税込550円)や、自家製プラリネクリームをサンドしたものなど、自家製の具を使ったメニューを後に展開し、益々の充実を図っている。



「パン屋のマドレーヌ」(税込160円)は、パンと同じ陳列台に並ぶ
ヘーゼルナッツ、レモン、チョコレートを合わせた「ノワゼットシトロン」(税込240円)
ビターチョコレートと自家製フランボワーズジャムをブリオッシュ生地にトッピングした「ショコフランボワーズ」(税込250円)
「ショコフランボワーズ」の断面
焼き菓子は「パン屋のサブレ」(税込380円)や「パン屋のガトーショコラ」(税込300円)など、常時15〜20種類揃う
オーナーシェフの萩原浩さん
パンも菓子もベストの状態で提供したい

 店内は、フランスの蚤の市で手に入れたという、シャンデリアや小さな飾り棚が飾られ、床は、白地に濃い青と茶色の模様が描かれた、レトロな柄のタイルが敷き詰められている。これらの古さが、落ち着きのある雰囲気をつくり出している。
 「タイルは、シャンデリアなどとも違和感がありませんが、フランスのものではなくて、実は日本の美濃焼のものなんです。レトロな柄で、全体の雰囲気をまとめてくれていると思います。店内のインテリアは、フランスの美術館や様々な店などで撮影した写真を参考にしましたが、フランスっぽさを出したかった訳ではなく、コンビニのように気楽に入ってもらえるような雰囲気を目指しました。気楽に、1日の間に朝、昼、晩と通ってもらえる店にしていきたいからです。当店の存在が、食生活を豊かに楽しいものにする手助けになればと思っています」(萩原さん)
 商品は、ハード系や菓子パンなどのパン、常温保存可能な焼き菓子、要冷蔵の焼き菓子と、3つのカテゴリーに分けて、それぞれの台に並んでいる。菓子は、菓子職人の経験が光る、丁寧に作りこまれた常時15〜20種類が揃う。
 パンの並ぶ台は店内に入った正面突き当りにあり、対面式販売となっている。
 ハード系は、「トラディション」のほか、「カンパーニュ」(100グラムあたり税込150円)や、全粒粉を100%使用し、長さ1メートル以上の大きさで焼き上げる「シャルポンティエ」(100グラムあたり税込180円)などで、グラム単位の価格設定となっている。
 「大きく焼くと、香りも水分も維持しやすいので、大きく焼いて、必要な量だけ購入していただけるようにしています」(萩原さん)
 菓子パンは、ヘーゼルナッツ、レモン、チョコレートを合わせた「ノワゼットシトロン」(税込240円)や、ビターチョコレートと自家製フランボワーズジャムをブリオッシュ生地にトッピングした「ショコフランボワーズ」(税込250円)など、濃厚な味わいに仕上げられた満足感の高いアイテムが揃う。これらの菓子パンの横には、「パン屋のマドレーヌ」(税込160円)と「焼き立てのガレットブルトンヌ」(税込280円)の焼き菓子も並ぶ。
 「ナッツと柑橘類、フランボワーズとチョコなどの組み合わせは、生ケーキでも定番の組み合わせです。ちょっとリッチなおやつを食べたいと思うとき、一つ500〜600円のケーキより、もっと気軽に買える菓子パンをおやつにしていただけたらと思っています。マドレーヌやガレットブルトンヌは、パン屋の石窯で焼くからこそのおいしさで、香ばしいのにぱさつかず、しっとりしています。個包装していなし、焼きたてのおいしさを楽しんでいただきたいと思っています」(萩原さん)
 菓子パンやハード系の充実を図る一方で、惣菜パンは作らなくてもいいアイテムだという。
 「惣菜パンは、お客様ご自身で作ってもらうのがいいと思っています。例えば、タルティーヌだったら、家にあるハムやチーズをのせて焼けば簡単にすぐできて、温かい作りたてを食べることができます。ここで作って陳列して冷めたものを買うよりも、家で簡単に作ってもらった方が、断然おいしくお召し上がりいただけると思うからです」(萩原さん)

SHOP DATA
店名:ブーランジェリー ボネダンヌ
住所:〒154‐0005 東京都世田谷区三宿1‐28‐1
電話:03‐6805‐5848
営業時間:午前8時〜午後7時
定休日:月曜、火曜
品揃え:パン40品目、菓子15〜20品目
スタッフ:製造常時2人、販売常時2人
店舗面積:売り場4坪、厨房8坪
日商:10万円



この記事の読みどころ

●朝8時から作りたてのサンドイッチを販売。オーダーを受けてから具材を挟んで提供。
●大きく焼いて、カットして量り売り。その方がパンの香りと水分が維持しやすい。
●焼き菓子も実は焼きたてが一番よく売れる。

※あくまで編集部からの提案です。このほかにも様々な読みどころがあると思いますので、読者の皆様の視点で、エッセンスを抽出してください。



原価計算女王
原価計算女王

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

今月の公開記事

  1. POLINの高性能オーブンを日本市場へ 。450℃の焼成力と緻密なヒーター制御 - スズキ産業の下河拓磨社長
  2. 見やすい売り場と旬の味で、地域が誇れるベーカリーへ - アリマベーカリー
  3. 「ちいかわ」の世界観を表現したパンと店づくり - ちいかわベーカリー
  4. 掲載から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文を公開しています。
    ブランスリーアーカイブ
ブラ立ち読み
(記事の無料メール配信)
詳細はこちら