手堅く守って果敢に攻める - ブレドール 葉山店 - ブランスリー電子版

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お店拝見/2016年7月号

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手堅く守って果敢に攻める - ブレドール 葉山店
ブレドール葉山店は、JR逗子駅から車で20分ほどの、バス通りに面した場所にある。店舗に入って左側に売り場、右側にカフェスペースがある
右は製造チーフの橋本茂樹さん、左は販売マネージャーの東村徹さん
カフェスペースには、陶磁器や絵画など、高価な調度品が飾られており、落ち着いた雰囲気となっている。
デニッシュやパイ、そのほかの菓子パンや調理パンなど、デリケートな製品はショーケースに並ぶ
客が自分でお金を入れて精算を行う、セルフ精算レジを昨年導入した。スタッフは、お金のやり取りをしなくて済むので、その間に袋詰めをより丁寧に行うことができる
父が作り上げたパンの味を継承していく

 神奈川県のJR逗子駅から車で約20分、バス通りに面した場所にある、ベーカリー「ブレドール」。葉山で100年以上続いた老舗ベーカリー「葉山ボンジュール」(現在は閉店)で修業した橋本宗茂さんが、1995年に開業したベーカリーだ。
 現在製造のチーフを務めるのは、宗茂さんの息子の茂樹さん。
 「父の作るパンを食べ続けてきてくれた葉山のお客様に、そのまま変わらない味を届けていきたいです。パン作りは、毎日同じ作業の繰り返しです。ですが、同じ作業をしながらも、その日その日で変化する温度や湿度に合わせて、同じ味のパンを作っていかなければなりません。皆様に、『ブレドールのパン、変わった』って思われてはいけないという思いと、その思いによる緊張感に包まれて、毎日作業をしています」(茂樹さん)
 茂樹さんは、高校を卒業後、同店に入社。パン作りを始めて18年目になる。7〜8年前から製造チーフを任され、現在は、父の宗茂さんとともに経営にも関わっている。
 「ブレドール」は葉山店のほか、横浜みなとみらいの商業施設内にコレットマーレ店、JR逗子駅前に逗子店があり、それぞれ2010年とその翌年にオープンした。商品は2店とも、約8割のパンは葉山店の工房から配達している。そのため、逗子店がオープンした2011年、手狭になり、工房を拡大した。
 このように葉山店の工房では、同店も含め3店分の商品を製造している。焼成は早朝4時から開始し、デニッシュ、クロワッサン、食パン、フランスパンと、次々に焼き上がり、昼頃まで行われる。

パン屋ならではのカフェが連日フル稼働

 焼成が行われている間、葉山店のカフェスペースでは、焼きたてのパンが食べられるサービスを実施している。平日は午前7時半、土日祝日は7時の開店時刻から、午前11時までのモーニングタイムだ。
 焼きたてパンのほか、日替わりのスープ、またはサラダ、ドリンクがセットになって税込1300円となっている。開店前から行列ができるほどの人気で、入れ替え制度をとらねばならず、1時間半という制限時間を設けている。しかしその間にパンは、約15種類以上焼き上がるので、提供されるパンは食べ切れないほどだ。
 モーニングで提供されるパンは、「クロワッサン」(税込225円)やブドウパンの中にカマンベール風味のチーズをたっぷり入れた「レザンベール」(税込190円)などで、同店の人気商品を中心としたラインナップだ。
「モーニングは父が、『焼きたてのパンを食べてもらいたい』という思いで、開業時から行っています。大変好評をいただいたので、もっと多くの方にモーニングを楽しんでもらいたいと、開業から数年後、カフェスペースを増床しました。お客様からは、『焼きたてと冷めてからとでは味が違うね』と焼きたての良さを実感していただけます。また、毎日のように来て下さる常連の方もいます」(茂樹さん)
 モーニングサービスの時間が終わり、その日のパンの焼成が落ち着く頃、午前11時からランチタイムが始まる。ランチタイムは、作りたてのサンドイッチと、スープ、ドリンク、デザートのセットを税込1500円で提供している。サンドイッチは、定番の8種類の中から選べる。食パンを使用した「たまごとハムのサンドイッチ」や、温めたフォカッチャを使用した「ツナのオープンサンド」、温めたバゲットを使用した「ハムとグリュエールチーズのサンドイッチ」が人気だという。
 「朝は焼きたてのパン、昼は作りたてのサンドイッチを楽しんでもらいたいと思っています。ランチタイム後のカフェタイムでも、サンドイッチはご用意しています。焼成が終わって手が空く分、ご注文いただいたその度に、サンドイッチをお作りすることができます」(茂樹さん)



エシレバターを使用した食パンは、山型の「フランス産発酵バター入り食パン」(税込480円)と、角食の「フランス産発酵バター入り角食」(税込480円)がある
大豆イソフラボンを意識して開発した「いちじく入りイソフラボン」(税込1260円)
黒米、黒大豆など5種類の食品の粉末を練り込んだ「黒五のクロワッサン」(税込225円)
「フランス産発酵バター入り角食」の断面
食材の美味しさと栄養価をパンで伝える

 同店のテイクアウトの商品は、150種類あり、人気なのは食パンだという。
 「ハード系も出ますが、食パンやデニッシュなどの菓子パンの方が人気があります。ハード系の生地で作っていたチーズ入りのパンがあったのですが、お客様からのリクエストで、食パン生地に替えて作ったところ、人気が出た商品もあります」(販売マネージャーの東村徹さん)
 いちじく、大豆の胚芽、豆乳を使用した「いちじく入りイソフラボン」(税込1260円)は、見た目はハード系だが、食パンのような食感だ。
 開業当初から作っている「フランス産発酵バター入り食パン」は、1斤税込480円と高価ながらも、人気のある商品。2年前、日経新聞の食パンランキングで、1位を獲得した。
 「父は、おいしい食材を見付けると、そのおいしさをお客様に伝えたいと、パン作りに活かします。『フランス産発酵バター入り食パン』も、エシレバターのおいしさを伝えたいと、開発した商品です」(茂樹さん)
 食材は、おいしさだけでなく、栄養価の高さにも着目して選んでいる。「いちじく入りイソフラボン」も、女性の健康維持に効果的と言われる大豆イソフラボンを意識して開発した製品だ。
 「黒五のクロワッサン」(税込225円)という名のクロワッサンも、黒米、黒大豆、黒ゴマ、黒松の実、黒房スグリの5種類の黒色の食品の粉末を練り込むことで、これらの食品に含まれるポリフェノールが持つ、抗酸化力を摂取できると期待して開発した商品だ。開業当初から販売している。粉末は微細で、食感や味はプレーンのクロワッサンとほぼ変わらないが、断面はグレーがかった色味が特長だ。
 「当店は、外国人のお客様も多くいらっしゃいますが、最近は、グルテンフリーのパンをリクエストされることがあります。また、土日限定で作っているオーガニックのパンを決まって買われるお客様もいます。お客様一人ひとりが、それぞれの体調にぴったり合うようなパンを、当店で見付けていただけたらいいなと思います」(東村さん)

ShopData
店名:ブレドール 葉山店
住所:〒240‐0111 神奈川県三浦郡葉山町一色657‐1
電話:046‐875‐4548
営業時間:午前7時30分(土日祝は午前7時)〜午後6時
定休日:火曜日
品揃え:150品目
スタッフ:製造常時8人、販売常時3人
店舗面積:売り場約8坪、カフェスペース24坪、厨房10坪、隣接工場12坪
日商:平均40万円



この記事の読みどころ

●パン屋にしか出来ないパン屋の魅力が満載のカフェが、連日大賑わい。
●カフェのモーニングとランチで、焼きたてパンがスター俳優になれる食シーンを提供。
●パン職人は、パン作りを通して、食材の美味しさと栄養価を伝える伝道師だ。

※あくまで編集部からの提案です。このほかにも様々な読みどころがあると思いますので、読者の皆様の視点で、エッセンスを抽出してください。



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