顧客と接する - グッドモーニング - ブランスリー電子版

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お店拝見/2002年12月号

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顧客と接する - グッドモーニング

グッドモーニングの外観。入り口上にはオリジナルキャラクターを描いた大きなボードがある。
 清水弥生さんは、東京・阿佐谷の駅前商店街で、夫と共に化粧品店を切り盛りしていた。あるとき、隣の店舗が空家になった。清水さんは夫と結婚する前、ある製パンの専門学校に通っていた。三男が小学2年生になり、ある程度子供たちから手が離れていた。三男が小学校に入学してすぐにパン教室を始めていた。ベーカリーを開きたい気持ちは以前からあった。思い切って、ベーカリー「グッドモーニング」をオープンした。2001年10月のことだった。

住所 東京都杉並区阿佐谷南1−14−13
電話 03−5305−0886
営業時間 午前7時〜午後7時
定休日 年中無休



子供から年配者まで誰もが親しめるベーカリー

対面で販売。すぐ後には石窯風のオーブンがある。


顧客の注文を聞いて、販売スタッフが手際よくパンをとって行く


入り口脇に置かれたグッドモーニングのオリジナルキャラクターが入ったポスター。清水さんの子供と愛犬がモデルだ。
 清水さんは、オープンにあったて、阿佐谷に住む子供から年配者まで、すべての年代の人たちに愛されるベーカリーにしようと思った。徒歩か自転車で来店する客のためにパンを作ろうと考えた。材料はなるべく地元で購入したいと思った。
 幅広い年齢層の人たちから親しまれるには、加工し過ぎないシンプルで素朴なパンがいいと考えた。誰もが親しめる雰囲気作りが大切だと考えた。対面販売がいいと思った。オーブンでパンを焼く様子が見られる方がいいと考えた。車椅子で来店する人が自然にパンを買える店 例えば、看板商品の「あさがやコッペ」(100円)。同じ商店街の豆腐店が作る極上の豆乳で仕込む製品で、食べやすく、見るからに素朴な製品だ。
 人気商品の「玄米ベーグル」(120円)。玄米粉のリブレフラワーを配合し、目はつまっているが、歯切れがよく、年配者でも食べやすい食感に仕上がっている。
店舗入り口上に、同ベーカリーのオリジナルキャラクターの少年と犬が、颯爽と散歩する様子を描いた大きな看板を掲げた。風船をたくさん取り付けて、親しみやすい雰囲気を出した。
 入店すると6坪ほどの売り場の正面がショーケースになっていて、販売スタッフの親しみやすい笑顔が目に飛び込んでくる。販売スタッフのすぐ後ろには、大きな石窯風のオーブン。パンを焼く香りが店いっぱいにたち込める。
 清水さんは、ベーカリーオープンに当たって、阿佐谷地区の世帯数や世帯構成を調べた。その結果、年配者と、1人暮しの女性が多いことがわかった。「自分は子供が3人いるが、その感覚でパンを作ってはならない」と思った。小ぶりのパンを品揃えの中心に据えた。
 機械・設備の導入やパンの品揃えなどについて、パンの専門学校の恩師に相談した。「特にパンの機械や設備の導入に関しては、パンの専門学校に通っていたときの先生にお世話になりました」と清水さんは振りかえる。



1日分のパンを毎日買ってほしい。将来的にはパンの配達なども

ミニサイズにしたGM・ブレッド


人気のミニあんぱんセット


フランスパンの生地で作る焼きカレーパン


りんごのタルト。スタッフのアイデアで商品化。
 オープンして、1年と1カ月。阿佐谷の人たちにだいぶ馴染んできた。
 清水さんは「来店されるお客様はほぼ全員、顔がわかります。決まった時間に必ず来店されるお客様もかなり多くて、たまたま決まった時間に来られないと、何かあったのかと心配になるぐらいです」と笑う。「とにかく人と接するのが好きなんですよ」
 1日分のパンを毎日買いに来てくれるベーカリーを目指している。朝食のパンをその日の朝買ってほしいとの思いから、午前7時から店を開けている。
 特に同じ商店街の商店主の家族が朝からパンを買いに来てくれるという。
 阿佐谷の老人福祉センターにパンを届けることもある。そこで年配者が、おいしそうに、嬉しそうにパンを食べるのを見て、清水さんは心から嬉しかった。
 ゆくゆくはパンの配達や出張販売も手掛けたいと考えている。
 「お年寄りの方が、寒い日に外出するのは大変だと思いますし、そんな方々のためにパンを届けられたらいいなと思っています」
 店舗の建物の2階で、パン教室も開いている。1カ月に6回程度日取りを決めて、参加者を募る。すべて、1回で完結するカリキュラムだ。
 「プロのパン職人とは違った視点からのパン作りが要求されるんです。使う器具も違うし、仕込む量も違います。焼き上がるパンにも違ったものが求められるんです」という清水さんは、そんな温か味のあるパン作りの感性をベーカリー経営にも最大限に活かしていきたいと考えている。



素朴でシンプルな味のクロワッサン
クロワッサン
 ホシノ酵母を使って作るクロワッサンで、グッドモーニングの人気商品のひとつ。代官山のある有名ベーカリーのクロワッサンに感動して開発した製品。
【配合%】
フランスパン用粉(リスドオル) 90
ハルユタカ(内麦粉) 10
砂糖 9
塩 1・5
ホシノ酵母(生種) 8
水 55

【工程】
ミキシング L4分M2分、
捏ね上げ温度 25度C、
発酵 室温で20時間、
大分割 1800グラム、
折り込み 3つ折り3回、折り込みバター=生地1800グラムに対して500グラム、最終生地厚3ミリ、
成形 底辺が11センチの3角形(約65グラム)にカットし、クロワッサン形に巻く。
ホイロ 30度C70%1時間30分、
焼成 230度C10〜12分(上火5、下火0の設定)

発酵をとらずに分割してすぐに焼き上げる
ヨーグルトサワーチェリーブレッド
 発酵を取らずに分割してすぐに焼き上げる製品。短時間でできるので、品薄になる時間帯の品揃強化に役立つ。ひとつ160円。
【配合グラム】
薄力粉 500
塩 4
ベーキングパウダー 4
重曹 4
上白糖 30
カレンズ 30
プレーンヨーグルト 400
サワーチェリー 150

【作り方】
(1)薄力粉、ベーキングパウダー、重曹を混ぜ合わせて、ふるいにかける
(2)[1]にカレンズを加えて、混ぜ合わせる
(3)[2]に上白糖と塩を加えて混ぜ合わせる
(4)[3]にプレーンヨーグルトを加えて混ぜ合わせる
(5)[4]にサワーチェリーを加えて、軽くさっくりと混ぜ合わせる(ボソッとした感じ生地)
(6)[5]の生地を100グラムに分割して、丸めずにそのまま天板にのせる
(7)[6]の上に強力粉をふって、230度Cのオーブンで、12〜13分焼成する

※サワーチェリーは、シロップ煮の缶詰をそのままシロップごと加熱してから使う(水分を少なくするため)。

ライ麦粉が入ったコッペ形のパン
ライ麦コッペ
 ライ麦粉が入ったコッペ形のパン。バターを配合し、口当たりをよくしている。120円。
【配合%】
フランスパン用粉 100
ライ麦粉 5
塩 2
砂糖 5
脱脂粉乳 4
インスタントドライイースト 0・8
バター 15
水 57

【工程】
ミキシング L3分(バター投入)L3分M3分、
捏ね上げ温度 24度C、
発酵 1時間、
分割 90グラム、
ベンチタイム 30分、
成形 コッペ形、
ホイロ 30度C80%50分、
焼成 230度C12分

※ホイロ後、卵を塗って、クープを入れる。

原価計算女王
原価計算女王
ニューヨークスタイルのもちもちベーグル
内麦ベーグル(プレーン)
 内麦を使ったベーグルで、独特のもちもち感が特徴。ひとつ120円。「本場ニューヨークスタイルのもちもちベーグル。まったく油脂を使わないヘルシーなパン」(グッドモーニング)


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