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| 講習会/2014年10月号 |
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| フランスの食事パンを中心に紹介
中島進治講師の話 食事用のパンは、場面場面に合わせていろいろなパンがあるが、複雑なことをしない分、作り手の腕が試されるパンだと思う。今回は、1つの食事パン生地から、複数のアイテムへ展開する作り方や、発酵生地を使った製法などを紹介する。
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| パン・ド・カンパーニュ | |
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「ルヴァン・ミクスト」を使用し、オートリーズ製法で作るカンパーニュ。同じ生地から「フーガスオリーブ」と「プチパン・オニオン」も作る。
フランスパン用粉‥‥‥‥‥‥85ライ麦粉(細)‥‥‥‥‥‥‥‥15食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 インスタントドライイースト‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・5 モルト‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・3 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥67▼ルヴァン・ミクスト‥‥180 【工程】 ミキシング‥‥L2分(イーストを投入してオートリーズ15分後ルヴァン・ミクストと塩投入)L4分(「フーガスオリーブ」は生地1700グラムに対して黒オリーブ120グラム、緑オリーブ120グラム、オリーブオイル90グラム、ハーブドプロヴァンス1グラムを投入。「プチパン・オニオン」は生地1700グラムに対してオニオンのソテー230グラム、ローストしたクルミの刻み70グラムを投入」) 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥22度C フロアタイム‥‥‥‥1時間30分 分割‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥650グラム(パン・ド・カンパーニュ)、250グラム(フーガスオリーブ)、80グラム(プチパン・オニオン) ベンチタイム‥‥‥30分(パン・ド・カンパーニュ)、20分(フーガスオリーブ)、20分(プチパン・オニオン) 成形‥‥‥‥‥‥‥「パン・ド・カンパーニュ」は、丸め直し、綴じ目を上にしてライ麦粉をふったカゴの中に入れる(写真1)。「フーガスオリーブ」は、23センチ×15センチの楕円に伸ばしカードを使って切り込みを入れ、三角形になるように整え、角に切り込みを入れる(写真2)。「プチパン・オニオン」は丸め直して、上面にライ麦粉をまぶす(写真3) ホイロ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥28度C80%1時間30分〜1時間40分 焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥240度C30分(スチーム注入) ▼ルヴァン・ミクスト 【配合%】 フランスパン用粉‥‥‥‥‥‥85ライ麦粉(細)‥‥‥‥‥‥‥‥15食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥60発酵生地‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24【工程】 ミキシング‥‥‥‥‥‥‥L5分 捏ね上げ温度‥‥‥‥20〜22度C 発酵‥‥‥20〜22度C18〜20時間 中島講師のコメント オートリーズをとり、ミキシングの時間を短縮すれば、粉の風味を守ることができ、伸びのある生地になる。食事パン作りでは、伸展性と弾力性をいかにコントロールするかがポイントとなる。15分間という時間は、インスタントドライイーストが溶けだすまでの目安の時間。ルヴァン・ミクストをあとから加えているのは、酸化が進み過ぎるのを防ぐため。ルヴァン・ミクストを入れることで、日持ちのするパンとなる。おいしさが長持ちするということは、食事パンとして重要なことだと思う。また、ルヴァン・ミクストの発酵は、20〜22度Cを維持することが厨房の環境的に難しい場合は、室温で5〜6時間発酵させた後、冷蔵保管して翌日使っても良い。フーガス・オリーブは成形の際、角に切り込みを入れる。これは、生地を一度伸ばしているので、焼成時に元に戻ろうとして巻き上げが起きるのを防ぐため。 |

| パン・ブリエ | |
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仏ノルマンディー地方の、日持ちのするかたいパン。同じ生地から「フラメッシュ」と呼ばれる製品も作った。
【配合%】 フランスパン用粉‥‥‥‥100 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥40食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1・8 フランスパン発酵生地‥‥100 バター‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10【工程】 ミキシング‥‥‥‥L3分M5分 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥24度C フロアタイム‥‥‥‥‥‥‥30分 分割‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥「パン・ブリエ」は400グラム。「フラメッシュ」は100グラム ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥15分 成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥「パン・ブリエ」はブール形とバタール形。「フラメッシュ」は直径18センチの円形にのばし冷蔵後、再度直径23〜24センチにのばし(写真4)、縁から2〜3センチほど内側に、カッテージチーズ100グラムと生クリーム50グラムを混ぜ合わせたソースを塗り、オニオンスライスとダイス状にカットしたベーコンをトッピングする ホイロ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥27度C75〜80%1時間〜1時間20分(「パン・ブリエ」は、ホイロ後クープを入れる=写真5) 焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥「パン・ブリエ」は、240度C35分(スチーム多めに注入)。「フラメッシュ」は、270度C8〜9分 中島講師のコメント イーストを入れず、発酵生地が多めに入ったノルマンディー地方のパンで、昔は漁師が長く漁に出る際の保存食だった。当時は日持ちがするように、水を入れずに作っていたそうだ。とても乾燥しやすい生地なので、気を付けながら作業する。発酵生地が多めに入っていることで、うまみがあり、おいしさが長持ちするパンになるが、食事パンには、このことは重要だ。「フラメッシュ」は、かまどや炎を意味する。「タルト・フランベ」としても知られる。本来は、ライ麦粉が配合された生地を使う。トッピングは、ベーコンとオニオンが代表的。ベーコンは、帯状にスライスすると、焦げてしまうので、ダイス状にカットしたものを使う。 |
| パン・ド・ミ | |
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発酵生地を多めに配合した軽い食感の食パン。
【配合%】 超強力粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥40強力粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20砂糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4 食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1・1 脱脂粉乳‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 生イースト‥‥‥‥‥‥‥‥1・2 ビタミンC水溶液‥‥‥‥‥0・1 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥38〜40ショートニング‥‥‥‥‥‥‥‥5 ▼発酵生地‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥70【工程】 ミキシング‥‥‥L3分(発酵生地投入)L1分M4分(ショートニング投入)L1分M2分MH2〜3分 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥26〜27度C フロアタイム‥‥‥‥‥‥‥‥45分 分割‥‥‥‥‥‥‥‥230グラム ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥25分 成形‥‥‥‥‥丸め直してワンローフ型に2つ並べて入れる(写真6) ホイロ‥‥‥‥‥38度C85%1時間 焼成‥‥上火205度C下火220度C30〜35分(スチーム少量注入) ▼発酵生地 【配合%】 フランスパン用粉‥‥‥‥‥‥‥40 食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・8 生イースト‥‥‥‥‥‥‥‥0・8 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥27・6 中島講師のコメント パン・ド・ミに発酵生地を多く使うのは意外と思うかもしれない。しかし、風味が良く、適度な甘さが加味され、火通りが良くなるので軽い食感になる。また、製造時間の短縮にもなる。ビタミンC水溶液は、発酵力をつけるための酸化剤として加えている。油脂としてショートニングを入れているが、ほかの油脂を使っても良い。このパン・ド・ミには、砂糖と油脂が入っているが、今回紹介したほかの食事パンには入っていない。砂糖と油脂を入れないということは、食事パンは、職人の腕が試される一番ごまかしのきかないアイテムだと言うことができる。 |
| パヴェ・ド・ロデヴ | |
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フランス南部のロデヴ地方のパン・ド・ロデヴを意識して作ったパン。同じ生地から「フロマージュ・ノア」も作った。
【配合%】 フランスパン用粉‥‥‥‥‥‥‥70 石臼挽き粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥30 食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2・2 生イースト‥‥‥‥‥‥‥‥0・53 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥78〜79 ▼ルヴァン・ミクスト‥‥‥100 【工程】 ミキシング‥‥‥‥‥L5分M5分 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥25〜26度C 大分割‥‥‥‥‥‥4200グラム 発酵‥‥‥‥‥1時間(パンチ)1時間(パンチ=写真7)1時間(「フロマージュ・ノア」は、生地4200グラムに対して、ローストして刻んだクルミ200グラムとチェダーチーズ200グラムを、それぞれ半分ずつ、2回のパンチの際に折り込む=写真8) 成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ライ麦をふり、平らに整え、60センチ×30センチの長方形にし、15センチ×10センチの12等分にカット(生地4200グラムを12等分、1個あたり約350グラム、カット後、キャンバス地にのせる) ホイロ‥‥‥27度C75%1時間〜 焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火250度C下火250度Cで15分焼成後、上火230度C下火240度C25分焼成(スチーム少量注入) ▼ルヴァン・ミクスト 【配合%】 フランスパン用粉‥‥‥‥‥‥70石臼挽き粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥30食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥60発酵生地‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24【工程】 ミキシング‥‥‥‥‥‥‥L5分 捏ね上げ温度‥‥‥‥20〜22度C 発酵‥‥‥20〜22度C18〜20時間 中島講師のコメント 仏ロデヴ地方のパン・ド・ロデヴを意識し、石畳をイメージした形で作った。食物繊維、ビタミン、ミネラル等の栄養価に優れている点で、石臼挽き粉を使用している。水分量が多いので、もちもちとした食感になる。パンチは、生地の片側の端を引っ張り上げるようにして、折りたたむ、という作業を3回ほど繰り返す。成形は、カットするだけなので、ホイロの時間は短くて済む。焼成後、表面に膨らみが感じられるのが望ましい。毎日味がぶれないようにすることが、ベーカリーには求められるが、ルヴァン・ミクストを入れることで、味を安定させることができると思う。 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。




























