フェイスブック・ツイッター・ブログ活用法 - ブランスリー電子版

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特集/2014年9月号

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フェイスブック・ツイッター・ブログ活用法




観光地の情報発信に有効活用 - 那須高原パンのいえクーロンヌ
「那須高原パンのいえクーロンヌ」の店長、ピエール間根山さん
フェイスブックの中の「那須高原パンのいえクーロンヌ」のトップページ
栃木県、那須高原の大自然の中にある「那須高原パンのいえクーロンヌ」
フェイスブックで口コミを後押し
 「開店時から広告費は全くかけないと決めていました。でもフェイスブックのおかげで遠方から宿泊先を探している方にも当店のことを知ってもらえたのではと思います」と話すのは「那須高原パンのいえクーロンヌ」の店長、ピエール間根山さん。同店は別荘地である栃木県の那須高原に2012年の4月に開業。同じ敷地内には貸しコテージのペンション「ペンションクーロンヌ」がある。宿泊客は那須の大自然の中で、ピエールさんら同店のスタッフがつくるパンと料理の朝食などを楽しみながらゆったりと過ごせるようになっている。
 同店の母体であるベーカリー「クーロンヌ」は茨城県南地区を中心に10店鋪を展開しているが、那須のような観光地への出店は同店が初。各店舗がそれぞれのフェイスブックページを持っており、「那須高原パンのいえクーロンヌ」も開店当初からフェイスブックで情報発信を行っていた。
 「開店当初はベーカリーのほうは地元客が多く、ペンションの客は本店のクーロンヌとりで店経由で出したチラシを見た方達だったようです。広告費を一切かけないつもりだったので告知はそれだけでした。でも、最初にもともとパンに関心の高い方達が来店してくれていましたから、フェイスブックなどネット上のつながりが、そうした人たちの口コミの情報を後押ししてくれた部分が大きいのではないでしょうか」(ピエールさん)

商品の紹介から地域イベントまで
 同店のフェイスブックへの書き込みは、いつも「お元気様です! ピエールです!」の書き出しで始まる。ピエールさんが日記調に毎日の出来事を綴り、その中で新商品や那須の地域イベントなどの情報を発信している。同店のパンは那須の地元生産者から手に入れた新鮮な野菜や果物などを使用した彩り豊かなものが多い。いつ、どんな原材料を手に入れて、どんな商品を作ったかという情報を発信すると、それを見て買いに来る人もおり、同店を訪れるきっかけになることもある。
 「初めて来店される方や遠方の方に、当店や那須高原のことを知ってもらうのにフェイスブックは役立っているのではと思います。那須の地域内でしかチラシが配られないイベントの情報をアップしたりもできますし」(ピエールさん)
 遠方からの客を意識し、交通渋滞や雪、台風などの情報を発信することもある。天気予報のような正確な情報を発信することはできないが、遠くから来る客の道中を気遣う気持ちがある。
 フェイスブックはスマートホンで簡単に書き込めるので便利だと言うピエールさん。ただし気をつけなくてはならないこともあるという。以前、閲覧者からの書き込みコメントで、買いたいパンを取り置きしておいてほしいというものがあった。
 「ご要望にお応えしたいのですが、なるべくリアルタイムに情報発信しているとはいえ、お店の業務があるので常にフェイスブックを見ているわけではなく、見落としてしまう可能性もあります。当店のフェイスブックはお店から不特定多数の方への情報発信の手段になっても、個別の伝達事項に関しては絶対ではありません。その場合はやはり直接電話をして頂けると有り難いですね」(ピエールさん)

那須高原パンのいえクーロンヌ
住所:〒325‐0303 栃木県那須郡那須町高久乙796‐62
電話:0287‐74‐2677
営業時間:午前6時30分〜午後6時(冬季は〜午後5時)
定休日:水曜、隔週の火曜
品揃え:30品目
スタッフ:製造・販売3人
店鋪面積:厨房20坪、売場10坪、イートイン約20坪
日商:平日10万円 土日20万円



見込み客に絞って情報が発信できる - ヒンメル
東京・大田区のベーカリー「ヒンメル」。さわやかなスカイブルーが店のイメージカラーだ
スマートホンでフェイスブックのページを更新するオーナーシェフの金長暢之さん
自家製のベーコンを使って作った「BLTCサンド」(税込420円)は、フェイスブックでも紹介。発売以来好調な売れ行きを維持しているという
通販サイトの紹介から店の裏話まで
 東京・大田区のベーカリー「ヒンメル」は、このたび3年ぶりにHP上で通販サイトを再開した。
 「7月12日にオープン以来、 どんどん注文が入っています。出だしは好調ですね」とオーナーシェフの金長暢之さんは話す。購入者の多くは、同店のフェイスブックを見て辿り着いた人達と金長さんはみている。
 「サイトに直接アクセスして頂くこともできますが、キーワード検索で上位に来なければ興味を持ってもらえそうな人達には届きにくい。でもフェイスブックは、ある程度対象となりそうな人達に焦点を当てて、情報を発信していくことができます」(金長さん)
 同店がフェイスブックを用いて、情報を発信するようになったのは2012年の9月からだ。不思議なことに、それまで横ばいだった売上もその頃から右肩上がりで伸びるようになった。
 「実際お客様がフェイスブックを見て店を知ってくれたかどうかは調査しきれないところがありますし、わかりません。でも今の時代の情報発信の手段としては一番適しているのではないかと思います」(金長さん)。
 同店のフェイスブックのページでは、店での出来事を綴りながら、HPには出していない特別商品の案内や、記念日の特別サービスの案内などを適宜発信している。大通りからは少し外れた場所にある小規模店の同店は、ドイツで修行経験のある金長さんがドイツパンも含めた様々なパンを売る店として2008年に開店。初めて来る人に店のことを知ってもらうためにもこうした情報発信が生み出す影響は軽く見られないところだ。
 今は自家製のベーコン作りに凝っているという金長さんだが、燻製中の写真など製造過程の写真をフェイスブックで公開した。併せてベーコン作りのレシピも公開。このベーコンを使って作った「BLTCサンド」(税込420円)が発売以来好評だが、ページからはただ単なる情報ではなく、金長さんが生き生きと楽しみながらベーコン作りをしている様子が伝わって来る。こうした裏話的な情報に対しては閲覧者からの反応も良く、総じて同店のことに興味を持ってもらうきっかけにもなっている。
 「よくコメントを書き込んでくれる方が、長く名前は知らなかったのですが、常連のお客様だったということもありました。ベーカリーでの接客では、なかなか名前まで知る事ができないですが、色々な方達に見て頂いているのだと感じました」(金長さん)

ブログとフェイスブックを使い分ける
 「フェイスブックは、空いた時間にスマートホンで簡単に更新できるので、忙しい身でも活用しやすく、リアルタイムの情報発信はやはりフェイスブックが主流ですね」(金長さん)
 開店当初はブログのみで情報発信していたが、2010年にドイツ人の友達に誘われてツイッターを始めた。「ただツイッターだと、本当に短文になってしまうので、もう少ししっかり伝えたい場合に段々フェイスブックのほうに切り替わっていった感じです」(金長さん)。
 それでも、ドイツ時代の話や店を経営して金長さんが考えたことなど、しっかり長く書き込んで残しておきたいものはブログに書いているという。
 「何度も伝えたい情報は、ブログで書いた後、フェイスブックから定期的にリンクをはって見て頂くようにしても良いかもしれません。当店の事をもっと知ってもらうために有効ですね」(金長さん)

ヒンメル
住所:〒145‐0062東京都大田区北千束3‐28‐4
電話:03‐6431‐0970
営業時間:午前7時30分〜午後7時30分
定休日:火曜
品揃え:70品目
スタッフ:製造2〜4人、販売1〜2人
店鋪面積:厨房11坪、売り場8坪



商品やイベントの告知に有効なツール - バゲットマジシェンヌ
店主の加藤浩城さん
「バゲットマジシェンヌ」のエントランス。花々が目を楽しませてくれる
麦茶のサービスは、フェイスブックで案内
紅茶の試飲会の告知を掲載したフェイスブックのページ
スマートホンでも見やすいフェイスブック
 「フェイスブックは、お客様からの提案で始めました。昨年の2月からです」と話すのは、神奈川県横浜市戸塚区の「バゲットマジシェンヌ」の店主、加藤浩城さん。
 パソコンで文字を入力することが、手間と思わないという加藤さんは、9年前からブログを行っている。平均すると月に10回ほど更新しており、同店の客を中心に、読者はかなり増えているという。客から、ブログがスマートホンの画面では見づらいレイアウトとなっている旨を伝えられ、スマートホンでも見やすいとされるフェイスブックを始めることにした。
 フェイスブックとブログを両方行うことによって、それぞれの違いが見えてきたという。
 「ブログの読者は、当店に興味があって、実際に来店してくださったことのあるお客様がほとんどなのですが、フェイスブックは、アクセスする際、友人知人など、いろいろな繋がりがきっかけとなるので、常連のお客様だけでなく、当店に来店したことのない人や、パンに興味のない人も結構ご覧になっていると思います。ですので、載せる内容が少し変わりますね。例えば、ブログには、パンの製造工程を細かく書いても、ほとんどの方が興味を持って読んで下さると思うのですが、フェイスブックはもう少し、一般的な内容も載せるように心がけています」(加藤さん)
 フェイスブックを始めて約1年半が経ち、内容が少しずつ変わってきたという。
「始めの頃は、当店のことを知らない方に向けて、原材料や機材のこだわりなどを伝えるようにしていました。現在は、商品やイベントの告知などが主となっています」(加藤さん)
 7月上旬に開始した麦茶のサービスについても、「明日から、冷たい麦茶のサービスを開始します」と、フェイスブックで告知した。冷たく冷えた麦茶の画像が、来店意欲をそそる。

客と店の双方に利益を生む
 フェイスブックでは、常連客とメッセージのやりとりをすることがある。
 「通勤時に当店の前を通るお客様から、『いつも朝前を通るのですが、開店時間前なので買えないんです』とメッセージをいただいたので、『営業時間前でも、ご来店歓迎しますよ』と返信しました。それからは、開店前によく買いに来られるようになりました」(加藤さん)
 フェイスブックでの気軽なメッセージのやりとりが、営業形態に柔軟性を持たせ、客と店の双方に利益を生んだのだ。
 「普段は、厨房でパンを作るという裏方に回っていますから、お客様の生の声が聞けるというのは貴重ですね。今後さらに、フェイスブックで、商品の感想などもいただけるようになればと思っています。また、常連のお客様にもっとフェイスブックが浸透してきたら、焼きたて情報などもどんどん発信していきたいと思っています」(加藤さん)
 さらにフェイスブックは、客との繋がりだけでなく、ほかの飲食店などとの繋がりも、密にする。
 「先日当店で紅茶の試飲会のイベントを開催したのですが、そのときもフェイスブックが役立ちました。紅茶教室の先生と、フェイスブックでやりとりしたので、準備がスムーズにできました。画像も送れるので、イメージが伝えやすいですしね。また、お客様への告知も、フェイスブックが使えました」(加藤さん)
 忙しい通常の営業に加え、イベントの準備まで行うというのはかなりの負担がある。しかし、フェイスブックを活用すれば、その負担が軽減できそうだ。イベント開催などにおいて、フェイスブックによるネット上の繋がりが、いざというときに役立つのかもしれない。

バゲットマジシェンヌ
住所:〒245‐0053神奈川県横浜市戸塚区上矢部町771‐4カディス6ビル1F
電話:045‐813‐0866
営業時間:午前9時〜午後7時
定休日:月曜、火曜
品揃え:80品目
店舗面積:厨房14坪、売り場11坪
スタッフ:販売3人、製造4人
日商:15万円



客とリアルタイムのやりとりができる - コトリ山ベーカリー
住居の一部が店舗になっている「コトリ山ベーカリー」
完熟の佐藤錦を使ったジャムをサンドした「さくらんぼジャムとクリームチーズのコッペ」(税込み200円)
店主の山田邦子さん
フェイスブックの中のコトリ山ベーカリーのトップページ
瞬時に伝えられることが客と店の双方に便利
 神奈川県横浜市都筑区の閑静な住宅街の一角にある「コトリ山ベーカリー」。住居の一部を店舗にしたつくりということもあり、隠れ家のような佇まいだ。
 店主の山田邦子さんがフェイスブックを始めたのは、開業時に友人から勧められたことがきっかけだという。
 「フェイスブックなら、ホームページより費用も手間もかかりませんし、更新が、携帯を使って作業の合間にできるところも助かります。初来店の方の中には、『フェイスブックで知って』と言う方もいます。通りすがりで来られる場所ではないですからね」(山田さん)
 同店は開業3年目。「まだ製造する適量が分からない」と言う山田さんにとって、フェイスブックの瞬時に伝えることができる点も役立っているという。
 「閉店時刻前でも、たまに完売してしまうときがあります。そんなとき、わざわざ来ていただいたお客様に申し訳ないですから、完売直後にフェイスブックでお知らせするようにしています。前に、常連のお客様から、『休みの日をフェイスブックで教えてね』と言われたことがあったんです。それからは、店内に掲示してある営業日カレンダーの画像をフェイスブックに載せることにしています」(山田さん)
 使い方は、客からの要望に応えていく中で変化し、有用性が増していく。

細かなこだわりを書きすぎないようにする
 新商品や限定商品について載せることもある。山田さんの出身地、山形県のさくらんぼを使った「さくらんぼジャムとクリームチーズのコッペ」(税込200円)もそうだ。「もぎたての完熟さくらんぼを実家の母がジャムにしてくれました」と掲載。
 「通常市場には青いまま出荷するので、木で真っ赤になるまで熟したさくらんぼはなかなか味わえません。数が限られているので、興味のある方にはぜひ、召し上がっていただきたいと思ったんです」(山田さん)
 同店のパンは、米と麹で作った自家製酵母と国産の粉を使用しており、イースト、マーガリン、ショートニングは使わないというこだわりがある。
 「マーガリンとショートニングに関しては、気にされている方が多いので、フェイスブックでお伝えしています。でも、体にいい材料を使っていると散々言われて食べるより、何も聞かずに食べて、おいしいって思える方がいいですよね。ですので、フェイスブックには、細かなこだわりの部分ばかり書かないようにしています。来店されたときに、興味を持って質問してくださった方にだけ、伝えればいいのかなと思っています。いくらでも、お答えしますので、長くなってしまうかもしれませんが」(山田さん)
 投稿のペースは、特に決めていない。商品や休みのことで何かあれば、投稿するくらいだという。
 「先日、タウン誌に掲載されて、近隣の地域に限定した情報発信の影響力が身に染みましたが、フェイスブックもきっと、かなり影響力はあると思います。レビュー数が分かりますし、最近は、結構読んでくれている方が多いことを実感しています。ですので、今後、店内でイベントをやってみたいと思っているのですが、フェイスブックなら、イベントの告知にも使えるのではないかと期待しています」(山田さん)
 どのくらいの人が見てくれているかを、随時知ることができ、しかも使用料がかからないフェイスブック。イベントなどの告知ツールとして、頼れる存在となるだろう。

コトリ山ベーカリー
住所:〒224-0021 神奈川県横浜市都筑区北山田3‐19‐26
電話:070‐5586‐9255
営業時間:午前10時半〜午後6時半
定休日:日曜、月曜、火曜
品揃え:約30品目
店舗面積:厨房10坪、売り場5坪
スタッフ:販売1〜2人、製造3〜4人
日商:5万円

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