パンを作ると同時に人を育てる会社 - 一粒の麦から17(文・本行恵子) - ブランスリー電子版

2026年10月21日に公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)については、いずれも対策を完了しています。

ブランスリーアーカイブ(創刊号からの全記事)
記事の閲覧
<<戻る写真をクリックすると拡大写真が見られます。
連載/2014年1月号

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。


パンを作ると同時に人を育てる会社 - 一粒の麦から17(文・本行恵子)
研修後の記念撮影
社内勉強会で作ったサンドイッチ
講師のナガタユイさん(右端)とスタッフ
社風を変えた社員教育プログラム
 茨城県南西地区と栃木県那須塩原で合わせて9店舗を経営するクーロンヌ・ジャポン(田島浩太社長)は、2014年に創業20
周年を迎えます。
 1994年に個人商店からスタートして、現在社員65名、パート・アルバイト121名の企業に成長しました。その経営理念は「私たちクーロンヌは例え世界規模になっても個人商店の志しを胸に、地域の人々から愛され、必要とされる店づくり、人づくり、パンづくりの追及をし続けます」という社是に表されている。その言葉通り地元の人々から愛されるパン屋さんとして、繁盛し続けています。
 しかし初めからこのように順調だったわけではありません。創業から数年の間はスタッフが入社してもすぐに辞めてしまう定着率の悪さに、どうしたら働き続けてくれる職場になるのか田島社長は悩んでいました。そんな時出会った社員教育プログラムを普及させているある会社の社長の「職場の待遇や環境の改善も大事ですが、社員の人間力をアップすれば問題は解決します。プログラムを実践しても効果がない場合は返品可能です」という言葉に押されて、高額なカセット付きの教育プログラムを購入し、16年間週1回必ず社内勉強会を開いてきました。
 そのお蔭でスタッフ各人が持っている潜在能力を引き出し、徐々にモチベーションを上げて目標を達成させることに成功しました。働く目標や同僚との協調性が生まれ、社内の雰囲気も改善され、退職者が減ってきたのです。しかし中には入り込めないメンバーもいて、抜けて行く人もいます。しかし今では目標達成の意識が社内全体に高まり、人間力を育てることがクーロンヌの社風になっています。
 また毎年恒例の社内決起大会「クープ・ド・ラ・ブーランジェリー・クーロンヌ」は、クーロンヌで働く人全員が参加します。1部は決められたテーマに対して、各店舗がどのように取り組み、成果を上げているかを発表し得点化します。2013年のクーロンヌ一番店には、竜ケ崎店が昨年に続き輝きました。2部は日頃お世話になっている社員の家族や業者さんを招き、日頃の感謝の気持ちを伝える笑いと涙の懇親会で盛り上がりました。

常連客にも楽しんでもらう社内勉強会
 年に数回、外部講師を招く勉強会が、「那須高原パンのいえクーロンヌ」(栃木県那須塩原市)で開かれます。最近では、2013年11月11日に行われ、フード&サンドイッチコーディネーターとして活躍するナガタユイさんを特別講師に迎え、サンドイッチのメニューとパーティー向けメニューの提案が行われました。また同店店長の間根山淳さんが新製品とパンに合う料理を紹介しました。クーロンヌ9店から店長とマネージャーのほか、出席を希望する社員達が参加しました。
 早朝からのハードな社内研修が終わり、午後には常連客も集まって社員と一緒の交流会へと様変わり。仕上がったサンドイッチや料理を前に、ワイングラスを片手に楽しいひと時を過ごしていました。今回のトータル研修テーマ「ようこそ我が家のパンパーティーへ!」のもと、堅苦しい社内研修というより、作る人・食べる人が同じテーブルでパンを中心に幸せを分かち合う素敵なイベントになっていました。
 またクーロンヌ・ジャポンの社員教育効果に関心を持ち、同日見学に訪れたオーシャンズ(http://www.oceans595.com/
about/)の三井裕社長は、「今まで多くの企業に社員教育プログラムを提案してきましたが、飲食業界のオーナーさんは人を育てることに時間や費用を使うケースが少ない。今回クーロンヌを訪問し、スタッフの皆さんの接客や笑顔の素晴らしさに、パンを作ると同時に人を育てる会社の理念を感じ取ることができました」と語っていました。

本行 恵子(ほんぎょう けいこ) パンと食のライター。家庭製パン教室を10年間主宰した後、パン業界専門誌『B&C』の編集記者、編集長として勤務。16年間の在職中、日本各地のリテールベーカリーや欧米、アジア諸国を訪問し、パンと食文化を取材。現在はフリーの立場で、業界専門誌や企業ホームページでの執筆活動、業界関連団体への企画提案などを行っている。ライフワークは、パンのある食卓の提案。







原価計算女王
原価計算女王

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

今月の公開記事

  1. POLINの高性能オーブンを日本市場へ 。450℃の焼成力と緻密なヒーター制御 - スズキ産業の下河拓磨社長
  2. 見やすい売り場と旬の味で、地域が誇れるベーカリーへ - アリマベーカリー
  3. 「ちいかわ」の世界観を表現したパンと店づくり - ちいかわベーカリー
  4. 掲載から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文を公開しています。
    ブランスリーアーカイブ
ブラ立ち読み
(記事の無料メール配信)
詳細はこちら