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| お店拝見/2013年9月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

| 新たに誕生した街で真摯に取り組む | |||||||||||||
有名店で修業した畑中さんは、開店当初、フランスを意識したパン作りを心がけていたが、冷静に客の嗜好を見ていると、例えば、クリームパンやカレーパンなどの需要が多いことが確認できた。改めて都市部との嗜好の違いを実感したそうだ。以後、工夫を重ねながら客の好みに応える商品作りを実践してきた。それでも、最近は、バゲットやカンパーニュの売り上げも上々だそうだ。毎日、ハード系の商品はほとんど残らない事実からも見て取れる。これらは、当然、日々の努力があってこそ。硬いパンのイメージを払拭しようと、試食提供やサンドイッチなどへの利用を通じて、客に提示した結果なのだ。 同ベーカリーでは、一切宣伝をしてこなかった。口コミだけが頼りなのだ。最近の売り上げは、平日がおよそ8万円、土曜日が10万円ほど。徐々に客も増えており、地域に溶け込んできたと思うこの頃だ。 少しずつだが、手応えを感じるのには訳がある。その一つが、油脂はバターのみの使用にこだわっていること。風味やコクを生かせるからだ。ブドウから起こした自家製酵母は、ハード系のカンパーニュ類のみに使用するが、その際インスタントイーストを0・01%加える。このことは客に必ず伝えている。真面目に客と向き合ってきたとの自負があるからこその手応えだ。 | |||||||||||||

| 予約で売り切れの「白食パン」 | |||||||||||||
バターたっぷりの「クロワッサン」(160円)と、食パンに自家製ベシャメルソースを塗りハムを挟んで、グリエールチーズをかけて焼いた「クロックムッシュ」(350円)も人気商品。1日に2回焼くことも。夏場の人気者は「野菜のタルティーヌ」(290円)。カンパーニュをベースに素揚げしたナス、ズッキーニ、パプリカ、じゃがいもなど7種の野菜をのせた。同商品は季節ごとにのせる野菜が異なる。年間を通じてのヒット商品だ。夏季限定推奨品には「トマトパン」(200円)もある。100%トマトジュースを生地に練りこみ、セミドライトマトを包んで焼いたトマト尽くしのパン。トマトジュースでみずみずしさを表した。 アンパンにも工夫が見える。客の要望に応えたつぶアン入りは、都内の製あん業者から仕入れた和菓子用のもの。宇治金時が好きな畑中さんは、練乳を多めに入れたバタークリームをつぶアンと一緒に包んで焼き上げた。ちょっと驚きの美味しさがある。 店名の「ルメルシエ」はフランス語で「感謝する」の意味がある。商品作りは常に客に親しまれる味を意識しながら工夫を重ねてきた。昨今の小麦粉の値上げは、商品価格の値上げも視野に入れなければならない状況だが「開店以来値上げはしていません。原価率はギリギリですけど、お客様に負担はかけられません」と畑中さん。開業に当たっての借財を返済し終えるには、幾つもの年の流れが必要なのだろう。けれど客と向き合い、日々の来店に感謝しつつ、将来の経営を見据えての覚悟がここにもあるようだ。 | |||||||||||||

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SHOP DATA
店名:ルメルシエ 住所:神奈川県横須賀市安浦3−3−7 電話:046−825−5392 営業時間:午前9時〜午後8時 定休日:日曜、月曜 品揃え:60品目 スタッフ:製造3人、販売1人 店舗面積:厨房13坪、売り場8坪 日商:平日8万円、土曜日10万円 |

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