ナポリピッツァセミナー - カリフ・ジャポン - ブランスリー電子版

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講習会/2013年8月号

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ナポリピッツァセミナー - カリフ・ジャポン
セミナーの講師を務めた池田裕之氏
カリフ・ジャポン営業部の奥村勉氏
ピッツァマルゲリータを、電気式のピッツァオーブンで焼成
参加者は作業風景を目の前で見学
ピッツァ生地にオリーブオイルを塗り、乾燥を防ぐ
ピッツァ生地をのばすことができるプレスマシン
 製パン改良剤などの輸入販売を手掛けるカリフ・ジャポン(小田洋子社長)は埼玉県上尾市の同社で6月18、19の両日、同社技術顧問であり、外食メニュー開発のレヴァンテ代表取締役の池田裕之氏を講師に招き、「ナポリピッツァセミナー」を開催した。
カリフ・ジャポン営業部の奥村勉氏は、「このような講習会は同社としては初めての開催となります。池田シェフは、イタリアで修行され、現在ベーカリーのシェフもされています。イタリア食材を熟知し、ピッツァやパンの生地作りのプロである池田シェフに、本場イタリア直輸入の粉と、日本で製粉した粉の2種類を使ってナポリピッツァ作りのデモンストレーションをしていただきます。それぞれの粉の特徴に合わせた生地作りをご覧頂きたいと思います」などとセミナー開催の主旨を話した。
 池田裕之氏は、「ピッツァの原型はフォカッチャだと言われています。フォカッチャとは、「窯の火で焼いたもの」という意味です。白いままだとフォカッチャで、フォカッチャにトマトソースやチーズなどをかけたものを一般的にピッツァと呼ぶようになったようです。そしてフォカッチャはピッツァより低温で焼き上げるので、ピザ窯しか無い店でフォカッチャを扱う場合、フォカッチャは営業開始前の窯の温度が上がる前に焼いておき、営業が始まったら温度の上がった窯でピッツァを焼いていくとスムーズにいくと思います」などと述べた。
 セミナーでは、池田氏がナポリピッツァをイタリア産の粉と国内産の粉の両方で作った。さらに、フォカッチャ、パニーニなどのデモンストレーションも行った。その後、参加者がピッツァ作りの成形から焼き上げまでの工程を体験した。
 同セミナーを主催したカリフ・ジャポンは、フランスのカリフ社で製造する製パン用改良剤や乳化剤を取り扱っている。
 今回紹介されている改良剤の「パニサーブ」や「ニューデリサーブ」以外に、冷凍生地に対応する「FDサーブ」などの取り扱いもある。今後はミックス粉の導入も進めて行く予定だ。



ピッツァマルゲリータ
ピッツァマルゲリータ
写真1
 ナポリピッツァの定番アイテムのひとつ。イタリア産の粉で作った。

【配合グラム】
サンフェリーチェ(イタリア産小麦粉)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1000
塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
ドライイースト‥‥‥‥‥‥‥‥2
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥600
パニサーブ(製パン用改良剤)‥3
※サンフェリーチェの代わりにカメリア(強力粉)を使う場合は同量配合し、ニューデリサーブ(製パン改良剤)を5グラム配合する。さらに、水を20グラム追加する。
【工程】
ミキシング‥‥‥‥L10分M2分
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥25度C
分割‥‥‥‥‥‥‥‥200グラム
発酵‥‥‥‥‥‥‥‥‥6度C一晩
成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥①全体に粉をまぶし、指先を使って潰すようにしながら平らにする。このとき、縁に土手を作る(写真1)②土手を維持しながら手のひらなどを使ってさらに伸ばしていき、25センチほどの円形にする③土手の内側に▼トマトソースを塗る(写真2)④(3)にモッツァレラチーズ、バジル、オリーブオイル、塩をトッピングする
焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火450度C下火400度C1分30秒
▼トマトソース
【材料グラム】
ホールトマト‥‥‥‥‥‥2650
精製塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
ブラックペッパー‥‥‥‥‥‥‥1
【作り方】
ホールトマトは裏ごしをして種をとり、精製塩、ブラックペッパーを加えて混ぜる
 池田氏のコメント 粉の特徴を理解して改良剤を利用するといい。パニサーブは発酵のレスポンスを良くし、ニューデリサーブは風味を良くしたり吸水率を上げる効果の改良剤だ。サンフェリーチェとカメリヤの2つの粉の主な違いは、タンパク質量と風味で、それが味の違いとなる。それぞれ、パニサーブとニューデリサーブを適宜使用することで、仕上がりを調節することができる。海外で製粉した粉の良さもあるが、国内で製粉した粉は品質が安定していて使いやすいと思う方は、このような改良剤を使うと作りやすいと思う。パン生地の仕込みに対して、ピッツァ生地の仕込みでは、発酵がゆっくりだ。そのため、イーストの入れ忘れや配合ミスに気付くのが遅くなってしまう。一晩かけて冷蔵発酵させ、翌朝成形前にならないと気付かないというようなこともあるかもしれない。そのような失敗をしないためにも、私はドライイーストを最初に仕込み水の中に溶かしておくようにしている。入れると濁るので、仕込み水を入れる際、それが透明ならイーストを入れ忘れていると一目で分かるからだ。また、ミキシングのとき、塩は入れたらすぐに回すこと。イーストの活性を弱めてしまうからだ。薪やガスの石窯の場合、トッピングを終えた生地は、ピールで炉床の奥側に置き、焼け具合を見ながら均等に焼けるよう、ピールで回転させていく。表面も、温度の高い場所でこんがりと焼くようにする。また、発酵のうまくいった生地だと、焼成後、縁部分に黒い細かな点が焼き色として表れる(写真3)。ネクスト社製電気式ピザオーブンの場合、生地を投入後、途中で生地を回転させる必要がなく1分30秒程で石窯で焼いたものと遜色の無い焼き上がりになる。



フォカッチャ
フォカッチャ
写真4
 イタリア北部の町に伝わるレシピで作るフォカッチャ。

【配合グラム】
リスドウル(フランスパン用粉)‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1000
グラニュー糖‥‥‥‥‥‥‥‥35
塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
ドライイースト‥‥‥‥‥‥‥‥15
オリーブオイル‥‥‥‥‥‥‥‥30
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥670
パニサーブ(製パン用改良剤)‥3
ニューデリサーブ(製パン用改良剤)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
【工程】
ミキシング‥‥‥‥‥L2分M3分
捏ね上げ温度‥‥‥‥25〜27度C
分割‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥天板1枚に3センチの厚さでのばせる量(分割後、オリーブオイルを塗った天板の上にのせ、生地表面にもオリーブオイルを塗りながら3センチほどに平たく伸ばす。両手の指先で生地を突くように全体的にくぼみを作り、30分ほど室温でねかせる。さらに、同じことをもう一度繰り返す)
成形‥‥ガス抜きをし、再びくぼみを作り(いくつか貫通させておく)、塩分濃度3%の塩水とオリーブオイルを、作ったくぼみに入れる(写真4)
焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火250度C下火220度C12分
 池田氏のコメント フォカッチャはホイロがなくてもオーブンさえあればできるので、レストランやカフェなどの自家製パンとして当日仕込みで作ることができる。また、ランチとディナーで提供する場合でも、仕込みは1回でまとめて行うと良い。その場合、ディナー用の生地は分割後、オリーブオイルをまわりに塗って冷蔵庫に保存しておくこともできる。また、焼成を80%までで止めておき、オーダーが入ってから残りの焼成を行い、焼きたてを提供することもできる。焼成前に生地に含ませる塩水の塩分濃度は、フォカッチャを料理とともに提供する場合は低く、単体で提供する場合は高めにすると良い。また、塩水とオリーブオイルは焼成時、生地のくぼみの中で沸騰して生地の中に染み込んでいく。



パニーニ
パニーニ
写真5
写真6
写真7
 厚めに焼いたフォカッチャに野菜のマリネをサンドした製品。

【材料】(16食分)
厚めに焼いたフォカッチャ‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1台分(天板で焼いたものを縦に2等分したもの)
▼野菜のマリネ‥‥‥‥‥‥‥適量
▼タップナード‥‥‥‥‥‥‥全量
【工程】
①厚めに焼いたフォカッチャを横半分にスライスする(写真5)
②(1)の片方のスライス面にタップナードを塗る
③(2)に野菜のマリネを並べる(写真6)
④(3)にもう片方のフォカッチャをのせてサンドし、カットする
▼野菜のマリネ
【作り方】
①パプリカ、ナス、ズッキーニなどの野菜をオーブンでグリルする(ナス、ズッキーニはグリルする前に1・5センチの厚さにカットしておく)②パプリカは焦げた皮をむき、1・5センチの厚さにカットする
③白ワインビネガーと塩を1対1の割合で入れたマリネ液にグリルした野菜を熱いうちに漬け込む
④ラップをして冷蔵庫で保存する(写真7)
▼タップナード
【配合グラム】
ブラックオリーブ(種抜き)‥150
アンチョビ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4
精製塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3
オリーブオイル‥‥‥‥‥‥‥‥35
ニンニク‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2
【作り方】
ブラックオリーブはよく汁気をきり、アンチョビはキッチンペーパーで油分をふき取っておく。すべての材料をフードプロセッサーで混ぜる
 池田氏のコメント タップナードは使用するブラックオリーブとアンチョビに含まれている塩分に配慮して、加える精製塩を調節すると良い。日持ちさせたいときは、煮沸消毒した瓶に詰め、その上にオリーブオイルを入れて空気と遮断しておくと良い。野菜のマリネに甘さを少し出したいときは、マリネ液にハチミツやバルサミコを加えると良い。



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